グラビア 従業員と職務のマッチングを大切に、働きやすい職場づくり 東名化成株式会社 日進工場 (愛知県) 取材先データ 東名化成(とうめいかせい)株式会社 日進(にっしん)工場 〒470-0111 愛知県日進市(にっしんし)米野木町(こめのきちょう)細口(ほそくち)1-6 TEL 0561-73-1212(代表) FAX 0561-73-1218 写真・文:官野 貴  愛知県日進市に本社を置く東名化成株式会社(以下、「東名化成」)は、自動車の内装品などに使われるウレタンフォームの開発や生産を手がける。主力は、金型に原料を注入して製造するウレタンモールド成形であり、国内に六つの生産工場を展開している。  東名化成では、「人材の育成」に力を入れており、だれもが安全かつ快適に働けて、多様な人材が活躍できる職場づくりを目ざし、労働環境が整備されている。そして、さまざまな障害のある従業員が、製造や検査、出荷準備など幅広い分野で主戦力として力を発揮している。  本社に隣接する日進工場でも、障害のある従業員が熟練の技で、「確かなものづくり」に大きな役割を果たしている。障害のある従業員の平均勤続年数は10年以上。職場定着率が高いのも同社の特徴だ。  石井(いしい)未央(みお)さん(54歳)もその一人で、アームレストやヘッドレスト用の部品を製造する小物ラインで検品を行っていた。入社39年目の大ベテランであり、検品以外にもラインのさまざまな工程を担当できる。石井さんは、「ものづくりにたずさわれて誇らしい。東名化成で働き続けたいです」と話す。  入社28年目の嶋方(しまかた)正貴(まさき)さん(45歳)は、小物ラインで「型締め」を担当している。以前は違う作業を担当していたが、適性を見込まれ現在の作業となった。嶋方さんは、「指をはさんだり、やけどをしないように注意して作業しています」と話す。  東名化成では、採用前に職場実習を行い、力を発揮できそうか、定着できそうかをお互いに確認し、適性をみて職務をマッチングしており、これが高い定着率へとつながっているそうだ。  また、障害のある従業員が活躍できる職場づくりが評価され、2024(令和6)年に「もにす認定制度」(障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度)の認定を受けた。今後も、従業員と職務のマッチングを大切にしながら、障害者雇用に取り組んでいく予定だという。 写真のキャプション 成形を終え、ラインから出てきた製品のバリを取り除き、異常がないか確認する 検査をクリアしたことを示す日付印を押す石井未央さん 製品を押しつぶし、内部に残る気泡をつぶす。型崩れを防ぎ、製品の弾力などを安定させるために欠かすことのできない工程だ ラインでは、多様な製品が製造されており、それぞれのコンテナボックスに製品を仕分けていく 製品を詰め終えたコンテナボックスを倉庫へと運び入れる 石井さんは、モールド(金型)のなかに金属部品を配置する「インサート」と呼ばれる工程も担当している 嶋方正貴さんは、ウレタンの材料が注入された金型を固定する「型締め」を長い間担当している コンテナボックスを運ぶ嶋方さん。適性の高い職務が、28年もの長い勤務年数につながっている 嶋方さんが長年使い込んだヘラやカッター。注入ノズルの先端に残るウレタンをカットする