働く広場2025年10月号
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国の動き「手話施策推進法」施行内閣府 「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が2025(令和7)年6月25日に公布・施行された。概要は左記の通り。 手話施策推進法は、第一条で「手話がこれを使用する者にとって日常生活及び社会生活を営む上で言語その他の重要な意思疎通のための手段」であることから、「手話に関する施策を総合的に推進」することを目的としている。 基本理念は、①手話の習得・使用に関する施策について、手話の習得・使用に関する必要かつ合理的な配慮が適切に行われるために必要な環境の整備、②手話文化の保存・継承・発展、③手話に関する国民の理解と関心を深めるようにする、というもの。国・地方公共団体は、手話に関する施策を総合的に策定・実施する責務を有するとしたほか、基本的施策として、教育現場等における手話の習得支援や配慮、職場や生活環境における整備、手話に関する人材確保や調査研究の推進、手話に関する啓発活動や国際交流の支援などをあげている。https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/jsl.html働くダイバーシティ就労支援実践研修全国 公益財団法人日本財団(東京都)が、働きづらさを抱えているすべての人の就労支援をめざすプロジェクトの一環として主催する「第4回ダイバーシティ就労支援実践研修」(後援:厚生労働省)の受講生募集を開始した。 研修期間は2025(令和7)年10月~12月の3カ月程度で、オンデマンド配信による座学のほか、東京での演習がある(参加できない場合はオンデマンド配信)。各講義30分~60分程2025/105828.html 「ノウフクJAS」については、農林水産省ホームページへ。https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/noufuku/noufuku_jas.html大手コンビニ店を引き継ぎ働く場に鳥取 障害のある人などの就労継続支援事業などを行っている「特定非営利活動法人あかり広場」(以下、「あかり広場」)(米よな子ご市)が、日にち南なん町ちょうの唯一のコンビニエンスストア「ローソン日にち南なん生しょう山やま店」の運営を引き継ぐことになり、2025(令和7)年7月1日に町長らが出席した記念セレモニーが開かれた。 同店は、道の駅「にちなん日ひ野の川がわの郷さと」やホームセンターなどが並ぶ町有地に2015(平成27)年にオープン。前オーナーが契約期間満了に合わせて運営から退くことになったため、道の駅の清掃業務の受委託実績があるあかり広場に対し、町側が運営の引継ぎを打診していたという。 店の営業は6時~22時。あかり広場で就労支援などを担当してきた職員が研修を受けて店長に就任し、アルバイトとともにあかり広場を利用する障害のある人3人が清掃や品出しなどの業務にあたる。店内には障害者アート作品も飾られ、自主製品の販売なども予定している。生活情報知的障害者向けの母子手帳大阪 びわこ学院大学の藤ふじ澤さわ和かず子こ教授(特別支援教育)と西南女学院大学の杉すぎ浦うら絹きぬ子こ教授(看護学)らでつくる研究班が、知的障害のある人の出産・子育てを支援するため、やさしい言葉やイラストを使った「わかりやすい母子健康手帳」(A5判、74ページ)を国の科学研究費で作成した。 これまで母子健康手帳の外国語版や点字版はつくられているが、知的障害者向けは初めて。度で、5択方式・5問程度の自己採点式確認テストがある。質問はメールで受けつけ返答する。受講費用は1万8千円(税込)、全課程修了者には日本財団会長名の修了証を発行する。 冒頭講義には村むら木き厚あつ子こさん(全国社会福祉協議会会長)、清せい家け篤あつしさん(日本赤十字社社長)、朝あさ日ひ雅まさ也やさん(埼玉県立大学名誉教授)、村むら木き太た郎ろうさん(ダイバーシティ就労支援機構理事長)が登壇予定。このほか「態様の異なる就労・雇用の悩みを抱える人たちとの関わり方」、「就労支援・雇用支援のための真の支援力を高める」、「企業の視点に立った雇用・就労支援・自治体の取組み」、「就労・雇用支援の新しい動き」などをテーマに、各分野の最前線で活躍する専門家を講師に招いた講義となっている。申込みや問合せは、本研修を運営するダイバーシティ就労支援機構(東京都)のホームページから。https://jodes.jpJA全農「ノウフクJAS認証」取得高知 全国農業協同組合連合会(JA全農)(東京都)は、施設園芸の実証農場「ゆめファーム全農こうち」(安あ芸き市)について「ノウフクJAS」の認証を取得したと発表した。ノウフクJASは、農福連携の取組みによって生産された産品の規格。農林水産物の主要な生産工程に障害のある人がたずさわっていることや、外部からの問合せに応じて障害のある人がたずさわった主要な生産工程を回答できるなどの基準がある。 「ゆめファーム全農こうち」ではナスの大規模多収型施設園芸に取り組み、周年出荷を行っている。ナスの集荷・袋加工・出荷などの業務について農業・福祉事業所「一般社団法人こうち絆ファーム」(安芸市)と連携し、年間を通じて障害者の労働と就業機会の拡大を図っているという。今後は他地域の「ゆめファーム全農」にもノウフクJASを展開予定。https://www.zennoh.or.jp/press/release/ 働く広場 2025.1030

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