【表紙】 令和8年4月25日発行・毎月1回25日発行・通巻第583号 ISSN 0386-0159 障害者と雇用 2026/5 No.583 職場ルポ 障害に配慮した働きやすい環境で能力を発揮 パーソルコミュニケーションサービス株式会社松山サポートセンター(愛媛県) グラビア 入所者のために、安心して暮らせる環境づくり 国立療養所菊池恵楓園(熊本県) 特別企画 『障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック』のご紹介 私のひとこと 働くことの意味を、社会とともに育てる〜特別支援学校に求められるキャリア教育とは〜 名古屋学芸大学ヒューマンケア学部 教職課程 特任教授 吉村匡さん 「玉ねぎ大好き!大豊作!」千葉県・三浦(みうら)聖弥(せいや) 5月号 【前頁】 心のアート アフリカゾウ KEITA (社会福祉法人ともに福祉会 ともに) 画材:アクリル絵の具、画用紙/サイズ:390mm×545mm  月に1回、創作活動に参加するKEITAさん。図鑑の動物だけでなく、花やキャラクターなど、そのときにピンときたものをモチーフにして、迷いなく大胆に表現します。いろいろな色をパレットに出して、なんとなく使っているのではなく、画面とパレットを見比べて慎重に色を選んで描いています。独特な色使いと、力強いタッチで、いまにも動き出しそうな躍動感があります。 (文:社会福祉法人ともに福祉会 ともに 石川(いしかわ)則子(のりこ)) KEITA(ケイタ) 1998(平成10)年生まれ 2018年 ともに福祉会主催「tomoni artにじいろ世界展」 (北海道札幌市/大通美術館)8点出展 2019年 「北海道のアール・ブリュット−こころとこころの交差点」展 (北海道帯広市/北海道立帯広美術館)20点出展 2020(令和2)年 「2020パラアートTOKYO第7回国際交流展」 (東京都/東京芸術劇場ギャラリー)入選『アフリカゾウ』 2022年 ともに福祉会主催「ともにのにじいろアートワーク 本日も晴天なり」(北海道札幌市/大丸藤井セントラル スカイホール) 4点出展 【もくじ】 障害者と雇用 目次 2026年5月号 NO.583 「働く広場」は、障害者雇用の啓発・広報を目的として、ルポルタージュやグラビアなど写真を多く用いて、障害者雇用の現場とその魅力をわかりやすくお伝えします。 心のアート 前頁 アフリカゾウ 作者:KEITA(社会福祉法人ともに福祉会 ともに) 私のひとこと 2 働くことの意味を、社会とともに育てる 〜特別支援学校に求められるキャリア教育とは〜 名古屋学芸大学ヒューマンケア学部 教職課程 特任教授 吉村 匡さん 職場ルポ 4 障害に配慮した働きやすい環境で能力を発揮 パーソルコミュニケーションサービス株式会社松山サポートセンター(愛媛県) 文:豊浦美紀/写真:官野 貴 クローズアップ 10 「合理的配慮」という希望〜人事と法務の交差点から〜 第3回 雇用開始時における配慮〜法務や産業保健との協働が拓く「対話」〜 JEEDインフォメーション 12 令和8年度 国立職業リハビリテーションセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター訓練生募集のお知らせ/令和8年度「地方アビリンピック」開催地一覧/作品募集 令和8年度 絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜・写真コンテスト 職場で輝く障害者〜今その瞬間〜 グラビア 15 入所者のために、安心して暮らせる環境づくり 国立療養所菊池恵楓園(熊本県) 写真/文:官野 貴 エッセイ 19 障がいのある人が働きやすくなるヒントと考え方 第3回 働く「場所」と「役割」の理解とは? 放送作家・ライター 姫路まさのり 特別企画 20 『障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック』のご紹介 省庁だより 26 令和8年度 予算の概要(障害者雇用施策関係部分の抜粋版) 厚生労働省 職業安定局 研究開発レポート 28 第33回職業リハビリテーション研究・実践発表会 Part2 パネルディスカッション T「“働き続けたい”を支える〜高齢化する障害者雇用の今とこれから〜」 U「“定着・活躍・成長”につながる障害者雇用×雇用の質を高めるための支援を考える」 ニュースファイル 30 ご案内 障害者雇用の月刊誌「働く広場」がデジタルブックでいつでもお読みいただけます! 掲示板・次号予告 32 国立職業リハビリテーションセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター オープンキャンパスのご案内 掲示板・次号予告 表紙絵の説明 「畑仕事を楽しくしている様子を描きたかったので、この題材を選びました。男の人のシャツの模様をていねいに描くことができてよかったですが、特に気に入っているのは、空の雲を思いっきり描いたことで、広々した景色を表すことができた点です。コンテストでの受賞を聞いたときは、とてもうれしかったです」 (令和7年度 障害者雇用支援月間絵画コンテスト 高校生・一般の部 高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長奨励賞) ◎本誌掲載記事はホームページでもご覧いただけます。 (https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html) 【P2-3】 私のひとこと 働くことの意味を、社会とともに育てる 〜特別支援学校に求められるキャリア教育とは〜 名古屋学芸大学ヒューマンケア学部 教職課程 特任教授 吉村匡 日曜日の朝のラジオから  「寝たきり社長のおはようエール」  日曜日の早朝、私は目覚まし時計を止めて、地元のFMラジオ局から流れてくる声に耳を傾ける。  語り手は、自称「寝たきり社長」の佐藤(さとう)仙務(ひさむ)さんである。脊髄性筋萎縮症という難病を抱え、全介助を必要としながらも、自ら「仙拓(せんたく)」という会社を立ち上げ、経営者として働いている。  「仙拓」は、同じ障害のある佐藤さんと松元(まつもと)拓也(たくや)さんが共同で創業したものである。彼らが起業した理由は、決して大仰な理念からではない。「高校卒業後、自分たちが働ける場所がなかったから、自分たちで会社を創った」。それだけの、しかし重い事実がそこにあった。  「仙拓」は当初、名刺づくりやウェブページの制作・管理をおもな事業としていた。しかし、二人は次第に、「障害のある人が、障害のある人の悩みに向き合う」ことの意味に気づき、ピアサポートを具現化したサービス「るくぴあ」を立ち上げる。  支援される側と支援する側を分けないその発想は、従来の福祉や就労の枠組みを、静かに越えていった。コロナ禍以前からオンラインをフル活用し、在宅で仕事を進める二人の姿は「働くとは、決められた場所に通い、決められた時間働くこと」という私の固定観念を、静かに揺さぶった。そんな二人は、私が勤めていた肢体不自由特別支援学校の頼もしい教え子である。  佐藤さん自身は、入院により気管切開を行い、一時的に声を失い、口から食事が摂れない時期を経験している。その体験を通して、話すこと、食べること、そして働くことの意味を、あらためて深く考えるようになったという。現在はキッチンカーの経営や電動車いすサッカーチームの運営に加え、重度障害者の在宅生活を医療と介護の両面から支える「ホームケアステーションさてと」や「訪問看護ケアさてと」も立ち上げた。  一方、松元さんは新たに「株式会社OLD(オールド)−ROOKIE(ルーキー)」という会社を立ち上げた社長である。この会社もさまざまな取組みを展開しているが、最近は、常時介護が必要な重度身体障害者と、介護事業所やスタッフをマッチングするウェブサイト「ふくはぴ」を開設し、無料で登録・利用できるようにしている。  二人の活動はメディアでも取り上げられる機会が増え、大学の講義中には「TikTokで見たことがある」、「ニュースに出ていた人だ」と学生から声が上がることも珍しくなくなった。私は彼らの活躍に触れるたび、長年染みついてきた古い職業観が、心地よく壊れていく感覚を覚える。 愛知県の審議会から  ここ数年、愛知県障害者雇用審議会の委員として議論を重ねるなかで、特に発達障害や精神障害のある方々の就労と職場定着のむずかしさが、くり返し話題に上っている。  就職はできても、業務量や勤務時間、職場内の理解不足などから、早期離職に至る例は少なくない。そこには、本人の努力ではなく、環境調整や支援の不足という構造的課題がある。まさに「障害の社会モデル」である。  こうした課題への現実的な対応として、短時間雇用制度の活用やジョブコーチによる伴走支援は、事業主にとっても有効な選択肢となる。  個々の特性に合わせて業務を切り出し、勤務時間を柔軟に設定し、専門家が間に入って調整を行うことで、本人の力を活かしつつ、職場全体の安定にもつながる。  フルタイム就労だけを前提としない雇用の在り方は、結果として人材の定着を支える可能性が高い。  この点で思い起こされるのが、熊谷(くまがや)晋一郎(しんいちろう)さんの「自立とは、依存先を増やすこと」という言葉である。熊谷さんは脳性まひのある医師であり研究者で、近年は「当事者研究」という学術分野の先駆者として有名な方である。  自立とは、だれにも頼らずに生きることではなく、必要なときに、必要な人や制度、道具にアクセスできる状態をつくることだという視点は、障害のある人の働き方を考えるうえでも示唆に富む。  熊谷さんはさらに、障害のない人ほど、じつは広く浅く多くの物や人、仕組みに依存して生きており、特定の何かへの依存が深くないために、あたかも「何にも依存していない」と錯覚しているのだと述べている。私たちが「自立」と呼んでいる状態の正体は、じつはこの錯覚の上に成り立っているのではないだろうか。  私は講義のなかでこの一節を引用し「例えばスマートフォンなしの生活を想像してください。スマートフォンの便利な機能に依存している自分が浮かび上がってきませんか」と呼びかけている。  ジョブコーチ、支援制度、職場の理解ある同僚―それらは「依存先」ではなく、自立を支える重要な要素であり「信頼できる対象」なのである。 特別支援学校のキャリア教育  私は長年、特別支援学校の現場に身を置いてきた。学校は子どもたちに多くのことを教え、伝える。しかし、正直にいえば、学校教育だけで「働くことの意味」まで十分に伝え切れているかと問われると、確信が揺らぐ。働くことは知識ではなく、実感であり、人と人との関係性のなかで育つものだからである。地域、企業、卒業生……そうした社会の現実に触れる機会があって初めて、「自分もだれかの役に立ちたい」という思いが芽生えるのではないだろうか。だからこそ、特別支援学校のキャリア教育は、「どこに就職するか」、「どの福祉施設を選ぶか」だけを目標にしてはならないと考えるに至った。大切なのは、「自分は、どのように社会とかかわりたいのか」、「自分は何が好きで、どのような人のなかで毎日を過ごしたいのか」、「どのような形で人の役に立てるのか」を、本人なりに伝えることができるように支援することかもしれない。かつて佐藤さんが語った、「家族に、自分で稼いだお金で恩返しをしたい」という思いは、きわめて自然で、だからこそ力強い。そこに障害の有無は関係ない。働くとは、生きることと深く結びついている。それは、特別なだれかの話ではなく、すべての人に共通する営みである。その意味を、学校と社会がともに考え、ともに育てていくこと。それが、これからの特別支援教育、そして障害者雇用の基盤になるのではないだろうか。 吉村 匡 (よしむら ただし)  名古屋学芸大学ヒューマンケア学部教職課程特任教授。公立特別支援学校の教諭を経て、教頭、校長、教育センター相談部長等を歴任し、長年にわたって障害のある子どもの教育と自立支援にたずさわる。特にICTを活用した学習支援やキャリア教育の実践に深くかかわり、現場視点での発信を続けている。現在は大学で後進の育成にあたるほか、愛知県障害者雇用審議会委員なども務める。 【P4-9】 職場ルポ 障害に配慮した働きやすい環境で能力を発揮 パーソルコミュニケーションサービス株式会社 松山サポートセンター(愛媛県) ITサポート事業などを行う会社では、発達障害のある社員の採用を機に支援機関などと連携しながら職場環境を整え、各部署で活躍する人材を育成してきた。 (文)豊浦美紀 (写真)官野 貴 取材先データ パーソルコミュニケーションサービス株式会社 松山サポートセンター 〒790-0011 愛媛県松山市千舟町(ちふねまち)5-6-1 ひめぎん末広町ビル TEL 050-3163-9100 FAX 089-915-5110 Keyword:精神障害、知的障害、発達障害、職場実習、キャリアアップ、障害者就業・生活支援センター、在宅勤務、ジョブコーチ支援事業 POINT 1 職場内の勉強会で共通理解を図り、働きやすい環境づくりを推進 2 本人の希望で「特段の配慮なし」としながらも、ナチュラルサポートでフォロー 3 入社後に課題が見つかった場合は、ジョブコーチ支援事業を積極活用 コールセンターやITサポート事業  神奈川県横浜市に本社を置く「パーソルコミュニケーションサービス株式会社」は、1994(平成6)年に設立され2006年に社名を変更した富士通コミュニケーションサービス株式会社が前身だ。2025(令和7)年にパーソルビジネスプロセスデザイン株式会社の完全子会社となった。同社はコンタクトセンターやITサポートのアウトソーシング事業を手がけ、全国10拠点にサポートセンターを展開している。  拠点の一つである松山サポートセンターは2003年に開設され、コールセンター業務とITサポート事業のアウトソーシングサービスを行っている。全社員335人のうち障害のある社員は14人(身体障害3人、知的障害1人、精神障害10人)で、同センターの障害者雇用率は4.7%(2026年2月1日現在)になるという。2024年度には「障害者雇用優良事業所」として当機構理事長努力賞を受賞した。  特に2019年から組織的な積極採用と定着を図ってきたという松山サポートセンターの取組みと、活躍する社員のみなさんの様子を紹介する。 発達障害のある人を初めて採用  松山サポートセンターでは、以前から身体障害のある社員が数人在籍し、法定雇用率を上回っていたが、2019年、本格的に障害者雇用を進めることになったという。その担当者に抜てきされたのが、センター管理部の菅原(かんばら)陽子(ようこ)さんだった。  当時、もっとも社員の多いコールセンター事業の雇用状況が落ち着いてきたころで、もともと採用担当でもあった菅原さんは上司から「そろそろ障害者雇用にも力を入れてみないか」と提案を受けた。他拠点の積極採用の動きに合わせたものだったという。そこで「ここに連絡してみて」と渡されたのが、「えひめ障がい者就業・生活支援センター」(以下、「えひめ支援センター」)の紹介リーフレットだった。  菅原さんがえひめ支援センターに連絡してみると、さっそく担当者が職場の見学に訪れ、しかもその場で、発達障害のある30代前半の男性を紹介された。男性は接客業や営業職をしていたが、あることをきっかけにうつ症状となり、心療内科で自閉スペクトラム症(ASD)と診断されたという。  上司は採用に前向きだったが、菅原さんが現場の同僚たちにも聞いてみたところ、一様に躊躇する反応だった。「理由は、やはり『どう接したらよいのかわからない』といったものでした。そこで、えひめ支援センターとも相談し、まずは職場向けに勉強会を開催してもらうことにしました」  社内の保健師や教育担当、各部署の管理職が一堂に集まり、発達障害のさまざまな特性や配慮事項などについて基本的なことを学んだ。菅原さんは「まずは、みんな一緒に話を聞き、職場全体で『やらないといけないし、できるかも』という共通理解が得られたことは大きな一歩でした」とふり返る。本人とも面談して「人柄もよさそうだ」と感じた菅原さんは、「人混みが苦手」といったことなどが書かれた資料をえひめ支援センターからもらい、採用に向けて動いていくことにした。  まず、えひめ支援センターの助言を受けて導入したのが、約2週間の職場実習だ。学生のインターンシップのような形で毎日4時間、軽作業や簡単なパソコン操作から始めた。その後、あらためてトライアル雇用として6時間勤務を経て、2019年11月に入社した。  しばらくはセンター管理部に配属され、菅原さんたちが社内で実際に必要なパソコンスキルの習得を指導した。「その期間も、たびたびえひめ支援センターさんに連絡して、対応の仕方などを相談していましたが、現場でも試行錯誤はありました」という。例えば、イベント準備で受付業務に意欲を見せてくれたものの、何百人と来場者が増えるなかで、ふと本人を見ると顔面蒼白になっていて慌てて退避させたこともある。菅原さんによると「大小さまざまな失敗や悩みがありましたが、私と上司だけで抱え込まず、みんなで共有しながら職場全体の改善につなげていきました」という。男性は仕事ぶりが評価され、入社5カ月後に営業事務の部署に配属、約30人の同僚とともにデータ入力業務を担当するようになったそうだ。 知的障害のある男性  男性の部署配属後は、えひめ支援センターから就労移行支援事業所の利用者を紹介されるようになった。  その一人、2020年12月に入社した栗田(くりた)龍征(たつまさ)さん(25歳)は、知的障害をともなう自閉スペクトラム症があり、特別支援学校を卒業後、就労移行支援事業所に通っていた。もともと水泳競技に打ち込んでいたこともあって、集中力があり、くり返し作業が得意だ。  栗田さんの仕事は、感染症対策で職場に設置されているアクリル板などの消毒、郵便物の投かんなどから始まり、入社翌年には社内のパソコンのアップデート作業も加わった。栗田さんは「最初は作業内容を覚えるのがたいへんで、メモに書いていましたが、いまはメモを見なくてもできます」と話す。さらに他部署からの応援依頼で、書類のスタンプ押しや封入作業などを任されるようになっているそうだ。  栗田さんには、定期的に任されている大事な仕事がある。一つめは、職場内の防火設備の点検で、週1回、防災ヘルメットをかぶって各フロアにある消火器や非常灯などを確認し、ほこりを払うなどしている。  この点検作業は、松山センター長の田中(たなか)勝也(かつや)さんの掲げる「安心安全な職場づくり」の一環だという。前職の製造メーカーの生産現場や海外駐在の経験から、とりわけ大事にしてきた方針なのだそうだ。  「国や文化が違っても、職場の安全を『日常的に点検・確認する』取組みによって、『自分たちは守られている』という安心感とともに、社員自身の防災意識が向上します。ちなみに栗田さんは、防災ヘルメットのかぶり方にだれよりも慣れていて、いざというとき安心です」(田中さん)  二つめが、職場内のロッカールームや廊下、休憩室の壁などへの飾りつけ作業だ。パソコンを使ってフリー素材のイラストを選び出し、印刷やラミネート加工まで1人で手がける。12パターンを考案し、毎月貼り替えているという。菅原さんによると「クリスマスの飾りつけを手伝ってもらったときに得意だとわかり、お願いしました。社員たちには『殺風景だったフロアが、季節感のある明るい雰囲気になった』と好評です」とのことだ。  栗田さんは2025年、松山サポートセンターから初めて、地方アビリンピック愛媛大会のオフィスアシスタント種目に出場した。田中さんが「挑戦できる場は多い方がいい」とすすめたそうで、今後も出場の機会を増やしていく予定だ。 資格を取得しキャリアアップへ  栗田さんと2カ月違いで2021年2月に入社した井手(いで)隆貴(りゅうき)さん(25歳)は、センター管理部の隣にある健康相談室で、保健師とともに事務を担当している。  先天性の脳性まひで車いすユーザーの井手さんは、特別支援学校を卒業後、就労移行支援事業所を経由して入社した。松山サポートセンターでは以前から職場内のバリアフリー化を図ってきたが、井手さんの入社後、新たにスロープの角度を緩やかにしたり自動ドアを導入したりしてきた。  井手さんは、センター管理部で電話対応や事務作業を担当しながら1年余りかけてパソコンスキルを習得したそうだ。「就労移行支援事業所でも基本的なことは学びましたが、あまり得意ではありませんでした。入社してから大きくスキルアップできました」とふり返る。健康相談室に異動後は、資料をまとめたり議事録を作成したりしながら、職場の安全衛生に関する業務にたずさわってきた。  そして3年間の実務経験を経た2025年10月には、衛生管理者の免許も取得。「国家資格の試験は初めてで緊張しましたが、1回目で合格できました」という井手さんは、衛生管理者の業務として、社員の健康診断に関する事務作業などを引き継いでいるところだ。「今後もいまの部署で仕事の幅を広げながら、自分のキャリアアップにつなげていきたい」と意欲を見せていた。 職場内での工夫と取組み  採用を増やしていくなかで、障害のある社員の採用から定着までの基本的な流れもできた。  本人の職場見学、職場実習やトライアル雇用を経て入社した後は、センター管理部に所属しながら各部署の業務につながるスキル習得などを重ねる。その後、本人の希望や適性を見ながら、必要とされる部署に配属するというものだ。原則として時間給社員からスタートするが、トライアル雇用を経ない場合などは契約社員から始まり、登用試験に合格すれば正社員への道もあるという。  センター管理部をはじめとする各部署では、本人の業務習得やコミュニケーションを円滑に進めやすい工夫や取組みも行ってきた。  まずは業務マニュアルで、写真やイラストを活用したわかりやすい「見える化」を図った。田中さんは「障害のある人だけのためではありません。視覚的な説明に慣れた人が多いという最近の傾向に合っていると思います」と説明する。  職場実習時から書いてもらっている日報は、記入しやすいチェック式の表のひな型を他拠点からもらい活用。毎日の体調や業務をふり返り、菅原さんたちがコメントをつけて確認し合う。部署に配属後もなるべく続けるよう、うながしているそうだ。「口頭では周囲にいいにくいことも日報なら伝えやすいので、部署ごとにカスタマイズした形で使ってもらっています」(菅原さん)  またセンター管理部では、朝礼で毎日1人の部員が決められたテーマに沿って話をしている。「先日は栗田さんが節分にまつわる楽しい思い出話を披露し、みんなを笑わせてくれました」(菅原さん)  呼びかけ人の田中さんも「話すのが苦手な人も自信がつきますし、何より職場内のコミュニケーションが活性化します。部内はいつも明るいですよ」と手ごたえを語る。  こうしてセンター管理部で育成され送り出された人材は、各部署から高評価を得て、「次もお願いしたい」、「配属してほしい」との声も増えていったそうだ。 完全在宅勤務で活躍  なかには、フルリモートで完全在宅勤務をしながら活躍している社員もいる。2024年11月に入社した阿部(あべ)元(げん)さん(28歳)は、週4日いずれも16時から25時まで(うち1時間休憩)の8時間勤務。夜だけの勤務シフトは、阿部さんが希望したという。  大学で機械工学を専攻していた阿部さんは、対人関係が苦手で、学内のカウンセリングルームを経て病院で初めて自閉スペクトラム症と診断されたそうだ。就職した企業では機械保守の仕事を担当したが、体調を崩し退職。その後、自宅療養を経て就労移行支援事業所に通い、コミュニケーションのとり方や体調管理のアドバイスをもらったという。一方で学生時代から夜型生活のため、「夜勤務のリモートワークがあれば」と思っていたそうだ。  高いパソコンスキルのある阿部さんを紹介された菅原さんたちは、本人の働きやすい環境を尊重しつつ、社内研修のため最初の2週間だけは昼間に通勤してもらい、トライアル雇用から在宅勤務とした。  配属先はサービスデスク事業部第3サービス部で、阿部さんの担当業務は、クラウドサーバーを使っている顧客企業からの問合せ対応だ。昼間に寄せられたメールを確認し、同僚数人とチャットツールで相談しながら、メールでの技術的サポートをともなう返信や、サーバーのメーカー側への情報提供を行っている。  阿部さんの上司の津田(つだ)早苗(さなえ)さんは、阿部さんの働きぶりについて「すばらしいの一言です」と話す。  「扱うサーバーのマニュアルは、膨大な量のエクセルやパワーポイントに分散され、質問の対応部分を探すのもひと苦労です。阿部さんは複雑な内容をていねいに整理し、必要な情報を把握しているので、同僚たちも『この内容は、どこを見ればいいんだっけ?』などといつも頼るほどです」  一方の阿部さんは「逆に、緊急で電話対応が必要なときは同僚に頼っています。自分もできるようになるといいのですが」と明かした。津田さんは「メール対応だけで十分に活躍してくれていますから」とねぎらっていた。 障害を開示しナチュラルサポート  松山サポートセンターでは、最初から、発達障害を含む精神障害を開示したうえで、本人の希望で「現場では特段の配慮はいらない」として、ほかの一般社員と同様の条件で契約社員として働く人もいる。  ただそういう場合でも菅原さんは、定期的な面談を含め体調管理の面でフォローをしている。「現場の同僚たちも本人の特性などについては把握しているので、いわゆるナチュラルサポートのような形になるかもしれません」  本人が就労支援機関に登録していない場合、菅原さんたちのフォローだけでは解決が困難なこともある。例えば、ある社員は、専門部署で高い能力を発揮していたが、主治医との関係がこじれるなどしてうつ症状が悪化。本人からも相談を受けた菅原さんは、連携している就労支援機関を紹介し「客観的なアドバイスをもらえるから」と見学をうながした。本人は実際に何度か足を運んで指導員と話し、いまは体調も落ち着いているそうだ。 ジョブコーチ支援の活用  菅原さんは2020年に企業在籍型職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修(※1)を受講し、さらに田中さんのすすめで2024年にはキャリアコンサルタントの資格も取得している。「その過程で障害者雇用についての理解が深まり、支援機関とも専門的な話まで踏み込みながら、より自信を持ってサポートできるようになりました」(菅原さん)  それでも、ときに社内だけでは対応がむずかしい課題や、入社後に新たに課題が出てくることがある。そこで活用するようになったのが、当機構(JEED)運営の愛媛障害者職業センター(以下、「職業センター」)が実施するジョブコーチによる支援事業(※2)だ。この1年ですでに4人の社員が、職業センターから派遣されたジョブコーチの支援を受けている。  例えばある社員は、入社後しばらくして業務を1人で任されるようになると、納期が守れなかったり、何度も同じミスをしたりすることが目立つようになってきた。その理由も改善法も見いだせず、菅原さんは職業センターに相談した。そして、職場センターの障害者職業カウンセラーによるアセスメントで、本人は予定を立てるのが苦手であることが判明。その後、ジョブコーチが3カ月ほどかけ、本人にスケジュールの立て方やメモのつくり方などを細やかに指導し、業務をきちんとこなせるようになったという。菅原さんが話す。  「さすが専門分野のプロは違うなと感心しました。なぜここでその行為が必要なのかといった伝え方、アプローチの仕方がとても勉強になりました」  さらに、本人の生活習慣を整えてもらったり、業務上のミスを防ぐためのツールを提案してもらったりしたほか、パニック障害のある若手社員と同僚社員らに対し、毎週30分ずつジョブコーチによる面談を通して互いの不安を解消するよう、うながしてもらったケースがあったそうだ。 担当者だけに任せない  これまでの取組みについて菅原さんは、支援機関などからの依頼で、地元企業向けの勉強会やセミナーに講師として招かれる機会が増えているそうだ。会場では、まだ障害者雇用に踏み出せていない企業からの質問も少なくなく、うまく進めていくためのアドバイスを行っている。  「よく聞く失敗例が、採用して現場に配属しっぱなしにしてしまうケースです。ぜひ就労支援機関の方を頼り、ジョブコーチ支援を活用してほしいですね。『すぐに担当者が飛んできてくださいますよ』といって背中を押しています」(菅原さん)  加えて田中さんは「障害者雇用の担当者だからといって、だれか一人に任せきりにするのもよくありません」として、社内の支援体制づくりについて次のように語ってくれた。  「じつは当初、支援方法をめぐる変更にも『上長を通してから』といった縦割り的な文化が残っていました。いまでは部署同士が直接やり取りできる関係ができ、対応もよりスムーズになりました。現場と担当者、支援機関がつねに連携できる環境があり、小さなトラブルがあってもみんなで解決していけるようになっていると思います。さまざまな社員が日常的にかかわり合える職場環境が、何ごとにおいても大切なのだとあらためて感じています」 ※1 「企業在籍型職場適応援助者養成研修」については、JEEDホームページをご覧ください。 https://www.jeed.go.jp/disability/supporter/seminar/job_adapt02.html ※2 「職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援」については、JEEDホームページをご覧ください。 https://www.jeed.go.jp/disability/person/job01.html 写真のキャプション パーソルコミュニケーションサービス株式会社松山サポートセンターセンター管理部の菅原陽子さん センター管理部で働く栗田龍征さん 栗田さんは、防火設備の自主点検も担当している パソコンのアップデート作業にあたる栗田さん 松山センター長の田中勝也さん ロッカールームを飾りつける栗田さん 健康相談室で働く井手隆貴さん 書類の照合作業にあたる井手さん フルリモートで在宅勤務するサービスデスク事業部第3サービス部の阿部元さん 会議室でパソコンに向かう阿部さん。通常は、自宅で業務にあたっている サービスデスク事業部第3サービス部の津田早苗さん 【P10-11】 クローズアップ 「合理的配慮」という希望 〜人事と法務の交差点から〜 第3回 雇用開始時における配慮 〜法務や産業保健との協働が拓く「対話」〜  2016(平成28)年4月の障害者雇用促進法改正により、事業主には障害のある労働者に対する合理的配慮の提供が法的に義務づけられ、それ以降、働く障害者のみなさんの間では、合理的配慮への期待が大いに高まっているのを感じます。  第3回は、Q&A形式で「雇用開始時」における人事労務担当者が直面する合理的配慮にもとづく配慮事項の確認などについて、弁護士の小島健一さんが解説します。 はじめに  採用選考というプロセスを経て、雇用契約を結び職場に迎え入れる段階は、労使間の「建設的対話」を具体的な環境調整へと落とし込む最初の試金石です。今回は、雇用開始時に人事が直面する配慮事項の確認、医療・健康情報の取得、現場の同僚への周知といった実務課題について、賛多(さんた)弁護士とのQ&A形式で深掘りします。 1 配慮事項の確認 ―入社面談はスタートライン Q 人事担当者  入社にあたって配慮事項を確認する際、安全確保のために現在の健康状態や病名について、どこまで詳しく聞くべきでしょうか。 A 賛多弁護士  面談の目的は「医学的な診断」ではなく、「業務遂行上の社会的障壁の特定」です。現場の管理職はしばしば、ハラスメントへの恐怖や対応への不安から、病名や症状といった医療情報に過剰に依存しようとします。しかし、病名や症状を聞き出す「医学モデル」のアプローチは、プライバシー侵害のリスクをともなうばかりか、職場での実務的な解決策を生み出しません。ここで産業医学の知見がきわめて有用になります。障害管理においては、「傷病(病気そのもの)」、「機能障害(病気による心身の機能低下)」、「能力障害(機能低下によって特定の作業ができないこと)」を厳密に区別します。面談で確認すべきは、「傷病」の名称ではなく、業務と直結する「能力障害」と、それを引き起こしている「機能障害」、そして、その「機能障害」が「能力障害」につながってしまうプロセスで鍵になっている「社会的障壁(環境やルール)」の特定です。例えば、「この業務(例:電話応対とデータ入力の並行作業)を行ううえで、どのような困りごとが予想されますか?」、「前職や学生時代に、どのような工夫や環境があれば能力を発揮しやすかったですか?」というように、具体的な業務や場面にひもづけて質問を展開してください。また、本人が自身の特性や必要な配慮を完全に言語化できているとはかぎりません。特に発達特性のある方などの場合、環境が変わることで新たな障壁が生じることもあります。したがって、この面談ですべての配慮事項を確定させようとするのではなく、「実際に働き始めてから、想定外の不都合があればいつでも相談してほしい」と伝え、入社後も対話を継続できるようにする心理的安全性を担保することがもっとも重要です。合理的配慮は、入社時の約束で完結するものではなく、働き続けるなかで変化し、更新されていく動的なプロセスです。  同時に、「配慮」と「甘やかし」の境界線も意識します。米国医師会が発行している作業能力評価と職場復帰支援のガイドブックでは、本人自身もしくは他人や公共に対する脅威をもたらすリスク(risk)があるため、やるべきでない、という制限(restriction)と、訓練し完全に慣れた状態での作業能力(ability)の限界である作業容量(functional capacity)を超えるため当該作業を行うことが不可能である、という禁止(limitation)は、医学的な判断を尊重すべきこととされています。それらに至らない程度の負荷や苦痛、つまり、作業容量の範囲で、かつ受け入れ可能なリスクで作業をこなす能力はあるが、痛みや疲労などの症状により仕事をすることを本人が好まない、という耐容(tolerance)については、労使の対話を通じて当事者が決定すべきこととし、明確に区別しています。「朝起きるのがつらい」からといって「遅刻を不問にする」のではなく、「始業時刻をくり下げるが、所定労働時間の就労義務は維持する」といった工夫をして、訓練と慣れを通じて本人の適応を高めていく途みちを探るのです。この能力発揮を前提とした境界線の共有が、労使間の過度な依存を防ぎます。 2 医療・健康情報の取得 ―法務や産業保健との協働 Q 人事担当者  安全配慮義務を果たすため、主治医の診断書など網羅的な医療情報を求めておくべきでしょうか。また、それをどう実務に落とし込めばよいでしょうか。 A 賛多弁護士  障害や病歴などの医療・健康情報は、個人情報保護法における「要配慮個人情報」に該当し、その取得は本人の同意に基づくことが原則です。職業安定法上も「業務目的の達成に必要な範囲」に限定されます。「念のため」、「とりあえず安全配慮のために」といった理由で網羅的な情報取得に走るべきではありません。では、なぜ企業側に医療・健康情報が不可欠となるのでしょうか。それは、企業が、法的に、安全・健康リスクのコントロールと配慮の合理性、そして配慮の限界を画する「過重な負担」について客観的に判断する責任を負っているからです。  この判断において、産業医による「医学的職務適性評価(FFD:Fitness for Duty)」の枠組みが鍵を握ります。米国の手法を応用したこのステップでは、産業医が主治医からの医療情報を、企業の実務に則した「就業上の配慮事項」へと翻訳します。 特に重要なのは、「安全配慮(働かせない方向)」と「合理的配慮(働かせる方向)」の統合です。そのためには、一律の基準ではなく、リスクと能力の個別評価が求められます。人事担当者は、こうした産業医の専門的評価のために必要な情報のみを取得し、社内でも限定された範囲(人事部門と産業保健スタッフ)で厳格に管理するのです。 3 配慮事項の周知 ―障害の開示は何のためか Q 人事担当者  決定した配慮事項を現場に実施させる際、周囲の従業員へどのように周知すれば、不公平感や疲弊を生まずに理解を得られるでしょうか。 A 賛多弁護士  障害情報の第三者への開示は、本人の明確な同意が必要です。「配属先には伝えてほしくない」という本人の希望がある場合、周囲への非開示という制約のなかで可能な配慮を模索しつつも、「なぜ障害の開示が必要なのか」をていねいに説明し、本人の納得を得るプロセスを踏まなければなりません。障害の正しい理解は、周囲の納得を高め、配慮を主体的・自律的に運用することを助けます。  一方、配慮の実施にあたりもっとも注意すべきは、配慮対象者の業務を同僚が肩代わりするだけでは、現場が疲弊して「逆差別」という被害感情が蔓延することです。これを防ぐには、@業務配分を見直し、配慮対象者にも「できる業務」で確実に貢献してもらうこと(役割の再定義)、A周囲の社員に対しても負担増への評価やケアを行うこと、という両輪の対応が必須です。配慮対象者からすべての負荷を取り上げることは、本人の「出番」と「居場所」を奪い、自尊心を傷つけることにもつながります。  ここで人事は、現場の管理職を「二人羽織(黒子)」のように背後から支える役割をにないます。産業医が同定した配慮事項(FFD評価)を活用して、人事が管理職と協働し、部下との直接対話を支援するのです。最終的に、個別の配慮は「特定の個人への優遇」ではなく、「だれもが働きやすい職場環境への改善(ユニバーサルデザイン)」へと昇華させる必要があります。医学的評価という客観的根拠を基盤に持ちながら、特定の課題を起点に個人と組織の双方の自律性と寛容性を高めること。これこそが、これからの人事の「本懐」といえるでしょう。  次回は、職場での労務関係での配慮、とりわけ日々のマネジメントをになう管理職への支援を通じた合理的配慮について、考えてまいります。 (第4回へ続く) 参考:辻洋志「障害者への就労支援のステップ〜米国の手法を応用した適切な配慮を同定する医学的職務適性評価の試み〜」(産業医学ジャーナル Vol.48 No.1 2025 特集 障害者の雇用における合理的配慮提供義務をめぐって) https://www.jstage.jst.go.jp/browse/ohpfjrnl/48/1/_contents/-char/ja 執筆者プロフィール 鳥飼(とりかい)総合法律事務所 弁護士 小島(こじま)健一(けんいち)さん  人事労務を基軸に、問題社員処遇から組織・風土改革、産業保健、障害者雇用まで、紛争予防・迅速解決を助言・支援。日本産業保健法学会理事など、労働法務・人事労務と産業保健を架橋する諸活動を行う。精神・発達障害者の就労、治療と仕事の両立などの執筆・講演多数。 【P12-14】 JEED インフォメーション 〜高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのお知らせ〜 令和8年度 国立職業リハビリテーションセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター 訓練生募集のお知らせ 〜障害のある方々の就職に向けた職業訓練や就職支援を実施しています〜 募集訓練コース、募集日程 国立職業リハビリテーションセンター 訓練系 訓練コース 訓練期間 メカトロ系 機械CADコース 電子技術・CADコース FAシステムコース 組立・検査コース 建築系 建築CADコース 情報系 DTPコース Webコース ソフトウェア開発コース システム活用コース 視覚障害者情報アクセスコース ビジネス系 会計ビジネスコース OAビジネスコース オフィスワークコース 物流系 物流・資材管理コース 職域開発系 オフィスアシスタントコース 販売・物流ワークコース サービスワークコース 1年 応募回 入所日 ハローワークへの申請書提出締切日 第3回 令和8年7月30日(木) 令和8年5月18日(月) 第4回 令和8年9月4日(金) 令和8年6月15日(月) 第5回 令和8年10月13日(火) 令和8年7月16日(木) 第6回 令和8年11月16日(月) 令和8年8月26日(水) 第7回 令和8年12月21日(月) 令和8年10月1日(木) 第8回 令和9年1月25日(月) 令和8年10月29日(木) 第9回令和9年3月10日(水) 令和8年12月7日(月) 第10回 令和9年4月19日(月) 令和9年1月7日(木) 写真のキャプション 視覚障害者の支援機器を活用した訓練風景 3DCADを活用した訓練風景 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター 訓練系 訓練コース 訓練期間 メカトロ系 機械CADコース 電気・電子技術・CADコース 組立・検査コース 製造ワークコース 1年 ビジネス情報系 システム設計・管理コース 【視覚障害者対象】ITビジネスコース 2年 会計ビジネスコース OAビジネスコース オフィスワークコース アシスタント系 販売・物流ワークコース サービスワークコース 1年 応募回 入所日 国立吉備高原職業リハビリテーションセンターへの応募締め切り日※ 第2回 令和8年7月2日(木) 令和8年5月11日(月) 第3回 令和8年9月3日(木) 令和8年6月15日(月) 第4回 令和8年10月8日(木) 令和8年7月27日(月) 第5回 令和8年11月5日(木) 令和8年9月7日(月) 第6回 令和9年1月7日(木) 令和8年10月26日(月) 第7回 令和9年2月4日(木) 令和8年11月24日(火) 第8回 令和9年4月8日(木) 令和9年2月1日(月) ※国立吉備高原職業リハビリテーションセンターへの応募締め切り日:ハローワークから送付する申請書類が国立吉備高原職業リハビリテーションセンターに到着する日です。応募者は、事前にハローワークと相談したうえで、早めにハローワークへ申請書類を提出してください。 ○令和9年4月入所希望の新規学校卒業予定の方  第5回から第8回までの応募回で応募することもできます。なお、職業評価(入所選考)については、応募した回の日程で受けていただきます。 ○システム設計・管理コースへの応募  第8回(令和9年4月入所)のみです。 ○入所日の変更  各訓練コースの入所状況等により、応募回の入所日から入所時期が変更となる場合があります。 ●遠方の方については……  国立吉備高原職業リハビリテーションセンターでは、併設の宿舎が利用できます。国立職業リハビリテーションセンターでは、身体障害、高次脳機能障害のある方、難病の方は、隣接する国立障害者リハビリテーションセンターの宿舎を利用することができます。 国立職業リハビリテーションセンター 〒359-0042 埼玉県所沢市並木4-2 職業評価課 TEL:04-2995-1201 https://www.nvrcd.jeed.go.jp 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター 〒716-1241 岡山県加賀郡吉備中央町吉川7520 職業評価課 TEL:0866-56-9001 https://www.kibireha.jeed.go.jp ◆令和8年度「地方アビリンピック」開催地一覧◆ 各都道府県における障害者の技能競技大会「地方アビリンピック」が下記の日程で開催される予定です。 アビリンピック マスコットキャラクター アビリス 都道府県 開催日 会場 北海道 10月3日(土) 北海道職業能力開発促進センター 青森 10月下旬 青森職業能力開発促進センターホテル青森(喫茶サービス) 岩手 7月26日(日) 岩手県立産業技術短期大学校 矢巾キャンパス 宮城 7月11日(土) 宮城職業能力開発促進センター 秋田 7月9日(木) 秋田市にぎわい交流館AU 山形 7月2日(木) 山形国際交流プラザ(山形ビッグウイング) 福島 7月4日(土) 福島職業能力開発促進センター 茨城 7月11日(土) 7月12日(日) 茨城県職業人材育成センター 栃木 7月4日(土) 栃木職業能力開発促進センター 障害者スポーツセンター(わかくさアリーナ) 群馬 7月4日(土) 群馬職業能力開発促進センター 埼玉 @7月4日(土) A7月11日(土) @国立職業リハビリテーションセンター A埼玉職業能力開発促進センター 千葉 11月28日(土) 千葉職業能力開発促進センター 東京 2月中旬〜下旬 東京障害者職業能力開発校(職業能力開発総合大学校) 神奈川 @10月24日(土) A10月31日(土) @関東職業能力開発促進センター A神奈川障害者職業能力開発校 新潟 9月5日(土) 新潟市総合福祉会館ホテルグローバルビュー新潟 富山 7月18日(土) 富山市職業訓練センター 富山県技術専門学院 石川 10月18日(日) 石川職業能力開発促進センター 福井 @6月20日(土) A7月11日(土) @福井職業能力開発促進センター A福井県立福井産業技術専門学院 山梨 10月4日(日) 山梨職業能力開発促進センター 長野 7月11日(土) 長野県障がい者福祉センター サンアップル 岐阜 7月11日(土) ソフトピアジャパンセンターセンタービル同センタードリーム・コア 静岡 @7月7日(火) A7月11日(土) @静岡職業能力開発促進センター A静岡市東部勤労者福祉センター清水テルサ 愛知 @6月6日(土) A6月14日(日) B6月21日(日) C6月27日(土) @大成今池研修センター A中部リハビリテーション専門学校 B愛知県立名古屋聾学校 C中部職業能力開発促進センター 都道府県 開催日 会場 三重 6月27日(土) 三重職業能力開発促進センター 滋賀 11月14日(土) 近畿職業能力開発大学校附属滋賀職業能力開発短期大学校 京都 1月30日(土) 京都府立京都高等技術専門校 京都府立京都障害者高等技術専門校 大阪 @6月20日(土) A7月4日(土) @A関西職業能力開発促進センター @社会福祉法人日本ライトハウス視覚障害リハビリテーションセンター 兵庫 6月20日(土) 7月4日(土) 兵庫職業能力開発促進センター 奈良 7月11日(土) 奈良職業能力開発促進センター 和歌山 7月4日(土) 和歌山職業能力開発促進センター 鳥取 6月25日(木) 鳥取県立福祉人材研修センター 島根 7月11日(土) 島根職業能力開発促進センター 岡山 7月4日(土) 7月11日(土) 岡山職業能力開発促進センター 広島 7月18日(土) 広島職業能力開発促進センター 山口 10月17日(土) 山口職業能力開発促進センター 徳島 6月27日(土) 徳島職業能力開発促進センター 徳島ビルメンテナンス会館 香川 1月〜2月ごろ 未定 愛媛 7月4日(土) 愛媛職業能力開発促進センター 高知 @6月27日(土) A7月4日(土) @学校法人龍馬学園 龍馬デザイン・ビューティ専門学校 A高知職業能力開発促進センター 福岡 @7月4日(土) A7月11日(土) @福岡職業能力開発促進センター Aクローバープラザ 佐賀 1月ごろ 佐賀職業能力開発促進センター 佐賀勤労者総合福祉センター(メートプラザ佐賀)(予定) 長崎 7月4日(土) 長崎職業能力開発促進センター 熊本 6月28日(日) 熊本職業能力開発促進センター 大分 10月3日(土) 大分職業能力開発促進センター 宮崎 7月4日(土) 宮崎職業能力開発促進センター 一般社団法人宮崎県ビルメンテナンス協会 鹿児島 @7月6日(月) A7月11日(土) @鹿児島ホテル短期大学校 A鹿児島職業能力開発促進センター 沖縄 7月11日(土) 沖縄職業能力開発大学校 ※2026年4月10日現在 詳細は、ホームページをご覧ください。 地方アビリンピック 検索 アクセスはこちら! ・開催地によっては、開催日や種目ごとに会場が異なります。 ・日程や会場については、変更となる場合があります。 作品募集! 応募者全員に記念品をプレゼント! 令和8年度 絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜 写真コンテスト 職場で輝く障害者〜今その瞬間〜  毎年9月1日〜30日は、「障害者雇用支援月間」です。国民のみなさまに障害者雇用への理解と関心を深めていただけるよう、障害のある方々を対象に「働くこと」をテーマとする絵画を募集する「絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜」と、「障害のある方の仕事にスポットをあて、障害のある方が働いている姿を撮影したもの」をテーマとする写真を募集する「写真コンテスト 職場で輝く障害者〜今その瞬間〜」を実施しています。優秀作品をもとにポスター等を作成し、全国のハローワーク等に掲示します。 絵画コンテスト ★募集作品  働くこと、または仕事に関係のある内容のもの ★応募資格  障害のある方(プロ以外であること) ★応募部門  小学生の部/中学生の部/高校生・一般の部 写真コンテスト ★募集作品  障害のある方の仕事にスポットをあて、障害のある方が働いている姿を撮影したもの ★応募資格  障害の有無は問いません(プロ以外であること) ※部門の別はありません 賞・展示  絵画コンテスト(部門ごと)、写真コンテストで選考を行い、厚生労働大臣賞1点、当機構理事長賞1点、理事長奨励賞数点をそれぞれ選出します。入賞作品は、全国6カ所で開催を予定している展示会等において展示します。 応募締切 6月15日(月) 当日消印有効 詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。 https://www.jeed.go.jp/disability/activity/contest/index.html ★過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます。 JEED 絵画写真 検索 お問合せ先 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者雇用開発推進部 雇用開発課 TEL:043-297-9515 E-mail:tkkike@jeed.go.jp シンボルキャラクター “ピクチャノサウルス” (かおはカメラ、つのは絵筆をイメージしています) 【P15-18】 グラビア 入所者のために、安心して暮らせる環境づくり 国立療養所菊池恵楓園(熊本県) 取材先データ 国立療養所菊池恵楓園(きくちけいふうえん) 〒861-1113 熊本県合志市(こうしし)栄(さかえ)3796 TEL 096-248-1131(代) FAX 096-248-4570 写真・文:官野 貴  熊本県合志市(こうしし)に設置された「国立療養所菊池恵楓園」(以下、「菊池恵楓園」)では、園内で療養・生活するハンセン病回復者が安心して暮らせる環境づくりに障害のあるスタッフが活躍している。  入職3年目で知的障害のある大山(おおやま)遥(はるか)さん(32歳)もその一人。入所者への面会に訪れた親族や関係者が宿泊する面会人宿泊所「渓楓荘(けいふうそう)」の清掃を、一人で担当している。  清掃は外回りからスタート。外構や玄関をほうきで掃き、土間のタイル部分にモップをかける。大山さんは、このモップがけが好きな作業の一つだという。理由をたずねると「気分転換になり、気持ちが落ち着くから」と教えてくれた。一定のテンポを保ち、ていねいにモップがけをする姿が頼もしい。  続いては、宿泊室の清掃。窓を開け換気しながら、テーブルなどの調度品を清拭、畳を掃き掃除する。布団乾燥機をセットして宿泊室以外の清掃に取りかかる。共用部は、ロビーや廊下の掃除機がけやモップ清掃、トイレや浴室、洗面台、食堂兼談話室、炊事場の清掃など多岐にわたる。大山さんは、清掃業務日誌に作業ずみのチェックを入れながら手際よく清掃を進めてゆく。  大山さんは、「面会者の方に気持ちよく使ってもらえるように」と、ていねいな作業を心がけていると話す。面会者から「今日もきれいにしてくれてありがとう」と声をかけられたことがあり、とてもうれしかったそうだ。そのまじめな仕事ぶりは、菊池恵楓園職員からも評価が高い。  大山さんは、菊池恵楓園の近隣に位置する「社会福祉法人共生福祉会」が運営する就労継続支援A型事業所「サンシャインワークス」で、主体的に仕事に取り組むことを学んだ。これが菊池恵楓園への一般就労につながり、現在も職場定着支援のサポートを受けている。  また、菊池恵楓園の広大な敷地の緑地整備は、就労継続支援A型事業所の施設外就労の場ともなっており、こちらでも障害のあるA型事業所の利用者が入所者の生活を支えている。 写真のキャプション 外構の掃き掃除をする大山遥さん。右手の建物が面会人宿泊所「渓楓荘」 玄関の土間部分のモップがけ。大山さんの好きな作業でもあり、ていねいな作業が続く 柱の周辺など、モップの房糸が届きにくい部分もしっかりとモップをかけてゆく 宿泊室清掃の様子。まずは、窓を開け、調度品の拭き掃除から テレビのリモコンや利用案内のファイルなども、きれいに拭き上げる 窓を拭き、サッシについた汚れを落とす。目につきにくい細かい部分にも気を配る 布団を乾燥機にセットする。仕上がりまでに時間がかかるため、その間に別の作業を進めていく 洗面台の清掃。鏡を拭き、洗面台をスポンジで磨く 炊事場の清掃では、月に一度、ガスの点検を行う。コンロの点火状況を確認する 廊下やロビーの清掃では、テーブルやいすを拭き掃除し、すみずみまでていねいに掃除機をかける 清掃業務日誌はチェックリストになっており、作業内容がわかりやすく、作業忘れを防げる 就労継続支援A型事業所の利用者が施設外就労として、緑地整備にあたっている。剪定した枝(写真左)を、ごみ収集車に積み込む(写真右) 【P19】 エッセイ 障がいのある人が働きやすくなるヒントと考え方 第3回 働く「場所」と「役割」の理解とは? 放送作家・ライター 姫路(ひめじ)まさのり  放送作家として、数多くのテレビ・ラジオ番組の制作をにない、ライターとして、新聞や雑誌、ウェブメディアで記事を執筆。同時に、ダウン症をはじめ、自閉症などの障がい、HIV・AIDSなどの支援事業にたずさわり、当事者の声を取材。執筆や講演活動を通し、その思いを伝える。  著書に『ダウン症で、幸せでした。〜10年追いかけて分かった幸福の秘密』(東京ニュース通信社・講談社、2025年)、『障がい者だからって、稼ぎがないと思うなよ。〜ソーシャルファームという希望』(新潮社、2020年)などがある。 よく聞かれるお金の稼ぎ方のコツ  「お金を稼ぐにはどうしたらいいですか?」  お金にシビアな関西を中心に活動をしているからでしょうか。施設の関係者から一番聞かれるのが、この質問です。それに対して私は決まってこう答えるようにしています。  「劇的に給料が上がるマジックはありません」  働く人の状況や、施設環境や地域も違うなか、一律に給料が上がる方法があれば、こぞって取り入れているでしょう、とはいえ、そう答えては身も蓋もないので、“考え方を習う”という意味合いで、お伝えする事例が、「チャレンジャー」の取組みです。 個人の能力ごとに働く場所が変わる  ご存じの方も多いと思いますが、チャレンジャーは東京都の社会福祉法人武蔵野千川(むさしのせんかわ)福祉会が運営する事業所です。いくつも特徴があるなかで、きわ立っているのが「機能分化」です。法人では、「支援を受けて取り組める」、「自律的に取り組める」、「安定して取り組める」、「効率的に取り組める」、「協調し目標に向かって取り組める」というふうに、運営する施設に応じて利用者を分けています。スキルアップが認められた利用者は上位の施設に移動。逆に下位の施設に移ることもあります。  肝心のお仕事はチラシやDMなどの封入・梱包作業、それだけです。施設の作業も多様化するなか、昔からあるシンプルな仕事に絞って取り組んでいるのです。作業を一律化することで、施設でつちかった経験が移動先でも無駄にならないと聞いて、「なるほど!」と膝を打ちました。 驚きの連続だったチャレンジャー  その最上位にあるのが「チャレンジャー」です。私も実際に見学させていただいたのですが、まぁ!驚きの連続でした。中央に大きなテーブルがドン、ドンと並べられており、ここは方向をそろえる帳合い作業、別の机は宛先のラベルを貼る作業と、テーブルごとに内容が異なります。黙々と手を動かす姿を見て気づいたのは、全員が「立ち仕事」なのです。座ったほうが楽なのでは……と思いきや、「作業中に寝る人もいないし、いすだと姿勢を正してという指示の理解に時間もかかる」とは職員さんの解説。さらに作業時間も8時45分〜17時までと一般就労に合わせて延長。レクリエーションなども廃止したといいます。  こうした働き方の変化により、「ここは仕事をする場所」と、利用者の意識が大きく変化し、自然と遅刻もなくなったとふり返ります。納期という“目標”を理解したうえで、目の前の作業に従事する……そこにいた全員が、まさに“プロのDM職員”でした。 完成を感じる、働く役割を知る  何より痛感した特色は、“完成を間近で感じられる”というポイントでした。例えば製造業だと、部品の仕分けなど切り出した途中作業を請け負いがちです。でもチャレンジャーでは、封入にラベル、さらには郵便局まで運ぶことまで、すべての作業を担当。それにより、自分たちが何をつくり、どんな役割をになっているかを理解しているのです。  別の施設で、こんな女性の話を聞きました。いつも軽作業ばかりの施設に、有名ブランドのタオルの梱包作業が舞い込みます。フカフカのタオルをていねいに畳み、重厚な箱に入れ、布をかぶせてラッピングする。後日、自分がつくった商品が百貨店に並ぶのを見たその女性は、「あれ私がつくったの! だから買う!」と、お小遣いでタオルセットを購入し、以来、大切に使い続けたそうです。  もちろん、人員などの都合もあり、チャレンジャーのシステムをどこでも導入できるとは思っていません。でも、そのマインドはまねすることができると思うのです。それは「利用者とトコトン向き合うこと」ではないでしょうか?「働く意欲」と「働く力」は人によって違います。利用者の個々の力に応じて、その能力を伸ばしていく。それが福祉の目線でいえば「利用者支援」であり、企業の目線でいえば「社員教育」です。対人援助と経済活動は相反する、という根強い意識を払しょくした先に、“シン・作業所”とでも呼ぶべきネクストステージが広がることを願っています。 ★本誌では通常「障害」と表記しますが、姫路まさのりさんのご意向により「障がい」としています 【P20-25】 特別企画 「職場改善好事例集」最新刊!! 『障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック』のご紹介  当機構(JEED)では、障害のある人の雇用および職場定着を進めるため、事業所において雇用管理や職場環境の整備などさまざまな改善や工夫を行った事例について、テーマを定めて募集し、ほかの事業所が職場改善を進めるうえでモデルとなる好事例を周知する「障害者雇用職場改善好事例」事業を行っています。  ここでは2024(令和6)年度に募集した、「加齢に伴う体力・能力等の変化や就労継続に伴い生じる諸課題に対する事業所の配慮・工夫」について、応募事例のなかから参考となる取組みをとりまとめた『障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック』(2026年2月発行)から一部(抜粋・修正)をご紹介します。 仕事をスキル別に分類し、個人スキルと適正にマッチングすることにより加齢に伴うスキルダウンに対応した取組 株式会社オープンアップウィズ 事業所の概要、取組の背景と課題  株式会社オープンアップウィズは特例子会社であり、231人(2024〈令和6〉年4月1日時点)の障がい者スタッフのうち、知的障がい者スタッフが全体の56%を占める。また、知的障がい者スタッフは平均勤続年数が23年と長く、多くの研究報告においてスキルダウンが現れるといわれている40歳以上の割合が48%となっている(図1)。このような状況において、同社では知的障がい者スタッフの加齢に伴う@業務ストレスによる就労意欲の減退、A注意力の散漫・手順の忘却等を原因として作業時間が増加し、漸次(ぜんじ)生産性が逓減(ていげん)していた。  特にステーショナリー事業においては、知的障がい者スタッフのスキルダウンが顕著に見られた。本事業では、不要紙をリサイクルし、エコ循環作業(分別・シュレッダー・紙(かみ)漉(す)き)によってできる再生紙を用いて、グループ会社で使用するカレンダー、販促品、その他様々なステーショナリー製品を手作りで製作しており、今後も需要の増加が見込まれるものである。一方、2026年には、本事業に所属する45歳以上の知的障がい者スタッフの数は2024年と比べて横ばい、50歳以上の知的障がい者スタッフは1.4倍の増加が見込まれ(図2)、本事業における高年齢化に伴う課題の深刻化が想定される。このような中で、効果的に産出の絶対量を増加させるために、知的障がい者スタッフへの対応を喫緊の課題として、業務改善に取り組むこととした。 取組1 ステーショナリー事業の仕事を必要スキル別に分類 (1)ステーショナリー事業では、これまで原材料の回収から製品の出荷までを一連の作業として、業務の繁忙に合わせて、知的障がい者スタッフを各工程に配置し、出荷量で全体としてのスキルを把握してきたことから、個人としてのスキル把握はしておらず、適正配置の課題が挙げられていた。これに対する改善策として、まず、ステーショナリー事業の仕事フローを作業の特性や求められる能力等の視点から整理し、4つの仕事ユニット(「紙の加工作業ユニット」、「紙漉き業務ユニット」、「軽作業 内職業務ユニット」、「仕分け・シュレッダーユニット」)に分類した。そのうえで、仕事ユニットごとに「基礎スキル(視力、知的能力、体力)」と「繊細(より緻密な作業)・タフ(体を動かすこと)」の2軸に基づいてスキルレベルを分類し、必要とされるスキル幅を設定することで、仕事ユニットごとの仕事量を把握することとした。この結果、「紙の加工作業ユニット」と「紙漉き業務ユニット」のスキルレベルはほぼ同等であり、「仕分け・シュレッダーユニット」が最も基本的なスキルで業務可能であることが分かった(22ページ図3)。 (2)さらに、上記(1)で分類した「仕分け・シュレッダーユニット」について、再度、作業の特性や求められる能力等の視点から整理し直し、4つの作業(「取り外し作業」、「分別」、「カット作業」、「シュレッダー機にかける」)に細分化し、加齢に伴うスキルダウンに、より細かく対応できることを目指した。縦軸を「視力、指先の感触、手ざわり」、横軸を「正確な動作(手を動かすこと)・視力(弱視も可)、判断能力」としてスキルレベルをプロットした。この結果、「取り外し作業」と「カット作業」はほぼ同等のスキルレベルであり、また、「分別」と「シュレッダー機にかける」作業もほぼ同等のスキルレベルであった(図4)。 取組2 個人スキルの適正把握及びマルチタスク化の促進 (1)健康状態や身体機能等は高齢になるほど個人差が拡大するとされており、個人のスキル把握では、継続的かつ客観的な確認が不可欠である。このため、毎月1回、全スタッフを対象に実施している同社のカウンセラーとの定期面談において、従事している業務内容や遂行状況等について本人及び指導員双方に聞き取りを行う相互確認を導入し、健康状態や身体機能等に関する最新の個人スキルの把握に努めている。同社だけで対応が難しいケースでは、支援機関が実施している定着面談を起点に連携をとり、面談内容を共有し、個人スキルの適正な把握に努めている。 (2)前記(1)で把握した個人スキルを踏まえて、数度の配置換えを経験させ、一人で複数の業務ができるようになるマルチタスク化も目指している。マルチタスク化を図ることにより、ひとつの業務だけではなく、様々な業務ができるという自信もつくことで、生産力の維持・向上のための取組もスムーズに進められる。 取組3 仕事の必要スキルと個人スキルの適正マッチング  これらの取組を導入後、スタッフの配置換えを行い、一定期間適性を確認した後、他の業務の適性も見ながら、3年間で知的障がい者スタッフ6名の配置転換を行った。概要は左の表および図5のとおり。 (1)「紙の加工作業ユニット」から「紙漉き業務ユニット」に配置転換 スキルダウンが現れた年齢 現れた現象 Aさん 47歳 ・手先の動きが鈍くなる (2)「軽作業 内職業務」から「仕分け・シュレッダー」に配置転換 スキルダウンが現れた年齢 現れた現象 Bさん 47歳 ・作業スピードが極端に遅くなる ・単純ミスが多くなる Cさん 51歳 ・作業手順を忘れることが多くなる Dさん 50歳 ・作業手順を忘れることが多くなる ・視力の低下で移動の際に製品を床に落とすことが何度もある Eさん 48歳 ・作業手順を忘れて、ぼーっとしている時間が長くなる ・仕事のスピードが遅くなる Fさん 40歳 ・数え間違いが多くなる ・作業手順を忘れることが多くなる 事例  当時50歳のDさんは加齢の影響で視力が低下していたため、作業場で人とぶつかったり、製品を何度も床に落としてしまうことがあり、検品でもミスが増えていた。定期面談で、座り仕事である分別やシュレッダー作業への配置換えを提案したところ、当初、Dさんはやり慣れた軽作業の仕事を続けることを希望していた。そこで、Dさんとの面談を重ねながら、現作業における職務遂行の客観的な状況を伝え、業務上の負荷を軽減するので無理なく働き続けてほしいこと、経験のある分別作業で力を発揮してもらいたいことといった会社の期待を丁寧に説明し、理解を得られるようにした。また、再配属先においても自信を持ってもらえるよう、ポジティブなフィードバックをしながら話をしたことで、Dさんは今後の働き方のイメージを鮮明に持つことができ、配置換えを前向きに受け入れることができた。 取組の効果 1.従業員のストレス解消・安心安全の確保  Dさんは、「座って作業をすることで他の人とぶつからず、また紙の取り扱いだけなので、落としてしまっても問題はなく、安心して作業に取り組むことができる」と配置換え後の面談で話されている。このように安全な環境が整えられ、業務上のストレスが解消されたことが、Dさんの安心につながったと考えられる。現在は、シュレッダーの最後の工程である紙を機械に入れる業務に従事し、指導員からは以前の業務よりも自主性が発揮され、積極的に取り組む姿勢への変化が見られていると評価されており、配置換えはDさんのモチベーションの向上にもつながった。 2.生産量の増加 (1)紙のシュレッダー量の増加 (令和3年)3・8t/年 ↓ (令和6年)7・3t/年 →加工前原材料192%増加 (2)製品出荷量の増加 (令和3年)4000部/年 ↓ (令和6年)8000部/年 →製品の出荷量200%増産 (3)古紙(機密情報)回収社数の拡大 (令和3年)2社/年 ↓ (令和6年)14社/年 →@古紙(機密情報)回収対象会社拡大7倍 A回収対象会社の拡大により各社が負担していた古紙の分別作業時間の削減 3.原材料の選別の細分化と製品の質の向上 (1)古紙(機密情報)の分別の細分化 (令和3年)分別2工程 ↓ (令和6年)分別4工程 →分別作業の細分化により原材料を厳選できるようになり、製品の質が向上 担当者の声 ユニット長 佐々木様  今回の加齢に伴うスキルダウンによる配置換えがスムーズに行われたのは、定期的に通常業務の配置換えを行っていたことが大きな要因です。  作業環境が変わることは本人にとってストレスや不安が強く現れる場合がありますが、これは配置換えの経験の有無で大きな差が生じると考えます。当社ではひとつの業務に固執せずに、様々な業務を遂行できるほうが良いことを丁寧に説明しています。加齢に伴いスキルの低下が見られた場合はそのことを本人が自覚し、納得した形で業務ができるよう意識して話を進めています。そして、自信を常に持たせるようにしたことで、最初はためらっていた方の配置換えも、スムーズに進めることができています。  数年後にはさらに45歳以上の障がい者スタッフの人数の増加が見込まれるので、引き続き仕事の細分化と本人のスキル把握、面談の継続、仕事とのマッチングを丁寧に行っていきたいと思います。  過去に募集した職場改善好事例は、好事例集(ケースブック)として取りまとめ、JEEDホームページにもデジタルブックとして掲載しておりますので、ぜひご活用ください。 2022年2月初版発行 2024年1月初版発行 New! 2026年2月初版発行 ◆「職場改善好事例集」はこちら https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/ca_ls/ca_ls.html 障害者雇用職場改善好事例に関するお問合せ先 障害者雇用開発推進部 雇用開発課 TEL:043-297-9515 Mail:manual@jeed.go.jp 図1 知的障がい者スタッフの年齢構成 40歳未満 52% 40歳以上45歳未満 21% 45歳以上50歳未満 19% 50歳以上 8% 図2 ステーショナリー事業の知的障がい者スタッフの年齢構成別推移(:男性、:女性) 2021年 5名 14名 2024年 10名 22名 2026年 14名 22名 図3 ステーショナリー事業における4つの仕事ユニット分類とスキルレベル分類 基礎スキル(視力、知的能力、体力) 高 低 繊細 タフ 1 2 3 4 1 紙の加工作業ユニット 作業:紙のカット・のり付け・組立・紙の計量・ローラーがけ 特性:座り仕事・一人で黙々とできる求められる能力:手先の器用さ、視力、知的能力 2 紙漉き業務ユニット 作業:紙漉き作業・紙はがし 特性:体を動かす仕事・他メンバーとの連携 求められる能力:視力、知的能力、体力 3 軽作業 内職業務ユニット 作業:検品・箱詰め作業 特性:座り仕事・一人で黙々とできる求められる能力:視力、知的能力(数を数える能力)、処理速度 4 仕分け・シュレッダーユニット 作業:紙の分別・カット・シュレッダー 特性:座り仕事・一人で黙々とできる求められる能力:視力(弱視でも可)、定規で紙をカット・紙を機械に入れる 図4 仕分け・シュレッダーユニットの細分化とスキルレベル分類 視力、指先の感触、手ざわり 高 低 正確な動作 視力(弱視も可)、判断能力 1 2 3 4 1 取り外し作業 作業:ファイルから紙を外す、ホッチキスを外す 特性:座り作業・一人で黙々とできる求められる能力:視力、手先を動かす 2 分別 作業:コピー機かそれ以外の紙かを分別する、白黒とカラーの分別 特性:座り作業・一人で黙々とできる求められる能力:視力 3 カット作業 作業:余白部分を定規でカット 特性:座り仕事・一人で黙々とできる求められる能力:視力、定規が使えること 4 シュレッダー機にかける 作業:紙をシュレッダー機に入れる、袋を変える作業 特性:座り仕事・一人で黙々とできる求められる能力:視力(弱視でも可)、紙を機械に入れる 図5 知的障がい者スタッフ6名の配置転換のイメージ図 基礎スキル(視力、知的能力、体力) 高 低 繊細 タフ 1 紙の加工作業 1名 2 紙漉き業務 3 軽作業 内職業務 5名 4 仕分け・シュレッダー 【P26-27】 省庁だより 令和8年度 予算の概要 (障害者雇用施策関係部分の抜粋版) 厚生労働省 職業安定局 厚生労働省職業安定局より発表された「令和8年度予算の概要」について、障害者雇用施策関係部分の抜粋版を紹介します。 障害者の就労促進 【173億円(165億円)】 ※( )内は前年度当初予算額 ●「障害者向けチーム支援」の実施等によるハローワークマッチングの強化 予算額 17億円(17億円)  福祉施設等の利用者をはじめ、就職を希望する障害者一人ひとりに対して、ハローワーク職員(主査)と福祉施設の職員、その他の支援者がチームを結成し、就職から職場定着まで一貫した支援を実施(平成18年度から実施)。 ●障害者雇用ゼロ企業等に対する「企業向けチーム支援」の実施等 予算額 10億円(10億円)  障害者の雇用経験や雇用ノウハウが不足している雇用ゼロ企業に対して、ハローワークが中心となって各種支援機関と連携し、企業ごとのニーズに合わせて、企業内の体制整備、求人条件の設定、求職者とのマッチング支援等の準備段階から採用後の定着支援まで障害者雇用を一貫して支援する。 ●精神障害者等の就職及び雇用継続の促進に向けた支援(精神・発達障害者雇用サポーター) 予算額 19億円(19億円)  きめ細やかな支援を要する精神障害及び発達障害のある求職者が増加していることから、障害特性を踏まえた専門的な就職支援や職場定着支援、及び事業主に対する精神障害者等の雇用に係る課題解決のための相談援助を実施する必要がある。  ハローワークに精神・発達障害者等の専門知識や支援経験を有する者を配置し、障害特性に応じた専門的な就職支援を実施する。 ●難病相談支援センターと連携した就労支援の強化 予算額 3.4億円(3.4億円)  ハローワークに「難病患者就職サポーター」を配置し、難病相談支援センターをはじめとした地域の関係機関と連携しながら、個々の難病患者の希望や特性、配慮事項等を踏まえたきめ細かな職業相談・職業紹介及び定着支援等総合的な支援を実施。 ●障害者雇用相談援助事業の適正な実施及び福祉・教育・医療から雇用への移行等に向けた取組の推進 予算額 3.1億円(3.0億円)  今後、法定雇用率の段階的な引上げが予定されている中で、企業に対する支援の強化が求められている。  このため、特に障害者雇用に関するノウハウを十分に有しない中小企業等を中心に、雇入れから雇用管理、職場定着までの一体的な伴走型支援を実施し、着実な雇入れを実現するために「障害者雇用相談援助助成金」が創設された。本助成金を活用した障害者雇用相談援助事業における相談援助等の質を担保する等適切な事業運営を図る必要がある。  また、地域の就労支援機関等関係機関のネットワークの構築、連携強化、相互理解を図ることを通じて、引き続き、企業における一般就労の実現を推進する。 ●就職活動に困難な課題を抱える障害のある学生等への就職支援 予算額 1.2億円(1.2億円)  発達障害等のために専門的な支援がないと就職活動自体が困難な学生や、発達障害に限らず障害があり、障害特性に応じた就職支援を必要としている学生等への支援の実施のために、大学等と連携して支援が必要な学生等の早期把握を図るとともに、当該学生等に対する就職準備から就職・職場定着までの一貫したチーム支援を行う。 ●障害者就業・生活支援センターによる地域における就業支援 予算額 89億円(85億円)  障害者就業・生活支援センター(以下「センター」という。)は、障害者の職業生活における自立を図るため、雇用、保健、福祉、教育等の関係機関との連携の下、障害者の身近な地域において就業面及び生活面における一体的な支援を行い、障害者の雇用の促進及び安定を図る。  さらに、全国の障害保健福祉圏域ごとに設置しているセンターは、各地域における中核的な就労支援機関として位置づけられており、個々の障害者のニーズに応じた相談・支援に加えて、地域の支援機関のネットワークの拠点としての役割を担う。 ●公務部門における障害者雇用に関する支援について 予算額 72百万円(93百万円)  公務部門においては、障害者雇用に関する基本方針等に基づき、順調に障害者の採用が進んだことにより、今後は採用された障害者の職場定着支援や支援体制づくりを重点的に実施するための取組を行う。 ●障害者に対する差別禁止・合理的配慮等に係るノウハウ普及・対応支援事業 予算額 58百万円(58百万円)  平成28年4月から改正障害者雇用促進法の差別禁止及び合理的配慮の提供義務が施行され、平成30年4月から精神障害者が法定雇用率の算定基礎へ追加されたこと等から、障害者が能力を十分に活かして働き続けることができる雇用の場の創出、障害者の職場定着への一層の支援が求められている。  このため、全国7ブロックに障害者雇用に係る事業主の相談窓口 を設置し合理的配慮等のノウハウを提供するとともに、障害特性に 配慮した雇用管理や雇用形態の見直し等の先進的な取組を普及する 事業を実施する。 ●精神・発達障害者しごとサポーターの養成 予算額 10百万円(8百万円)  職場における精神・発達障害者を支援する環境づくりにより、職場定着を推進するため、企業内において、精神・発達障害者を温かく見守り、支援する応援者となる「精神・発達障害者しごとサポーター」を養成し、精神・発達障害者に対する正しい理解を促進する。 ●障害者の雇用を促進するためのテレワークの推進 予算額 49百万円(47百万円)  障害者の多様な働き方の推進や、通勤が困難な者、感覚過敏等により通常の職場での勤務が困難な者等の雇用機会の確保のため、障害者雇用におけるテレワークの更なる推進が必要である。  しかしながら、事業所から遠方に住む障害者のテレワーク時の雇用管理への不安から導入を躊躇する企業も多く、また、実際に新たに障害者のテレワークを導入した企業においては、テレワーク勤務におけるコミュニケーションや雇用管理等の課題が生じているところ。  企業に対して、個々の企業の状況を踏まえて、障害者のテレワーク勤務の導入に向けた相談支援や、雇用している障害者のテレワーク時の雇用管理面での課題解決に向けた相談支援を行う。  また、企業に障害者雇用の選択肢の1つとして、テレワークによる障害者の雇用を検討してもらえるよう、セミナーの開催や事例集の作成を行い、周知を図る。 ●トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース・短時間トライアルコース) 予算額 14億円(13億円)  障害者雇用の取組が遅れている事業所では、障害者雇用の経験が乏しいために、障害者に合った職域開発、雇用管理等のノウハウがなく、障害者を雇い入れることを躊躇する面があるところである。このため、これらの事業所に対して、障害者の試行雇用を通じ、障害者の雇用に対する理解を促進するとともに、障害者の業務遂行の可能性を見極め、試行雇用終了後に常用雇用への移行を進め、就業機会の確保を図ることとする。 ●特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース) 予算額 6.6億円(6.1億円)  発達障害者は、社会性やコミュニケーション能力に困難を抱えている場合が多く、就職・職場定着には困難が伴っている。  また、難病患者は、慢性疾患化して十分に働くことができる場合もあるが、実際の就労に当たっては様々な制限・困難に直面している。このため、発達障害者及び難病患者の雇用を促進するため、これらの者を新たに雇用する事業主に対して助成を行う。 ※本誌では通常西暦で表記していますが、この記事では元号で表記しています 【P28-29】 研究開発レポート 第33回 職業リハビリテーション研究・実践発表会 Part2 パネルディスカッション T「“働き続けたい”を支える〜高齢化する障害者雇用の今とこれから〜」 U「“定着・活躍・成長”につながる障害者雇用×雇用の質を高めるための支援を考える」  前号(※)に続き今号では、2025(令和7)年11月12日〜13日に当機構(JEED)が開催した、第33回職業リハビリテーション研究・実践発表会のパネルディスカッションT・Uの様子をダイジェストでお伝えします。 パネルディスカッションT 働き続けたい、という本人の思いをどのように支えていくのか  障害者雇用の現場では職場定着への取組みが進展する一方、就労者の高齢化という新たな課題が浮かび上がっています。パネルディスカッションTでは、「働き続けたい」という当事者の願いをどのように支えていくかをテーマとして、年齢を重ねるごとに変化する状況をふまえた企業の取組みや支援の実態を共有しました。そのうえで、研究、医療、企業、支援機関それぞれの視点から、今後求められる支援のあり方や具体的な工夫について意見交換が行われました。  コーディネーターはJEED障害者職業総合センター上席研究員の宮澤(みやざわ)史穂(しほ)氏。パネリストとして産業医科大学リハビリテーション医学講座教授の佐伯(さえき)覚(さとる)氏、株式会社堀場(ほりば)製作所(せいさくしょ)グループ人事部人財サポート・DE&I推進チームサブリーダーの福岡(ふくおか)宏水(ひろみ)氏、株式会社新陽(しんよう)ランドリー専務取締役の加藤(かとう)幹太郎(みきたろう)氏、社会福祉法人愛育会(あいいくかい)障碍者就業・生活支援センターわーくわく主任就業支援ワーカーの佐野(さの)和明(かずあき)氏が登壇しました。  冒頭、宮澤氏はテーマ設定の背景として、企業で働く障害者の年齢構成が変化していることを提示。年齢分布は若年層と高年齢層に山を持つ「二峰性」を示していて、45歳以上の割合がこの10年で着実に増加していると説明。また、「以前より仕事ができなくなった」と感じる割合は障害種別によって差があり、事業所側が配慮の必要性を感じる年齢層も異なることを紹介。こうした実態をふまえ、中高年齢障害者の雇用継続と一人ひとりのキャリア形成に焦点を当てた今回の議論が重要であると強調しました。  まず、佐伯氏が医療の視点から、加齢にともなう身体機能の変化とその対応について解説しました。筋力や視覚、聴覚などの機能低下は個人差が大きいものの、過負荷を避けることが重要であり、「就業能力」と「作業負荷」の均衡を保つことが就労継続の鍵になると指摘。定期的な健康相談や体力測定、補装具の見直しなど、早期対応の重要性を示しました。  福岡氏は企業人事の立場から、自社の理念「おもしろおかしく」を土台とした多様性推進の取組みを紹介しました。中途で視覚障害となった社員への段階的な勤務調整や在宅勤務導入、支援機関との連携、通勤環境への働きかけなど、個別事情に応じた柔軟な対応を重ねてきた経緯や、社内外の多様な資源と情報を活用しながらダイバーシティを実現している様子が報告されました。  加藤氏は、障害者雇用の現場からの報告として、障害者雇用率が高い同社における実践を紹介しました。30年以上勤務する社員が多く、高齢化は避けられない現実であるとしたうえで、生活支援やグループホームの整備、業務工程の自動化などにより、働き続けられる環境を整備してきたと説明。日々のコミュニケーションと定量的な作業把握を組み合わせ、変化を見逃さない工夫を続けているといいます。  就労と生活の両面を支援している立場から佐野氏は、継続した職場訪問を行い、さりげない会話のなかで変化を察知することの大切さを強調しました。多様化している就労上の課題は勤務時間の短縮だけでは解決しない場合もあり、本人の生活状況、思いや誇り、家族関係を含めた総合的な支援が必要だと指摘しました。  意見交換では、企業が単独で抱え込まず地域や支援機関と連携する重要性が共有されました。  また、高齢化は個別の問題ではなく、今後の障害者雇用全体に共通するテーマであるとの認識でも一致。これからも議論を深め、加齢による変化を前提としながらも、一人ひとりが安心して働き続けられる仕組みづくりを続けていくという方向性が示されました。  パネルディスカッションU 障害者の挑戦を後押しし、「定着・活躍・成長」をともに喜べる職場づくりを  パネルディスカッションUでは、「定着・活躍・成長につながる障害者雇用と雇用の質を高める支援」をテーマに、企業、医療機関、支援機関、研究機関の4者がそれぞれの立場から実践と課題を持ち寄り、今後の方向性を展望しました。コーディネーターはJEED障害者職業総合センター職業リハビリテーション部調査役の佐々木(ささき)直人(なおと)氏。パネリストとして、グリコチャネルクリエイト株式会社総務人事部部長の武田(たけだ)直明(なおあき)氏、公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院人事部障害者雇用促進室・チャレンジドステーションの中田(なかだ)恭子(きょうこ)氏、大阪障害者職業センター南大阪支所支所長の佐藤(さとう)伸司(しんじ)氏、障害者職業総合センター上席研究員の中山(なかやま)奈緒子(なおこ)氏が登壇しました。  はじめに佐々木氏は近年の政策動向をふまえ、雇用数の拡大を基盤としつつ、「質」の向上へと重点が移行している現状を説明。雇用率達成を優先する姿勢への反省から、能力発揮やキャリア形成支援を企業の責務として明確化する法改正が行われたと指摘。単なる採用にとどまらず、労働者本人一人ひとりに合わせたモチベーション維持や成長支援を含めた「人材マネジメント」への転換が求められていると強調しました。  武田氏からは、拠点が全国に分散しているため本社人事部門による障害のある社員へのタイムリーな支援がむずかしかったという同社の事例が紹介されました。当初の本社配属中心から、段階的に現場配属へと転換し、業務範囲も少しずつ拡大。あわせて、現場責任者に対して雇用の目的やビジョンをくり返し伝え、「多様な人材が現場力を高める」という共通認識を醸成し、苦手な業務がある社員には業務を分担する二人体制を導入するなど、さまざまな取組みや工夫によって雇用を推進している様子が紹介されました。  中田氏は、医療機関としての社会的使命をふまえ、障害者雇用を「持続可能な、人・環境・教育・仕事の整備」と位置づけて、風土づくり、教育体制、サポート体制の三本柱で雇用環境の整備を推進してきたと報告。看護学校移転後の空きスペースを活用して「チャレンジドステーション」を開設し、軽作業から段階的に職域を広げていることなどが示されました。  支援機関の立場から佐藤氏は、事業主からの相談が、「初めての雇用」から合理的配慮の具体化やキャリア形成へと広がっていると指摘。採用計画から定着・キャリア形成までを四段階で支援する体系的アプローチを示し、事例提供、職務開発助言、社内研修、ジョブコーチ支援などを組み合わせて支援の質を高めていると述べました。  後半のディスカッションに先立ち中山氏は、2024年度から2025年度にかけて実施している「企業における障害者雇用の質の向上に向けた取組の現状と課題に関する調査研究」について、企業における「質を高める取組」の実施状況と、その効果の見え方を中心に紹介しました。  その後のディスカッションでは、雇用の質を高めるうえで、現場の理解と納得感をいかに醸成するかが議論されました。方針を示すだけでなく、人事と現場が連携し、上司が指導者育成をにないながらチームで支える体制を築くこと、さらに三者面談などを通じて指導側を孤立させない支援が基盤になるとの意見が示されました。  パネルディスカッション後の質疑応答では、障害のある社員が新たな業務に挑戦し、ステップアップしていく過程を、企業としてどのように評価し、処遇やキャリア形成につなげているのかという質問が寄せられるなど、障害者の挑戦を後押しし、成長をともに喜べる職場づくりへ向けて幅広い論議が交わされました。 (注)コーディネーターおよびパネリストの方々の所属先・役職は開催時点のものです ※前号(2026年4月号)は、JEEDホームページでもご覧になれます。 https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/book/hiroba_202604/index.html#page=30 ★下記のホームページにて、パネルディスカッションの動画や発表資料等をご覧いただけます。 https://www.nivr.jeed.go.jp/vr/33kaisai.html ◇お問合せ先 研究企画部 企画調整室(TEL:043-297-9067 E-mail:kikakubu@jeed.go.jp) 写真のキャプション 宮澤史穂氏 佐伯覚氏 福岡宏水氏 加藤幹太郎氏 佐野和明氏 佐々木直人氏 武田直明氏 中田恭子氏 佐藤伸司氏 中山奈緒子氏 【P30-31】 ニュースファイル 働く 東京 障害者就労支援で「若者力大賞」受賞  公益財団法人日本ユースリーダー協会(港区)は、自由な発想力とチャレンジ精神で、さまざまな社会的活動を行うユースリーダーや、その育成支援に尽力する個人・団体を顕彰する「第17回若者力大賞」の表彰式を東京都内で開催した。大賞には、AIを活用した障害者就労支援を手がける「株式会社パパゲーノ」(杉並区)の代表取締役社長を務める田中(たなか)康雅(やすまさ)さんが選ばれた。  同協会によると田中さんは、障害者就労継続支援B型事業所でパソコンを使った仕事が少ないことに疑問を持ち、IT分野に特化したB型事業所をこれまで3カ所開設。当事者の対人不安や何度も確認するなどの特性をカバーしてAIが質問に回答するなど、仕事がしやすい環境を提供するほか、新たに開発したアプリで、事業所での利用者の個別ケアにかける時間を増やすことに貢献しているという。 https://www.youthleader.or.jp/youthleaderawards/17th-introduction/ 東京 ITスキル持つ障害者採用の意識調査  ソフトウェア開発などを手がける「サイボウズ株式会社」(中央区)が、企業の人事・採用担当者向けに実施した「IT人材不足と障がい者雇用に関する意識調査」の結果を公表した。  同社によると調査対象は、従業員300人以上と40人〜300人未満で、障害者雇用や障害者就労施設への発注に関与もしくは意向のある企業の担当者1000人(IT系481人、非IT系519人)。質問事項の「一定のITスキルを持つ障害者の採用」については、「検討したい」(26.7%)、「どちらかといえば検討したい」(44.7%)と、71.4%が前向きな意向を示した。また、ITスキルを持つ障害者が施設外就労を経て直接雇用に至るキャリアパスについて、17.9%が「非常に魅力的」、45.3%が「ある程度魅力的」と回答。さらに障害者就労継続支援事業所等へIT業務を委託することに計87%が「関心がある」とした。詳しい結果は、左記の同社の運営サイトで公開している。 https://cybozu.co.jp/sodelab/news/2026/01/07-126.html 東京 働くことへの理解深めるカフェ  特定非営利活動法人ディーセントワーク・ラボ(大田区)は、障害のある人や学生、大学や企業の関係者、地域住民らが気軽に立ち寄り、ともに働くことへの理解を深めるコミュニティカフェ「しいちゃんのカフェ―C's Cafe―」を目黒区の大岡山(おおおかやま)北口商店街にオープンした。  同法人によると、これまでアルバイト経験の機会が十分に得られなかった障害のある学生にとってのトレーニングの場を提供するほか、多様な属性・特性の人々が対話しながら互いに学び合える場、すべての人のディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を伝える拠点づくりを目ざすとしている。  また、これまで同法人が取り組んできた、障害のある人によるものづくり、障害や特性のある若者の修学・就労支援について知ってもらう場として、今後は大学や企業などとも連携したイベントも開催する予定。  カフェの営業は月曜日から金曜日の10時〜18時。メニューはコーヒー、紅茶、ジュースのほかパニーニや季節のフルーツパイなど。大学生は学生証提示で飲み物が半額になる。問合せは、左記のメールアドレスまで。 cs_cafe@decentwork-lab.org 生活情報 全国 障害者家族「親なきあと不安」約86%  公益財団法人日本財団は、障害のある人の家族(親・きょうだい等)を対象に、「親なきあと」に関する意識や不安、具体的な課題、将来に向けた準備状況、求められる支援等に関する意識・実態調査の結果を公表した。調査は全国の当事者家族2500世帯にオンラインで行われた。  今回の調査では障害者の「親なきあと」に不安を感じている家族は85.5%で、特に重度知的障害者の家族では92.5%に上った。「親なきあと」のキーパーソンとして「兄弟姉妹」を想定している家族が30.5%ともっとも多い一方、「まだ決まっていない/わからない」とする回答も約30%を占めていた。  「親なきあと」に向けて何らかの準備をしている家族は57.0%で、内容は「預貯金・生命保険・信託等の資金面」(35.9%)が中心となっている。遺言書の作成や成年後見制度の活用など法的・生活面の具体的な準備が進みにくい背景として、「将来の生活にいくら必要か見当がつかない」(41.1%)、「どのような制度や選択肢があるか分からない」(36.7%)との回答が多い。家族が求める支援・サービスとしては、「公的な給付金・助成制度」(59.2%)と「将来の生活設計を見据えた専門的な相談窓口」(55.2%)へのニーズが高い結果となった。 https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/information/2026/20260210-119337.html 大分 ディスレクシアの人に運転免許試験で合理的配慮  学習障害の一つ「ディスレクシア」の男性に対し、大分県警が普通運転免許の学科試験での合理的配慮として、タブレット端末の読み上げ機能を使った受験を認めた。同県警によると、こうした形での試験実施は全国初だという。  ディスレクシアは、全体的な発達に遅れはないが、文字の読み書きに限定した困難があるとされる。男性は、目で見た文字と意味を頭の中で結びつけることがむずかしいため、口頭による学科や技能の実習はクリアできたが、ペーパーテストである仮免許・本免許の学科試験は困難だった。本人と家族から合理的配慮を求められた大分県警は、タブレット端末を活用し問題文を音声で聴き取り、解答を○×で記入する形での受験ができるよう対応した。男性は自宅で音声読み上げ機能を使って交通法規などを覚え、ほかの受験生と同じ部屋でタブレットの音声をイヤホンで聞きながら試験を受けて、3回目の挑戦で合格した。 本紹介 『大学案内2027障害者版 きっと見つかる! あなたにぴったりの大学』  一般社団法人全国障害学生支援センターが、『大学案内2027障害者版 きっと見つかる! あなたにぴったりの大学』を発行した。自らも大学で学んだ経験をもつ障害当事者の手によって編集・発行された、障害のある受験生のための大学案内で、1996(平成8)年度版から17回目の発行。受験生や保護者、特別支援学校の教職員のほか、大学で障害学生支援に取り組む部署にも活用してほしいとしている。  障害のある人の入試情報や授業中の配慮、学生生活のサポート等について、354校の最新データを掲載。今回は新たに、障害のある学生が入試で合理的配慮を受ける際の書類や提出期限など、手続きについての項目を追加している。A4判608ページ、6930円(税込)。障害学生割引(障害のある学生とその保護者の方)あり(税込3465円)。送料600円(税込)。注文など詳細は、左記の同センターウェブサイトまで。 https://www.nscsd.jp/mart/ 作品大募集! あなたの力作がポスターになる! 令和8年度 「絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜」 「写真コンテスト 職場で輝く障害者〜今その瞬間〜」 応募締切 令和8年6月15日(月) 【当日消印有効】 シンボルキャラクター “ピクチャノサウルス” 児童・生徒をはじめ社会人・一般の方もご応募いただけます。 絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。 詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。 JEED 絵画写真 検索 <過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます> 主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED) ご案内 障害者雇用の月刊誌「働く広場」がデジタルブックでいつでもお読みいただけます!  本誌はJEEDホームページで、デジタルブックとしても公開しており、いつでも無料でお読みいただけます。  また、最新号は毎月5日ごろにJEEDホームページに掲載されます。掲載をお知らせするメール配信サービスもございますのであわせてご利用ください。 自由に拡大できて便利! 読みたいページにすぐ飛べる! https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html JEED 働く広場 検索 【P32】 掲示板 職リハでスキルを磨き、新たな自分を創造しよう! 国立職業リハビリテーションセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター オープンキャンパスのご案内 国立職業リハビリテーションセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター オープンキャンパスでは、訓練内容の説明、施設見学、職業訓練体験などを行っています。訓練に通うイメージをつくる絶好の機会ですので、ぜひご参加ください!! 開催日程や申込方法等については、国立職業リハビリテーションセンターおよび国立吉備高原職業リハビリテーションセンターのホームページをご確認いただくか、下記お問合せ先までご連絡ください。 お問合せ先 国立職業リハビリテーションセンター 職業評価課 〒359-0042 埼玉県所沢市並木4-2 TEL:04-2995-1201 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター 職業訓練部 〒716-1241 岡山県加賀郡吉備中央町吉川7520 TEL:0866-56-9003 読者アンケートにご協力をお願いします! 回答はこちらから→ メールマガジン好評配信中! 詳しくは JEED メールマガジン 検索 次号予告 ●この人を訪ねて  障害当事者で株式会社障碍社(東京都)の代表取締役を務める安藤信哉さんに、障害のある人がセルフケアマネジメントをしながら「地域で自分らしく暮らし、働く」ことなどについて、お話をうかがいました。 ●職場ルポ  食品の流通や加工などを手がける株式会社パンドラファームグループ(奈良県)を取材。労働力人口の減少が激しい山間地で、障害者や高齢者、外国人が一緒に働き、助け合いながら地域農業も守っていく取組みを紹介します。 ●グラビア  医薬品や化粧品分野などに、植物を中心とする天然物由来のさまざまな原料を提供している丸善製薬株式会社(広島県)で、従業員の特性に合わせた職場配置により一人ひとりが能力を発揮し、活き活きと働いている様子を取材しました。 ●編集委員が行く  若林功編集委員が、スズキ株式会社の特例子会社である株式会社スズキ・サポート(静岡県)と、特定非営利活動法人くらしえん・しごとえん(静岡県)を訪問。地域の特性を活かした障害者雇用の取組みについてお伝えします。 『働く広場』読者のみなさまへ  2026(令和8)年5月号は、大型連休の関係から、冊子の到着が通常よりも数日遅れることが見込まれます。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。ご不明の点は編集部(企画部情報公開広報課、電話:043−213−6200)までおたずねください。 公式X(旧Twitter)はこちら! 最新号発行のお知らせやコーナー紹介などをお届けします。 @JEED_hiroba 編集委員 (五十音順) 聖学院大学 准教授 石原まほろ ATUホールディングス株式会社 代表取締役 岩ア龍太郎 株式会社FVP 代表取締役 大塚由紀子 NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク副理事・統括施設長 金塚たかし 弘前大学大学院 教育学研究科教職実践専攻(教職大学院)教授 菊地一文 株式会社旭化成アビリティ 代表取締役社長 清水裕之 サントリービバレッジソリューション株式会社人事本部 副部長 平岡典子 筑波大学 人間系 教授 前原和明 武庫川女子大学 准教授 増田和高 国際医療福祉大学 准教授 若林 功 あなたの原稿をお待ちしています ■声−−障害者雇用にかかわるお考えやご意見、行事やできごとなどを500字以内で編集部(企画部情報公開広報課)まで。 ●発行−−独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED) 発行人−−企画部長 鈴井秀彦 編集人−−企画部次長 石井伸明 〒261-8558 千葉県千葉市美浜区若葉3-1-2 電話 043-213-6200(企画部情報公開広報課) ホームページ https://www.jeed.go.jp メールアドレス hiroba@jeed.go.jp ●編集委託−株式会社労働調査会 〒170-0004 東京都豊島区北大塚2-4-5 電話 03-3915-6415 FAX 03-3915-9041 5月号 令和8年4月25日発行 無断転載を禁ずる ・本誌に掲載した論文等で意見にわたる部分は、それぞれ筆者の個人的見解であることをお断りします。また、本誌では「障害」という表記を基本としていますが、執筆者・取材先の方針などから、ほかの表記とすることがあります。 【P33】 第34回(令和8年度) 職業リハビリテーション研究・実践発表会 発表者募集中  独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)では「職業リハビリテーション研究・実践発表会」を毎年開催しており、本年度は11月4日(水)・5日(木)に開催します。つきましては、障害者雇用に関する調査研究の成果、障害者の就労支援に関する実践事例、企業における雇用事例等について発表いただける方を広く募集します。  発表を希望される方は、「第34回職業リハビリテーション研究・実践発表会 発表者募集要項」をご確認いただき、下記の申込方法によりご応募ください。 発表日 2026(令和8)年11 月5 日(木) 会場 東京ビッグサイト 会議棟 発表形式 ●口頭発表(第1部 9時30分〜11時20分/第2部 13時00分〜14時50分)※ テーマごとに分科会を設定し、研究成果や実践報告等についてスクール形式で発表を行います(発表時間は1題15分間、質疑応答・意見交換は5分間です)。 ※発表時間帯の指定はできません。 ●ポスター発表 展示時間10時30分〜15時10分(うち発表時間は11時30分〜12時30分) 図表や写真中心のポスターを展示し、発表者と参加者が直接意見交換を行います。 申込方法 申込書に入力のうえ、E-mailまたは郵送でお申し込みください。 ホームページから「第34回職業リハビリテーション研究・実践発表会 発表申込書」をダウンロードし、所定事項を入力のうえ、E-mailでお申し込みください。E-mailでのお申込みがむずかしい場合にかぎり、郵送でもお申し込みいただけます。 申込期限 2026年6月5日(金)15時(郵送は6月4日〈木〉必着) 申込期限前であっても、定員になり次第申込みを締め切ります 募集要項、申込書のダウンロードはこちらから 職リハ発表会 検索 https://www.nivr.jeed.go.jp/vr/vrhappyou-index.html 事務局 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター(NIVR) 研究企画部企画調整室 TEL:043-297-9067 E-mail:vrsr@jeed.go.jp 【裏表紙】 ▼アビリンピックHP マスコットキャラクター アビリス アビリンピックとは? 障害のある方々が日ごろ職場などで培った技能を競う大会です。障害のある方々の職業能力の向上を図るとともに、企業や社会一般の人々に障害のある方々に対する理解と認識を深めてもらい、その雇用の促進を図ることを目的として開催しています。 <お知らせ> ●地方アビリンピック 各都道府県で開催される「地方アビリンピック」についての詳細(開催日程、会場等)はこちら 地方アビリンピックHP▼ 地方アビリンピック 検索 ●全国アビリンピック 第46回全国アビリンピックは、2026(令和8)年12月4日(金)から12月6日(日)に愛知県国際展示場(愛知県常滑市)で開催します! ●国際アビリンピック おおむね4年に1回開催されます。次回の第11回大会は、2027年5月10日〜13日(予定)にフィンランド共和国ヘルシンキ市で開催! みなさまのご来場をお待ちしています! <アビリンピックに関するお問合せ先> (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED) 障害者雇用開発推進部 雇用推進課 Mail:koyousuishin@jeed.go.jp 5月号 令和8年4月25日発行 通巻583号(毎月1回25日発行)