働く広場2023年5月号
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車南 裕貴(文:社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園 福森創)(しょうぶ学園)素材:土/サイズ:それぞれ約120mm×50mm×50mm協力:社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園 「みなさんおはようございます」  朝一番、とてもていねいなあいさつから彼の陶芸工房での活動が始まる。  車やロボットの制作が中心で、まず各パーツをつくり、そのパーツをプラモデルのように組み立てる。一つできあがると「完成しました」とスタッフに必ず報告。車の総生産数はなんと600台。細部にまでこだわった作品たちは港に並ぶ新車のように整然と並べられ、彼の作品に対する思いやりが感じられる。  つくるものへのていねいさは人並み以上で、彼にとってその作品一つひとつが毎回最高傑作。「あぁ南さんがつくったモノだな」。彼の作品には、彼自身を映し出す不思議な魅力が宿っている。南 裕貴(みなみ・ゆうき) 1994(平成6)年生まれ、鹿児島県鹿児島市在住。2019年より、「社会福祉法人太陽会しょうぶ学園」のデイサービスセンター「Doしょうぶ」の生活介護事業を利用。日中は陶芸工房で活動している。陶芸は、しょうぶ学園の利用を始めてから本格的に開始した。素材に触れながら技術を身につけ、いまでは器用に好きなものや興味のあるものをモチーフに、立体作品の制作を行う。車の制作が中心だが、そのほかにもロボットやウェポンも気の向くままに日々制作している。

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