宮本 昇汰(特定非営利活動法人障害者アート支援工房COCOPELLI)街宮本 昇汰(みやもと・しょうた)1998(平成10)年生まれ2018年 「OPEN DOOR!ボーダレス・アートセッションin TOYAMA」富山県民会館・美術館2021(令和3)年 「『障がい者アート』と呼んだ途端に見えなくなるもの展」石川県立美術館広坂別館2023年 「NOMAMA to GAMAMA~氷見のアールブリュット展~」氷見市芸術文化館2024年 「ART HUG COCOPELLI」北日本新聞社ギャラリー 小学生のころから、宇宙人のような人が運転するたくさんの自転車や自動車、消防車などが画面を埋めつくすような絵ばかりを描いてきました。同じ構図の作品は数百枚になるでしょう。作品への愛情は強く1枚でも見失うと気になって、いつまでも探してしまうそうです。そんな昇汰さんがいつもよりも大きな紙に描いたこの作品で画面を埋めつくすのは、乗り物ではなく、藍色に浮かび上がる無数の信号機でした。周囲は、あまり見たことのない画面に作品が変わるのかと色めき立ちましたが、その後はやはり以前の通りの明るい背景の乗り物ばかりの作品を描き続けました。特別支援学校卒業後も同じ作風でしたが、コロナ禍が去るタイミングで長年描いてきた表現から方向転換し、いままで絵に描いていた自動車や飛行機を、折り紙や画用紙で立体的につくることが始まり、いまもずっとそれを続けています。内部までしっかりつくっているのに、何度も何度も大量ののりで重ね貼りし、分厚い紙のかたまりになったような作品も含めて、不思議な飛行機や自動車はいまも増え続けています。いくつつくれば彼が満足するのかはだれもわかりません。(文:特定非営利活動法人障害者アート支援工房CココペリOCOPELLI 米よね田だ昌まさ功のり)画材:クレヨン、水彩絵の具、ケント紙/サイズ:84cm×60cm
元のページ ../index.html#2