働く広場2023年8月号
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 尊敬してやまない漫画家・井■■上■■雄■■彦■■氏のイラストが描かれたバッグに、スケッチブックとペンケースが入っており、毎日職場に持参する。制作時間は昼食後の休憩時間。お昼時はわりと静かな職員室中央の大きなテーブルの一角を作業スペースとし、声をかける職員と談笑しながら穏やかにペンを走らせる。 作品に使用するペンは、先が細いインク式のものを好む。作品はあらかじめ用意したり計画したりするものではなく、即興によるもので下書きは一切しない。好きな友人に、誕生日に、退職する職場仲間にプレゼントし、「だれかが自分の絵で笑顔になってくれることが喜びだ」と話す。福満 信夫(ふくみつ・のぶお) 1969(昭和44)年生まれ。 学校卒業後は地元の電気部品製造の下請けを行う工場へ就職。2013(平成25)年3月に会社を退職し、2014年4月から、しょうぶ学園のグループホームへ入居。入居後は、同法人の就労移行支援事業所にて、パン工房と花市場の業務を行い、2015年3月から「しょうぶ学園」に就職(障害者雇用)。現在は、しょうぶ学園の木工房に所属している。絵は中学校卒業後から本格的に描き始め、その年月は40年近くに至る。以前は泡のように湧き出てつながる点描画のスタイルが主だったが、最近では細かい線で空間をつなぐものが多い。とてもやさしく温厚な人柄で、周りをよく見ており、ほかの人の手助けをする姿を多く見かける。(文:社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園 榎本紗香)(しょうぶ学園)素材:画用紙、筆ペン/サイズ:253mm × 357mm  協力:社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園無題福満 信夫

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