国の動き「現代の名工」障害者部門推薦募集厚生労働省 厚生労働省は、2025(令和7)年度「卓越した技能者(現代の名工)」障害者部門(第22部門)表彰にあたり、国内で第一人者と目されるきわめてすぐれた技能を持ち、活躍する障害者の推薦を募集する。 対象者は、障害者手帳の取得者。被表彰者は、次の①~④の全要件を満たしたうえで都道府県知事、全国的な事業主団体等、全国的な障害者団体、個人のいずれかの推薦を受けた者のなかから厚生労働大臣が技能者表彰審査委員の意見に基づき決定する。①きわめてすぐれた技能を有する者②現に表彰に係る技能を要する職業に従事している者③技能を通じて労働者の福祉の増進及び産業の発展に寄与した者④他の技能者の模範と認められる者 推薦受付けは2025年2月1日~3月31日。問合せは、厚生労働省人材開発統括官付能力評価担当参事官室(電話03ー5253ー1111・内線5941、5944)まで。地方の動き「障害者の生活実態」調査結果報告書東京 東京都は、2023(令和5)年度の東京都福祉保健基礎調査「障害者の生活実態」におけるおもな調査結果を報告書としてまとめた。調査対象者は18歳以上の身体障害者4000人、知的障害者1200人、精神障害者1200人および難病患者1200人。 調査内容のうち就労について、知的障害があ働くテレワークの企業事例を公開東京 分身ロボットOオリヒメriHimeなどの開発・活用事業を行っている「株式会社オリィ研究所」(中央区)は、テレワークに特化した障害のある人のための人材紹介サービス「FフレミーLEMEE」による障害者雇用の企業事例を公開した。 1社目は、IT人材・精神・発達障害のある人を採用し、開発チームが障害のある従業員とともに仕事を進めることで、プロダクトのアクセシビリティに対する意識が向上した。2社目は、週4日のテレワークでも、朝礼や日報、先輩社員の指導、手厚い相談対応で職場定着を徹底的に支援。遠隔でも業務管理が行える体制を整え、グループ内の多様な仕事に対応できる組織へと進化している。3社目は、業務のフォーマット化に取り組み、チャレンジできる人を増やす体制を構築。業務が増えていく過程で、メンバーの成長機会が増えたという。 詳細は同社ホームページへ。https://orylab.com/information/2024/10/23/company-case-study-of-3startups-on-flemee/本紹介『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に体調管理するための本』 発達障害に特化した就労支援企業「株式会社Kカイエンaien」の代表取締役を務める鈴すず木き慶けい太たさんと、同社の社員で精神保健福祉士の川かわ端ばた大だい輔すけさんが『ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に体調管理するための本』(翔泳社刊)を出版した。 本書では、発達障害の症状として体調管理に困難を抱える要因に、感覚過敏や感覚鈍麻からり仕事をしている人の雇用形態は、「正規の職員・従業員」の割合が37・8%(2018年度調査よりも12・0ポイント増)、「非正規の職員・従業員」の割合が58・6%(同12・4ポイント減)だった。また精神障害があり仕事をしている人の1週間の就労日数は、「5日以上」の割合が72・2%(同14・2ポイント増)だった。また1週間の労働時間は、「30時間以上働いている」の割合が54・9%(同8・4ポイント増)だった。 報告書は、都民情報ルーム(東京都庁第一本庁舎3階南側)で有償頒布(1995円・税別)するほか、福祉局ホームページにも掲載。「お困りごと解決チャットボット」開設東京 東京都は、視覚障害や聴覚障害のある人や支援者等から集めた、日常生活での困りごとを乗り越える工夫やノウハウを情報発信するAIチャットボットを開設した。 利用方法は、①東京都の福祉局ホームページ(https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp)のトップページに表示されるふきだしの画像をクリックし、福祉局チャットボットを起動する。②特設サイト「ハートシティ東京」のトップページ(https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/tokyoheart)下部に掲載されているバナーからアクセスする。 例えば、視覚障害者向けに「小銭を管理するときの工夫を知りたい」という質問に対し「小銭スペースが6つに分割されていて、仕分けできる財布を使用することで管理しやすくなります」との回答や、聴覚障害者向けには「タクシーで行き先を伝えるときの工夫を知りたい」との質問に「行き先の住所をメモで伝えています。配車アプリを使用すると、文字入力で行き先を事前に伝えられます」といった回答が出る。働く広場 2025.230
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