働く広場2024年2月号
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4 農福連携等応援コンソーシアムの取組注目されています。さらに、農業のみならず林福連携、水福連携の取組が見られるなど、「農」、「福」の双方において、従来の枠組にとらわれない取組が展開され始めてきており、農福連携等推進ビジョンにおいても、今後、農福連携における「農」と「福」のそれぞれの広がりを推進していくこととしています。   コンソーシアム」では、全国で農福連携に取り組む団体・企業や個人を募集し、農福連携の優れた取組を表彰し、その横展開を図る取組として「ノウフク・アワード」を2020(令和2)年から実施農福連携の取組の輪を拡大するために設置した「農福連携等応援するとともに、2021(令和3)年からは、「異なるものとつながる力!」を合言葉に各界が連携し、対話を通じて社会課題の解決や、新たな価値創造を図るプラットホームである「ノウフク・ラボ」を立ち上げる等の取組を進めることにより、農福連携の全国的な展開につなげることとしています。農福連携の推進に向けては、今後も様々な取組を進めてまいりますので、その詳細につきましては、WEBの情報も是非ご参照下さい。Ⅰ 農福連携等の推進に向けてⅡ 農福連携を推進するためのアクション  目標:農福連携等に取り組む主体を新たに3,000創出※Ⅲ 農 福 連携の広がりの推進 「農」と「福」のそれぞれの広がりを推進し、農福連携等を地域づくりのキーワードに据え、地域共生社会の実現へ1 「農」の広がりへの支援 林業及び水産業において、特殊な環境での作業もあることにも留意しつつ、障害特性等に応じた、マッチング、研修の促進、経営発展を目指す取組の推進、林・水産業等向け障害者就労のモデル事業の創設2 「福」の広がりへの支援令和元年6月4日「第2回農福連携等推進会議」において決定※令和6(2024)年度までの目標農福連携等応援コンソーシアム(農林水産省HP)農福連携の取組事例(農林水産省HP)ノウフク・ラボ(ノウフクWEB)図1 農福連携等推進ビジョン(概要)1 認知度の向上 ・ 定量的なデータを収集・解析し、農福連携のメリットを客観的に提示 ・ 優良事例をとりまとめ、各地の様々な取組内容を分かりやすく情報発信 ・ 農福連携で生産された商品の消費者向けキャンペーン等のPR活動 ・ 農福連携マルシェなど東京オリンピック・パラリンピック等に合わせた戦略的プロモーション2 取組の促進〇  農福連携に取り組む機会の拡大 ・ ワンストップで相談できる窓口体制の整備・ スタートアップマニュアルの作成 ・ 試験的に農作業委託等を短期間行う「お試しノウフク」の仕組みの構築 ・ 特別支援学校における農業実習の充実 ・ 農業分野における公的職業訓練の推進〇 ニーズをつなぐマッチングの仕組み等の構築 ・ 農業経営体と障害者就労施設等のニーズをマッチングする仕組み等の構築 ・ コーディネーターの育成・普及 ・ ハローワーク等関係者における連携強化を通じた、農業分野での障害者雇用の推進〇 障害者が働きやすい環境の整備と専門人材の育成 ・ 農業法人等への障害者の就職・研修等の推進と、障害者を新たに雇用して行う実践的な研修の3 取組の輪の拡大 ・ 各界関係者が参加するコンソーシアムの設置、優良事例の表彰・横展開 ・ 障害者優先調達推進法の推進とともに、関係団体等による農福連携の横展開等の推進への期待農福連携は、農業と福祉が連携し、障害者の農業分野での活躍を通じて、農業経営の発展とともに、障害者の自信や生きがいを創出し、社会参画を実現する取組年々高齢化している農業現場での貴重な働き手となることや、障害者の生活の質の向上等が期待 農福連携は、様々な目的の下で取組が展開されており、これらが多様な効果を発揮されることが求められるところ 持続的に実施されるには、農福連携に取り組む農業経営が経済活動として発展していくことが重要で、個々の取組が地域の農業、日本の農業・国土を支える力になることを期待農福連携を全国的に広く展開し、裾野を広げていくには「知られていない」「踏み出しにくい」「広がっていかない」といった課題に対し、官民挙げて取組を推進していく必要 また、ユニバーサルな取組として、高齢者、生活困窮者等の就労・社会参画支援や犯罪・非行をした者の立ち直り支援等、様々な分野にウイングを広げ地域共生社会の実現を図ることが重要(SDGsにも通じるもの) 農福連携等の推進については、引き続き、関係省庁等による連携を強化の実施推進 ・ 障害者の作業をサポートする機械器具、スマート農業の技術等の活用 ・ 全国共通の枠組みとして農業版ジョブコーチの仕組みの構築 ・ 農林水産研修所等による農業版ジョブコーチ等の育成の推進 ・ 農業大学校や農業高校等において農福連携を学ぶ取組の推進 ・ 障害者就労施設等における工賃・賃金向上の支援の強化〇 農福連携に取り組む経営の発展 ・ 農福連携を行う農業経営体等の収益力強化等の経営発展を目指す取組の推進 ・ 農福連携の特色を生かした6次産業化の推進・障害者就労施設等への経営指導 ・ 農福連携でのGAPの実施の推進高齢者、生活困窮者、ひきこもりの状態にある者等の働きづらさや生きづらさを感じている者の就労・社会参画の機会の確保や、犯罪や非行をした者の立ち直りに向けた取組の推進働く広場 2024.227

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