働く広場2023年11月号
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編集委員のひとこと第29回神奈川県立保健福祉大学名誉教授 松爲信雄本紹介※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は松爲委員が執筆しています。ご一読ください。児■島■虎■次■郎■記念館でも展示するなど、地域の魅力を発信していく。藤■原■里■佐■教授、佛教大学社会福祉学部の田■中■智■子■教授が『障害者家族の老い3(令和5)年5月には、約30人のアーティストが休館日に大原美術館を見学し、対話型鑑賞や作品制作を行った。アーティストの作品は大原美術館の『障害者家族の老いを生きる支える』名古屋市の「社会福祉法人ゆたか福祉会」と、北星学園大学短期大学部のを生きる支える』(クリエイツかもがわ発行)を出版した。障害のある人とその家族の高齢化が大きな課題となっているなか、彼らが置かれた現実について、1969(昭和44)年に障害者の「共同作業所」として設立されたゆたか福祉会が、運営する作業所やグループホーム、生活施設などさまざまな事業所の600人近い利用者の本格的な実態調査を、教授2人の全面的な協力を得て行った。障害者家族の老い(障害者・家族・職員それぞれの経験)などをテーマにした全数調査からの考察や分析、個別の支援ケースなどを紹介しながら、現場で高齢期支援に取り組んでいる職員の実践などをまとめている。A5判240ページ、2420円(税込)。今回取材した「株式会社加藤えのき」には、食材のえのきが年間約6千トンも工場生産されること自体に、たいへん興味を惹かれました。ハウスや露地栽培ではなくて、機械化された工程で一貫生産されているというのですから。ですが、関係者の方々のお話をうかがうにつれて、障害のある人が住み慣れた生活圏にある中小企業で働くことのよさと、地域の人的ネットワーク構築の仕方について深く考えさせられました。住み慣れた生活圏のなかで働くことのよさはいろいろとあります。何よりも通勤が容易なことによって、ワーク・ライフ・バランスのとれた生活が担保されるでしょう。また、地域の濃厚な人間関係や人的なつながりから、本人の職務遂行上の能力のみならず、生活全般に対する面倒も気にかける事業主が少なからずおられます。 「加藤えのき」の場合、多くの外国人スタッフの寮生活を含めた生活面の支援が日常的に行われ、職場外の生活にまで気配りをしながら従業員の定着とキャリア形成を支援する組織風土ができあがっているように見受けられました。このように、障害のある人にかぎらず、多様な人たちがインクルージョン、あるいはダイバーシティのもとに働いています。そのことが広報活動を通して広く周知されることで、「働きたい企業」として人材の募集にも貢献できることがうかがわれます。また、かつて県の単独事業として育成された「障がい者雇用コーディネーター」たちの個人的(ミクロ)ネットワークが基盤となって、所属する機関・組織同士のメゾネットワークが現在も維持され続けていることにも興味深いものがあります。同時並行的に異なる機関が同じ人を担当することで状況に応じて支援組織や機関に円滑に引き継ぎやすく、支援サービスの断片化を防いでいるからです。地域の中小企業はおもしろい  ■■■■■■■    ミニコラムマスコットキャラクターアビリンピック滋賀働く広場 2023.11青森県、千葉県、滋賀県* 開催地によっては、開催日や種目ごとに会場が異なります*は開催終了※全国アビリンピックは 11月17日(金)〜11月19日(日)に、 愛知県で開催されます。地方アビリンピック検索※日程や会場については、変更となる場合があります。青森千葉312023年度地方アビリンピック開催予定10月末〜11月

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