とが重要です。そのためのプログラムは以下のような内容です。・集団認知行動療法・SST(ソーシャルスキルトレーニング)・マインドフルネス・アンガーマネジメント・リワークミーティング・復職支援プログラム・軽スポーツ これらはあらためて教わったことはないですが、仕事をしていくうえで知っておくとよい、とても大切な内容だと思いました。 休職や離職は社員個人の問題だけではなく、組織との関係が大きく影響するケースが多いです。ですから企業側も、本人任せにせず、本人の状態を把握し、組織企業との架け橋としての役割ワークルームでは、みなさんがリラックスして、とても和やかな雰囲気でした。「元の職場では多かれ少なかれ対人関係の課題があり、つらい思いをしてきた方もいます。疑似的な職場ですが、アットホームな雰囲気のなかで、お互いのつらさを理解し、〝仲間”に出会えた安心感があるのではないでしょうか。ここで人と話すことで笑顔を取り戻していきます」と高田さんが話していたのが印象的でした。 うつ病などは症状が軽快したからといって職場復帰しても、再発するケースが多くあります。その背景には、ストレス対処スキルの未獲得、自己理解の不十分さ、職場との関係再構築のむずかしさなど、さまざまな課題が存在します。ですから、ただ復帰するのではなく、「再発を防ぎ、継続して働き続けられるようにする」こ再発を防ぎ、 長く働き続けるためにころは通うだけでもOKで、ソファなどでゆったりくつろぎます。少し元気を取り戻してから、プログラムに参加していきます。◎ デイケア導入期(1~2カ月)週2~3日・ 決まった時間に通所できる・生活リズムが整い継続通所できる◎回復期(1~2カ月)週3~4日・自分の課題を設定し取り組む◎ リハビリ勤務・復職交渉期(1~2カ月)週5日・ 自分の課題のほか、通勤や仕事の練習を行える・120分のワークに集中できる・円滑な職場復帰の準備が整う 1日6時間程度のプログラムで、利用者の段階に応じて、集団ワークや個人作業を行います。一人ひとりの課題(過集中傾向、自己否定感、他者との距離感など)を医療スタッフが個人面談でアセスメントし、プログラム参加やふり返り面談により改善をうながします。 小石川デイケアのスペースは2フロアに分かれています。個人作業ルームはコワーキングスペースのようにとても静かで、パソコンに向かう人、書き物をする人、本を読む人などがいて、利用が始まったばかりの人と、復職間近で仕事関連の作業をする人が混在しています。グループ《リワークミーティング例》・仕事の断り方・頼り方・仕事に対する力の入れ具合・仕事のモチベーション維持の仕方・不安とどう向き合うか・ 自分の課題にどう向き合えばよいか・ キャパオーバーにならないペースの保ち方・ 人に怒られる、嫌われる恐怖心を薄めるにはグループワークルームでのプログラムの様子。利用者が進行役となってクイズゲームが行われていた働く広場 2025.722
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