働く広場2025年8月号
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社屋の食堂や会議室の清掃にも取り組んでいる。  スワンでは障害のあるスタッフが長く働き続けられるために、数々の取組みが行われている。働きやすさと働きがいを 高める取組み以上勤務する人は17人にものぼる。勤続年数が10年以下の障害のあるスタッフはわずか8人である。当然のこととして中高年齢の障害のあるスタッフの割合が高くなる。50代が8人、40代が11人、30代が10人、20代が6人の構成である。  現在のスワンの事業は5領域にまたがっている。直営6店舗でのベーカリー、レストランやカフェなどの事業、クリスマスケーキや誕生日ケーキなどを提供するケーキ事業、フィナンシェなどのスイーツ類の物販事業、ヤマト運輸のベース(物流拠点)で作業員が使用する安全靴やヘルメットのクリーニング事業、ヤマト本社ビル新社屋の食堂や会議室清掃を行うビルクリーニング事業である。 安全靴やヘルメットのクリーニング事業は、社会福祉法人ヤマト自立センター(就労移行支援事業所)と相互連携し、2021年より開始した。 ビルクリーニング事業は、障害のある人にも使いやすい清掃道具を導入し、2022年よりヤマト銀座ビルの食堂の清掃を開始した。そして2025年には新クリーニング事業へも 積極的に職域を拡大「彼ら(障害のあるスタッフ)のほうが力を発揮することがある」と断言する。平田さんが意識していることは、指導側が、障害のあるスタッフの得意なこと不得意なことをしっかりと理解して指導することだそう。 銀座の2店舗のほか、赤坂店、羽田CクロノゲートHRONOGATE店、成城店、品川港南店と6店舗のスワン直営店が営業している。  「うち(スワン)の障害者スタッフはベテランぞろい」というのは、店舗運営事業長の坂さか本もと和かず義よしさん。2001年からスワンにかかわっている坂本さんであるが、障害のあるスタッフたちも勤続年数の長い人が多い。障害のあるスタッフ35人のうち27人が勤続10年以上、そのうち20年障害者スタッフの半数が勤続20年以上 中高年齢のスタッフも半数以上ビルクリーニングの様子。障害のある人にも使いやすい清掃道具などを駆使し、新社屋の食堂や会議室の清掃にあたっている(写真提供:株式会社スワン)株式会社スワン店舗運営事業長の坂本和義さん物流拠点で作業員が使用する安全靴やヘルメットのクリーニング。専用の機材を使って除菌やパーツの交換を行う(写真提供:株式会社スワン)働く広場 2025.824

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