障害者雇用のイメージを持つ職務選定募集〜採用受入れ体制の準備職場定着ステップアップ休職支援内容プ訓練」)についてご紹介します。訓練、吉備リハでは企業のニーズに応じ訓練を実施しています。次に、在職中の障害のある社員のスキルアップを目ざす訓練(以下、「スキルアッ在職者のスキルアップ訓練は、障害のある社員が、より広範囲で多様な職務内容の変化に対応できるよう職業技能のレベルアップを図るための訓練です。障害者職業能力開発校によってスキルアップ訓練の実施方法や訓練コースは異なり、国リハでは、おもにあらかじめ訓練日程や内容が定められているレディメイド型て訓練内容を設定するオーダーメイド型国リハのレディメイド型訓練では、パソコンの表計算ソフトやデータベースの活用、ネットワークの構築、簿記などの訓練コースがあり、2〜4日間程度のカリキュラムになっています(※2)。また、吉備リハのオーダーメイド型訓練(※3)は、6カ月以内の期間で、企業担当者や本人と相談しながら訓練内容や期間を設定します。例えば、2次元CADの仕事をしてい 間のカリキュラムでスキルアップ訓練をる発達障害のある方が、3次元CADの技術の習得と精度の向上を目ざし、5日受講したという事例があります。ほかにも高次脳機能障害のある方が、営業業務から紙図面のデジタル化などの業務に配置換えするために、2次元CADでの電気回路図面トレース作業の訓練を受講した事例もあります。この事例では、リモートワークが予定されていたため、CADの技能だけでなく、リモートワークで必要なメールでのやり取りをはじめ、 障害特性の一つである疲労への対応訓練として休憩の取り方なども盛り込み、2カ月半のカリキュラムで実施しました。このように、企業や在職中の障害のある社員のニーズに応じて、訓練内容や期間を個別に調整できるのがオーダーメイド型の訓練の特徴です。これからの障害者雇用の視点で重要だといわれている「雇用の質」の向上に向けた取組みに、スキルアップ訓練を活用してみることをおすすめします。障害者職業能力開発校の利用方法を、企業が障害者雇用に取り組む段階に応じてご紹介します。まず、「障害者雇用や雇用管理の知識や経験が少なく情報を得たい」、「障害者が自社で働くイメージを具体化させたい」という企業担当者は、職業訓練の見学をおすすめします。今回ご紹介したセミナーも、「参考になる情報が多い」という声が聞かれます。募集から採用にあたっては、訓練生情報の提供を受けたり、訓練生向けの会社説明会を開催したりすることができます。また、国リハや吉備リハでは企業の仕事内容に即した訓練を企業と連携して実施しています。採用後は両センターのフォローアップや、地域障害者職業センターのジョブコーチ支援を利用することにより、スムーズな職場定着へとつながります。また、在職障害者のスキルアップに加えて、病気の進行や事故などで受障した社員が職場復帰を目ざす際も、復帰後の職務選定の相談や、復帰後の職務に合わせたオーダーメイド型の職場復帰訓練が利用できます。このように、障害者職業訓練校では、障害者の採用からステップアップ、復職まで幅広い支援を利用できます。よりよい採用や職場定着、社員個々の能力を発揮して活躍してもらうために、障害者職業能力開発校に一度相談してみませんか。企業の取組み社員の障害の進行や事故等により受障・セミナーへの参加・職業訓練場面の見学・相談・訓練生向け会社説明会の開催・訓練生情報の提供・企業連携職業訓練・社員向け研修・必要な支援機器やソフト導入の支援・フォローアップ(必要に応じて地域障害者職業センターのジョブコーチ支援)・スキルアップ訓練・職場復帰訓練在職者のスキルアップ訓練企業向けの支援について※2能力開発セミナー(レディメイド型訓練)https://www.nvrcd.jeed.go.jp/employer/seminar/index.html※3在職者オーダーメイド型職業訓練https://www.kibireha.jeed.go.jp/business/person.html3次元CADソフトウェア働く広場 2023.7図 企業向け支援の流れ11
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