働く広場2024年6月号
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岐阜県不ふ破わ郡ぐ垂た井い町ちにある「ナブテスコリンク株式会社」16は、機械部品メーカー「ナブテスコ株式会社」の子会社として2015(平成27)年に設立され、2016年10月に特例子会社の認定を受けた。2024(令和6)年4月現在、障害のある社員14人(身体障害3人、知的障害10人、精神障害1人)が農産物生産、書類の電子化や名刺作成など、さまざまな業務に就いている。一日の業務は、体操と朝礼からスタートし、午前中に農作業、午後は名刺作成などの室内作業が行われる。取材の日、体操では音楽が途中で止まってしまうトラブルもあったが、みんなが声を出しあい、何事もなかったかのように体操が進み、チームワークのよさが示された。この日最初の作業は、枝豆栽培に備えたマルチ張り作業だ。ロールを延ばしていく係、シートを固定する係など、一連の作業がチームワークで手際よく進められる。その後は、ハウス内でイチゴやミニトマトの収穫だ。農作業で生産された作物は、ショッピングモールなどの農産物直売所で販売され、好評を博している。農作業は土づくりから育成、出荷、販売までを一貫して体験でき、作業内容も障害のある社員の特性にもマッチし、生産する喜びとそれを買ってもらう喜びを体感できるという。午後は室内作業。名刺作成はグループ企業全体の名刺を請け負っており、ひと月あたりおよそ100~200件、約1万枚におよぶ。図面の確認作業は、2人1組で特製の指差し棒を使って進める。図面番号などを声に出して読み上げ、ダブルチェックが行われる。作業服のピッキングでは、グループ企業からの注文リストを読み上げる係、作業服を取り出す係など役割を分担し効率よく、そしてミスのないように作業にあたる。障害のある社員やサポートをするスタッフが、真剣に、ときに笑いあいながら楽しく働く姿が印象に残った。ょう働く広場 2024.6ホワイトボードに、一日の業務と担当する作業が記入されている耕した畝うね朝礼では、連絡事項やオリジナルの安全標語がにビニールシート(マルチ)を張り、マルチ押さえでシートを固定、さらに鍬読み上げられるくわ社屋前に社員とスタッフ全員が集まってで土をかけていく体操を行い、一日がスタート    るん

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