「医療法人あすか会」は、奈良県の奈良市、生い駒こ市で介護老人保健施設などを運営し、地域で医療・介護・リハビリテーションを一体的に提供している。介護補助などとして、障害のあるスタッフ7人が活躍しており、人手不足に悩む介護の現場において、彼らが貴重な働き手となっている。「サービス付き高齢者向け住髙嶋さんの勤務は、午前9時から午後3時までの6時間。午前中の業務は、朝食で使用した食器の後片づけと洗浄から始まり、机の消毒、昼食の準備や配膳と進む。昼休憩を挟み、午後の業務も昼食の後片づけからスタート。日替わりでシーツ交換や個室の掃除、外構のゴミ拾いや草むしりなども行う。その後、夕食に向けて料理の湯煎や食器の準備を進める。最後に、廊下の手すりやエレベーター内の消毒を行い、一日の業務が終わる。同法人では、それぞれのスタッフに対してサポートを行う職員を決めており、勤務開始時にその日の業務全体について指示を行い、途中経過についても進捗確認を行っている。髙嶋さんは、サポート担当者が作成した「仕事の時間わり」に基づいて作業を進め、作業の区切りで作業完了を示す丸印を時間わりに記入し、作業を忘れることを防いでいる。介護の現場はさまざまな業務があり、障害のあるスタッフの特性や適性に合わせた業務が切り出せるという。一人ひとりに合った業務を担当してもらうことが、スタッフのやりがいにつながり、長く働きたいと思える職場となっているそうだ。また、障害のあるスタッフが補助業務を担当することで、職員が介護業務に集中できる環境がつくり出されている。このように同法人では、障害のあるスタッフが介護の現場において欠かすことのできない人材となっている。ゃく宅Cこocode百ひ楽ら園え」で働く髙た嶋し一いる至さんもその1人だ。 くんでこ かまたま食器は、泡立てた洗剤液に浸けて汚れを落ちやすくしたのち、予洗いする昼食の準備。別施設で調理された料理を湯煎にかける。温度管理が重要だまずは朝食の後片づけ。各フロアから食器などを回収する予洗いした食器を手際よくラックに並べ、食器洗浄機に投入する働く広場 2024.416
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