働く広場2023年6月号
31/36

一般社団法人岡山障害者文化芸術協会代表理事 阪本文雄「完全参加と平等」から43年また、気象台が会見で警戒を呼びかける際の言葉づかいや資料の示し方などについても、より連携して意見交換を行うなどして、災害時の情報の伝え方が向上するよう検討する。『はい。園長さんはいつもにこにこしてますよ。―障害者福祉の現場から―』山口県大島郡周■■防大■島■町■にある障害福祉サービス事業所の園長を2021(令和3)年まで務めていた古■川■英■希■さんが『はい。園長さんはいつもにこにこしてますよ。―障害者福祉の現場から―』(パレードブックス刊)を出版した。20年にわたる園長時代の「園長ブログ」に、退職後も引き続き投稿してきた記事に、「私が学んだ知的障害者と呼ばれている人たちのこと」をテーマとした「仮想講話」を加えた。知的障害のある利用者との日々のなかから感じた障害者福祉の実感と、私たちの社会の価値観への疑問と葛藤、明日への思いを綴ったエッセイ。四六判、366ページ、1430円(税込)。■■ ■■■ ■■■■■■■ ミニコラム 1980(昭和55)年、当時私が勤務していた株式会社山陽新聞社は、翌年の国際障害者年に合わせ障害者を取り巻く福祉、医療、教育、地域生活、社会の理解などを記事で連載する年間キャンペーンを展開することになり、取材班はアメリカ、ヨーロッパ、アジアへ飛んだ。岡山県に本社のある地方紙にとっては初めての本格的な海外取材だった。私は社会福祉法人旭川荘の江■草■安■彦■理事長と先輩記者と一緒に、デンマークの社会省(当時)にバンク・ミケルセン氏を訪ね、インタビューを行いました。大学の教授室のように本がいっぱいの部屋で、パイプの煙をくゆらせ「障害があるからという理由で家族と離れ、施設で生涯を過ごすのは理解できない。市民として地域で働き、暮らすべきだ」という新鮮な言葉が胸に突き刺さった。あれから43年。 「完全参加と平等」をテーマにした国際障害者年を機に、医療、福祉の施設ケアは役割、機能を大きく転換し、精神科病院の患者は病院を出て、地域で働き、暮らす人が増えた。病院は長期入院という囲い込み型の施設ケアから地域で生活する人々の生活支援、就労支援、アート支援などを行うサポートセンターの機能を持った。今後も、ノーマライゼーションの一層の充実へ医療と就労支援やアート支援など幅広いニーズへの対応が求められている。※今号の「編集委員が行く」(18〜23ページ)は阪本委員が執筆しています。ご一読ください。編集委員のひとこと第24回締切迫る!令和5年度「絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜」「写真コンテスト本紹介働く広場 2023.6検索シンボルキャラクター“ピクチャノサウルス”詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。JEED 絵画写真<過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます>児童・生徒をはじめ社会人・一般の方もご応募いただけます。絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構29応募締切あなたの力作がポスターになる!職場で輝く障害者〜今その瞬間〜」令和5年6月15日(木)【消印有効】

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る