働く広場2024年7月号
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●ユニット1当機構(JEED)の障害者職業総合センター職業センター(以下、「職業センター」)では、発達障害者、精神障害者、高次脳機能障害者の方々や事業主などに対し、よりよい支援を提供するために、職業リハビリテーション技法の開発、改良および普及を行っています。テレワークは、新型コロナウイルス感染症の拡大やそれにともなう緊急事態宣言を契機に、各企業がクラウドサービスを導入したことなどにより、広がりを見せました。自宅や移動先においても出社時と同等の環境で仕事ができるようになったことや、働く場所や時間に縛られない多様な働き方として、現在においても、一定のニーズがあると考えられます。また、障害者にとっても「通勤負担の軽減」や「体調に合わせた働き方」といったテレワークのメリットは、働き続けるために重要な要素といえます。一方、JEEDの地域障害者職業センターなどからは、テレワークに関する知識や効果的な支援ノウハウの不足など、1)を取りまとめましたので、その概要につい急速に広がったテレワークに関連する相談に苦慮しているとの意見があげられました。このような新しい就労支援ニーズに対応するため、テレワークにおける職場適応に求められる基礎的な対応力の習得を目的としたプログラム(以下、「テレワークプログラム」)を開発し、2023(令和5)年度末に支援マニュアル№25「テレワークにおける職場適応のための支援技法の開発」(※て紹介します。テレワークプログラムは、おもに会社に雇用されている「雇用型テレワーカー」が、自宅でテレワークを行うことを想定して開発しました。テレワークプログラムでは、テレワークに求められる基礎的な対応力を表の通り整理しました。このうち、特に「自己発信力」、「作業の自         己管理力」、「体調の自己管理力」について講習や演習、実践を通じて理解を深めることを目的としています。テレワークプログラムは、三つの「ユニット」とテレワークでの働き方を想定した「ナビゲーションブックの作成」から構成されます。受講者のテレワークの実施経験や知識の有無などによって、必要なユニットを取り出して実施することも可能です。クでの就職や復職を目ざす方だけではなく、Web会議システムなどにおけるコミュニケーションスキルの確認をしたい方、支援者と離れた場所にいても自律的に作業ができるか確認したい方にも、ご活用いただけます。クで求められる力について確認するユニットです。ユニット1は「【講習】テレワークとは?」、「【講習】テレワーカーに求められること」の二つの講習から成ります。テレワークの経験がない方、テレワークで求められるスキルを確認したい方を対象としています。また、テレワークプログラムの対象はテレワーテレワークという働き方の特徴や、テレワー障害者職業総合センター職業センター【テレワークプログラムの概要】【テレワークプログラム各ユニットの内容】テレワークにおける職場適応のための支援技法の開発※1  「支援マニュアルNo.25」は、 https://www.nivr.jeed.go.jp/center/report/support25.htmlよりダウンロードできますテレワークの基礎知識コミュニケーション自己管理自己理解作業環境の整備パソコンの基本スキル自己発信力作業の自己管理力体調の自己管理力テレワークに必要な力を踏まえた自らの得意・不得意の理解表 テレワークに求められる基礎的な対応力情報管理能力働く広場 2024.728

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