ません。現場の管理職にも、あらかじめ把握しておいてもらうことが大事です」と、加藤さんはいう。 この体制づくりを打ち出したのが、2018年に情報システム部から異動し、人事総務本部人事管理部長を務める岩いわ崎さき瑞みず穂ほさんだ。 岩崎さんは、各部署や各ホテル店舗に散在する従業員の月ごとの労働総時間などを連携させた集計表を作成。「毎月の労働時間の変動をひと目で確認することで、少し先の職場全体の雇用状況も予測できるようにしました。例えば、もともと冬の時期に体調を崩しやすい人がいるホテル店舗には、無理せず働けるよう責任者にアドバイスしておくなどの対策が取れるようになりました」と手応えを語る。 こうした本社からの見守りの効果もあり、全国各地の職場が、年間を通じて安定した雇用環境を整えていくことができたという。「今後も引き続き、従業員一人ひとりが安心して働き続けられる職場づくりを目ざして努力していくつもりです」(岩崎さん) 岩崎さんたちは今後の会社の規模拡大を見すえ、採用の継続と職域開発の検討を続けている。その一つとして、数年前にホテルで新しく切り出した業務が「ルームインスペクション」だ。専門業者による客室の清掃が終わった後、不備等がないかの最終チェックについて、以前は正社員が行っていた一連の業務のうち、客室のチェック作業だけを切り出したという。 また最近は、あるホテル店舗で障がい者雇用を経験した管理職が、ほかの地域に異動した先で「また障がい者を採用しよう」と提案してくれるようになってきたそうだ。加藤さんは「いまも面接などには私が顔を出していますが、採用後は現場だけでスムーズに支援できるようになり、そのまま任せられるようになっています」と手応えを語る。さらに、職場全体への好影響も感じているという。 「受け入れた現場では、配慮のあり方なども学びながら、結果として、障がいの有無に関係なく相手を思いやれる従業員が増えていると聞いています。これは接客業として何より大事なことですから、職場全体への好影響も実感グリーンズ全体としてもよい相乗効果につながっていることは間違いないと思いますね」 ちなみにグリーンズでは、三重県教育委員会と連携し、県内の特別支援学校で「接客サービス技能講習」を行っている。社員が講師を務め、基本的な接客スキルの講義やロールプレイング実習などを通じて、就労に役立つスキルなどの習得をうながしているそうだ。株式会社グリーンズ人事総務本部人事管理部長の岩崎瑞穂さん「ルームインスペクション」の様子。客室の清掃状態を確認する(写真提供:株式会社グリーンズ)ホテル店舗では、朝食会場の後片づけ(左)やロビーの清掃(右)などの業務でも障がいのある従業員が活躍している(写真提供:株式会社グリーンズ)働く広場 2026.49
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