働く広場2025年4月号
33/36

編集委員のひとことミニコラム第44回※今号の「編集委員が行く」(20~25ページ)は平岡委員が執筆しています。ご一読ください。害者雇用と就労支援』(中央法規出版刊)を出版した。 障害者の就労にまつわる法制度や支援体制について、企業・支援者・本人に役立つ入門書としてわかりやすく解説。障害特性や合理的配慮から、就労を支援する機関、就労支援を取り巻く仕組み、各種の助成制度、現場実践の展開までをとりあげ、左ページは解説、右ページは図解で構成され、視覚的に理解できる内容となっている。障害者雇用における実践についても12の事例を紹介している。B5変型判218ページ、2420円(税込)。『人と人のあいだを生きる 最終講義エイブル・アート・ムーブメント』 障害のある人による芸術表現活動に力を注ぎ、一般財団法人たんぽぽの家理事長などを務めた故・播はり磨ま靖やす夫おさん(享年82歳)の生前の大学講義等をまとめた遺作「人と人のあいだを生きる 最終講義エイブル・アート・ムーブメント」(どく社刊)が出版された。 播磨さんは新聞記者を経て、障害のある人が生きがいをもって自立した生活を送る場として「たんぽぽの家」を立ち上げ、市民運動として展開。アートと社会の新しい関係をつくる「エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)」を提唱し、さまざまなプロジェクトにつなげてきた。2022(令和4)年度文化功労者(芸術振興)。 本書には、2023年に女子美術大学で行った講義を加筆修正したものを中心に、エイブル・アート・ムーブメントの思想、たんぽぽの家の草創期に執筆した原稿などが収録されている。哲学者の鷲わし田だ清きよ一かずさんが解説。四六変型版200ページ、2750円(税込)。 今回取材させていただいた株式会社リンクラインの神原様と青野様、株式会社ドコモ・プラスハーティの岡本様に共通していたのは、障がい者雇用を通して、目ざしたい世界観が明確であること。「障がい者とともに働くことで、みんなが幸せになるという未来」を描いている点だと思う。 また、自社だけの取組みにせず、その輪を外に拡げて、社会を変えようとしているリーダーであるということ。それは、障がい者の法定雇用率の達成のための障がい者雇用とは大きく異なる。障がいのある人々がイキイキと働く、そのことで周囲の人々が、大切なことに気づいたり、元気になったり、刺激を受けてこれまで以上の力を発揮できたりする。 そして、その職場は、全員がそれぞれにもつ力を発揮するのだから、組織として強くなり、成果を出せるのはあたり前だと思う。障がいのある人がイキイキと働く現場づくりはそんなに簡単なことではないかもしれない。 だから絶対に実現するんだという熱意が必要なのだ。あきらめずにやり続けることが大事なのだ。 世の中を見渡せば、障がいにかかわっている仲間はたくさんいる。もっと外にも目を向け、つながっていこう。そして社会全体を変えていこう。★ 本誌では通常「障害」と表記しますが、平岡委員の意向により「障がい」としています障がいのある人とともに生き、ともに働く未来をサントリービバレッジソリューション株式会社人事本部副部長 平岡典子児童・生徒をはじめ社会人・一般の方もご応募いただけます。絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。令和7年度シンボルキャラクター“ピクチャノサウルス”募集期間(応募作品受付期間)令和7年3月1日(土)~6月16日(月)【締切・当日消印有効】「絵画コンテスト 働くすがた~今そして未来~」「写真コンテスト 職場で輝く障害者~今その瞬間~」主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)検索JEED 絵画写真詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。<過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます>あなたの力作がポスターになる!作品大募集!働く広場 2025.431

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る