働く広場2025年6月号
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編集委員のひとことミニコラム第46回※今号の「編集委員が行く」(20~25ページ)は若林委員が執筆しています。ご一読ください。人は69%だった。詳しい調査結果は左記ホームページで。https://www2.deloitte.com/jp/ja.html本紹介『詳説 障害者雇用促進法・障害者総合支援法―多様性社会の就労ルールをひもとく』 上智大学法学部教授の永なが野の仁ひと美みさんらが、「詳説 障害者雇用促進法・障害者総合支援法―多様性社会の就労ルールをひもとく」(弘文堂刊)を出版した。 障害者雇用促進法は、「障害者差別禁止」と「合理的配慮提供義務」を軸に事業者に対し実効的な対応を義務づけ、障害者雇用の前進を図り、障害者総合支援法は、障害のある人が基本的人権のある個人としての尊厳にふさわしい社会生活を営むことができるよう、必要な福祉サービスにかかわる支援を定めている。 本書では、多様性社会の基本法をなすといっても過言ではない2法の条文に沿った解説を両輪としつつ、障害者権利条約、障害者基本法、障害者差別解消法といった関連諸法をも含めて体系的に整理・解説している。A5判、342ページ、3520円(税込)。 今回「編集委員が行く」で訪問した高次脳機能障害者サポートセンター「笑い太鼓」は、高次脳機能障害のある人の支援にかなり高い専門性を有している。単に作業を集団形式でするというだけでなく、講座を開催し職業準備性を高めることや、ジョブコーチという個別での就労支援にも注力をしていた。さらには企業へのアプローチ、ほかの専門機関との連携など非常によい実践をされているようにうかがえた。 現在のところ、このような障害者就労支援に関するその支援機関の専門性を具体的に把握するのは、簡単ではない。同業者であれば気づく面もあるかもしれないが、就労支援サービスのユーザーである、障害のある人や企業にとっては簡単なことではないことが多いだろう。結果としてクチコミや実際にそうした支援を受けてみて実感してみるということになる。 このような状況を改善するためには職業リハビリテーションの専門性の「見える化」が必要なのではないだろうか。いまのところ、職業リハビリテーション、就労支援の実際やそれを支える哲学・理念・技術というものは、なかなか初めてこの分野にかかわる人にとってはわかりにくい面もあるかもしれない。 ところで、厚生労働省では、この障害者就労支援分野に関して、「障害者就労支援士検定(仮称)」を検討しているようである※。 これまで、障害者就労支援に関し研修はあるものの、検定や資格制度等はなかったので、もし実現すれば一つの変化となる可能性がある。これがきっかけとなり、障害者就労支援の専門性のさらなる「見える化」につながり、本分野がより活性化し、結果として専門性の高い支援が障害のある人や企業に対し提供されることにつながるのを期待したい。職業リハビリテーションの専門性の「見える化」と検定の創設国際医療福祉大学 准教授 若林功※厚生労働省「『職場適応援助者の育成・確保に関する作業部会』取りまとめ」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53314.html児童・生徒をはじめ社会人・一般の方もご応募いただけます。絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。令和7年度シンボルキャラクター“ピクチャノサウルス”応募締切令和7年6月16日(月)【当日消印有効】「絵画コンテスト 働くすがた~今そして未来~」「写真コンテスト 職場で輝く障害者~今その瞬間~」あなたの力作がポスターになる!締切迫る!主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)検索JEED 絵画写真詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。<過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます>働く広場 2025.631

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