働く広場2024年1月号
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――福元さんご自身も障害者手帳をお持ちだそうですね。福元 37歳のときにレジャー中の事故で左手4指を欠損しました。2カ月間の入院中、自分で排泄もできないふがいなさに、2回ほど窓から飛び降りたい衝動にかられるほど落ち込みましたが、その後は物事のとらえ方がガラッと変わりました。コップに入った半分の水の例え話じゃないですが「指が4本もないと思うか、親指も手のひらもあると思うか」。座右の銘は「そこにある出来事の受けとめ方が、人生を支配する」です。シンガポール支店駐在時に、上司から「障害者手帳を持つ当事者として、三菱商事太陽 「三菱商事株式会社」(以下、「三菱商事」)の特例子会社「三菱商事太陽株式会社」(以下、「三菱商事太陽」)は、1983(昭和58)年の設立時からシステム開発業務を主力に成長し、2018(平成30)年には完全在宅勤務の障がい者雇用に向けたIT技術者養成事業にも乗り出しました。立役者となった前代表取締役社長の福元邦雄さんは現在、三菱商事グループ全体の障がい者雇用推進に力を入れています。これまでの取組みと今後の方針についてうかがいました。  2指4本を失う(文)豊浦美紀(写真)官野貴★本誌では通常「障害」と表記しますが、三菱商事株式会社様のご意向により「障がい」としています福元邦雄(ふくもと くにお)1986(昭和61)年、三菱商事株式会社入社。IT事業本部、シンガポール支店駐在などを経て2016(平成28)年から三菱商事太陽株式会社代表取締役社長、2022(令和4)年7月より現職。研修認定精神保健福祉士、産業カウンセラー。働く広場 2024.1三菱商事株式会社人事部健康推進・DE&Iチーム 障がい者雇用担当(前三菱商事太陽株式会社代表取締役社長)福元邦雄さん37歳のときの事故で第7回リーダーズ  トークLeaders Talk企業に求められる「雇用準備性」

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