江戸時代に誕生した「有■松■絞■り」は全国的にも有名な織物の絞り染めで、伝統工芸として脈々と受け継がれており、地域にはいまでも当時の町並みが残っている。その愛知県名古屋市緑区有松に学舎を置く「学校法人名古屋学園名古屋情報専門学校」は、多くの障がいのある生徒や、悩み・課題を持つ生徒を受け入れている。今回は、同校の高等課程担当で教務科長の中■川■智■晶■先生、専門課程担当で教務主任の大■西■岳■司■先生、そして就職担当で進路指導主事の中■西■達■也■先生にお話をうかがい、また、ご多忙によりお会いすることが叶わなかったが、伊■藤■和■明■校長先生のコメントも頂戴したので、その内容も含めて記事にさせていただいた。 ■■■■■■■■■■■■■ ■■ ■■■ 前身の学校の設立は1977(昭和報処理科目をおもな専門教科として、現在の名古屋情報専門学校(以下、「名■情■専■」)へ学校名を改称している。高等課程3カ年、専門課程2カ年を併置しており、高等課程は全18クラス、全生徒数750〜800人、専門課程は全6〜7クラス、生徒数250〜300人がここ数年の実績となっているが、生徒数は年々増加傾向にある。また、名古屋鉄道名古屋本線「有松駅」から徒歩3分という立地条件と、全国でも有数の路線距離を誇る私鉄のため、県内の幅広い地域、および県外から生徒が■■通学している。元々、名情専は一般の専修学校として設立されたのだが、ある年、中学時代に不登校やつらい経験をしていた生徒が、高等課程の入学生のなかにいたことがあった。その生徒はいじめにあったり、授業についていけなかったりするなど、さまざまな事情があったが、その背景に障がいがあることも、つらい経験の要因の一つだった。学校としては、悩み・課題を持つ生徒に対応し、その年以降も継続して受け入れていくうちに、学校の取組みが口コミで広がっていった。その結果、そのような生徒が年数を重ねるごとに多く入学するようになり、同時に障がいのある生徒も増えていった。高等課程では中学時代に特別支援学級はじめに障がいのある生徒や、悩み・課題を持つ生徒の受入れPOINT123高等課程担当で教務科長の就職担当で進路指導主事の★本誌では通常「障害」と表記しますが、金井委員の意向により「障がい」としています学校法人名古屋学園名古屋情報専門学校中川智晶先生中西達也先生伊藤和明校長(写真提供:学校法人名古屋学園名古屋情報専門学校)専門課程担当で教務主任の大西岳司先生働く広場 2024.152)年だが、1991(平成3)年に情21障がいのある生徒も、悩み・課題を持つ生徒も、安心して楽しく通える学校づくりジョブトレーニングで働く力を身につける新しいことや、生徒がやりたいことを授業に取り入れる柔軟な対応
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