働く広場2023年6月号
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これらの一部は独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の障害者職業総合センター研究部門が開発したアセスメントツール「ワークサンプル幕張版(MWS)」(※1)、同機構の障害者職業総合(※2)を導入。利用者は作業しながら向センター職業センターが開発した精神障害者向け支援技法「ジョブリハーサル」き不向きを判断し自己特性を知り、仕事の選択に役立てて、支援員は個別プログラム設定に活かしている。精神保健福祉士で主任の大お西に拓たさんは「作業だけでなく、座学やJST(職場対人技能トレーニング)などを通して自己理解を深めるとともに、苦手と感じる課題(コミュニケーション能力)にも取り組みます」と話す。大西さんは個別相談で支援の効果を確認し、利用者が自分の課題、目標を自覚し就労を目ざすよう導いている。利用者は、利用期間の2年間(原則)のうち、基礎の期間は労働習慣、職業能力向上を、実践の期間では自己管理能力、職場適応を磨き、就職活動に進み、就労へとステップアップしていく。みなみでは、就労移行支援事業を始めて8年になり、60人が製造、販売、介護などの職場へ一般就労した。精神保健福祉士で課長の髙た田だ裕ゆ子こさんは、「就職した約80%が精神障害のある方、そして定着率は80%以上です。病院受診同行や、家族や支援機関と相談してていねいにアセスメントを行い、企業とのマッチングを図るように心がけています」という。みなみから地元企業へ就職した40代の女性に話を聞いた。パソコンで仕入伝票を処理するなど、事務や庶務の業務を担当している。くみた太まつ医療機関で働く松しま島けん健働く広場 2023.6    かう  おし「就労移行支援事業所みなみ」の支援終了後も、継続して看護補助業務に従事している(写真提供:ワークサポートセンター三愛)「みなみ」の就労支援を受け、地元企業で事務、庶務などを担当する女性(写真提供:ワークサポートセンター三愛)※1  https://www.nivr.jeed.go.jp/research/kyouzai/kyouzai59.htmlさんは、※2  https://www.nivr.jeed.go.jp/center/report/support21.html精神保健福祉士で主任の大西拓さんパソコンでの事務作業の様子を見学する阪本委員(中央)と案内してくれた大西さん(右)定着支援員とともにお話をうかがった精神保健福祉士で課長を務める髙田裕子さん21

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