省庁だより 令和8年度 障害保健福祉部予算の概要(1) 厚生労働省 障害保健福祉部 1 障害福祉サービスの確保、地域生活支援などの推進 1 良質な障害福祉サービスの確保 1兆8145億円(1兆6531億円)  障害者が身近な地域等で暮らすために必要な障害福祉サービスに必要な経費を確保する(※障害児支援に必要な経費として、5148億円(4871億円)をこども家庭庁で計上)。  また、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定については、障害福祉分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けた着実な対応を行うことで、改定率は+1.84%とする。 【令和7年度補正予算】 ・障害福祉等分野における食材料費・光熱水費高騰等への支援 重点支援地方交付金の内数  物価上昇の影響を受ける障害福祉サービス事業所・施設等(補装具事業者を含む。)への、重点支援地方交付金の活用を促進する。  就労系サービスについては、障害福祉サービス施設等に対する物価高騰対策支援の活用と併せて、中小企業等に対するエネルギー価格高騰対策支援についても、活用を促進する。 ※この他、給付費が大きく増加する中で、利用者に提供されるサービスの質を確保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、臨時応急的な見直しを実施する。 2 障害福祉分野における賃上げ、省力化・業務効率化の支援 【令和7年度補正予算】 〇医療・介護等支援パッケージ(障害福祉分野) 453億円 ・障害福祉分野における賃上げに対する支援 439億円  障害福祉分野の人材不足が厳しい状況にあるため、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定において、必要な対応を行うこととし、報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げの支援を行う。 ・障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業 6.0億円  利用者の安心安全な生活の確保を図りつつ、障害福祉現場の職員の介護業務の負担軽減、労働環境の改善、業務効率化を推進するため、介護ロボットやICTのテクノロジーを活用し、障害福祉現場の生産性向上を一層推進する。 ・障害福祉分野における人材確保・生産性向上サポート促進事業(都道府県等実施分) 5.6億円  都道府県等が、事業所支援等を行うためのサポートセンターの設置等を行う場合に必要な事務費等を補助し、障害福祉サービス等事業所や市町村に対するワンストップ型の支援体制の確保を図る。 ・障害福祉分野における人材確保・生産性向上サポート拠点整備事業(国実施分) 3.3億円  人材確保や生産性向上等についての都道府県レベルでの総合的な支援体制の整備を促すとともに、全国レベルでの支援の実施や、生産性向上に係る効果的な取組・手法の全国展開を進める。 3 地域の特性や利用者の状況に応じた地域生活支援の推進 505億円(502億円)  手話施策推進法の施行等を踏まえ、意思疎通支援など障害者等の地域生活を支援する事業について、地域の特性や利用者の状況に応じた事業の推進を図る。 ※地域共生社会の実現に向けた重層的支援体制整備事業の対応分を含む。 4 障害福祉サービス事業所等の整備等の推進 40億円(50億円)  障害者の社会参加支援や地域生活支援を更に推進するため、地域移行を支える基盤としてグループホーム等の整備を促進する。 【令和7年度補正予算】 ・社会福祉施設等の耐災害性強化等への支援 101億円  「第1次国土強靱化実施中期計画(令和7年6月6日閣議決定)」等を踏まえ、障害者支援施設等の利用者等の安全を守るため、防災・減災対策に関する施設整備等を行う。 ・障害者支援施設等の災害復旧への支援 12億円  災害により被害を受けた障害者支援施設等の速やかな復旧を図るため、障害者支援施設等における災害復旧事業に要する費用を補助する。 5 障害者の地域における相談支援体制等の充実 @都道府県による地域生活支援体制の整備推進 20百万円(32百万円)  改正障害者総合支援法において令和6年4月から都道府県による市町村への広域的な支援の役割が明記されたことを踏まえ、都道府県による市町村に対する基幹相談支援センターや地域生活支援拠点等の設置・整備及び運営に関する助言等の取組を促進する。 A国による地域生活支援体制の整備推進 11百万円(11百万円)  国において、地域の相談支援体制等の状況について調査・分析を行うとともに、基幹相談支援センターや地域生活支援拠点等の整備の推進及び(自立支援)協議会の効果的な運営のため、国と自治体の間で意見交換等を実施するための会議の開催を行う。 6 障害者等への良質かつ適切な医療の提供 2809億円(2666億円)  心身の障害の状態を軽減し、自立した日常生活等を営むために必要な自立支援医療(精神通院医療、身体障害者のための更生医療、身体障害児のための育成医療)等を提供する。また、自立支援医療の利用者負担のあり方については、引き続き検討する。 7 特別児童扶養手当、特別障害者手当等 2197億円(2093億円)  特別児童扶養手当及び特別障害者手当等の支給を行う。 8 障害者虐待防止、権利擁護などに関する総合的な施策の推進 @障害者虐待防止の推進 6.1億円(6.2億円)  都道府県や市町村で障害者虐待の未然防止や早期発見、迅速な対応、その後の適切な支援を行うため、専門性の高い職員の確保や地域の関係機関の協力体制の整備、関係機関職員への研修、障害者虐待の通報義務等の制度の周知を図ることにより、支援体制の強化を図る。 A障害者虐待防止・権利擁護に関する人材養成の推進 12百万円(12百万円)  国において、障害者の虐待防止や権利擁護に関して各都道府県で指導的役割を担う者の養成研修を実施するとともに、虐待事案の未然防止のための調査研究を行う。 B成年後見制度の利用促進のための体制整備 地域生活支援事業等の内数  「第二期成年後見制度利用促進基本計画」(令和4年3月25日閣議決定)を踏まえ、成年後見制度の利用に要する費用の補助や制度の普及啓発等の取組を推進する。 9 重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援 14億円(12億円)  重度障害者の地域生活を支援するため、重度障害者の割合が著しく高いこと等により訪問系サービスの給付額が国庫負担基準を超えている市町村に対する補助事業について、小規模な市町村に重点を置いた財政支援を行う。 10 重度訪問介護利用者の大学等の修学支援 89百万円(89百万円)  重度障害者が修学するために必要な支援体制を大学等が構築できるまでの間において、重度障害者に対する大学等の敷地内における身体介助等の提供を支援する。 11 障害者施策に関する調査・研究の推進 2.4億円(3.6億円)  障害者施策全般にわたり解決すべき課題について、現状と課題を科学的に検証・分析し、その結果を政策に反映させていくため、調査・研究等への補助を行う。 12 障害者等の自立・社会参加支援の推進 @障害者の情報アクセシビリティ・コミュニケーション支援 11億円(12億円)及び地域生活支援事業等(1−3)の内数  手話通訳者をはじめとする意思疎通支援従事者の養成・派遣について、手話施策推進法の施行等を踏まえ、全国実施に向けて実施自治体の拡充等を推進するとともに、ICT機器の利用支援の取組、読書環境の整備の促進等を行う。 A芸術文化活動の支援の推進 3.6億円(3.7億円)  第2期障害者文化芸術活動推進基本計画の策定を踏まえ、地域における障害者の芸術文化活動を支援する都道府県センター等の機能強化や、障害者芸術・文化祭の開催による芸術文化活動(美術、演劇、音楽等)を通した障害者の社会参加をより一層推進する。 B障害者自立支援機器等の開発等の促進 0.7億円(0.7億円)  障害者の自立や社会参加を促進する支援機器の開発や、製品化した支援機器の普及促進を支援する。 【令和7年度補正予算】 ・障害者自立支援機器に関する効果検証等事業 2.4億円  障害者を雇用する企業等に支援機器を導入し、その効果(使用効果及び改良の示唆)について実証を行うとともに、実証により得られた効果等を基にした支援機器の普及・広報活動等を行う。 13 事業者・自治体間の障害福祉関係手続きに関するシステムの構築 【令和7年度補正予算】 ・事業者・自治体間の障害福祉関係手続きに関するシステムの構築に関する事業 13億円  電子的な申請・届出機能に加え、事業所台帳管理機能や業務管理体制データ管理機能を有する、事業者・自治体間の障害福祉関係手続に関するシステムの整備について、令和9年度第4四半期の運用開始を想定し、システムの構築を図る。 14 障害福祉関係データベースの構築 【令和7年度補正予算】 ・障害福祉関係データベース構築に関する事業 5.9億円  計画実施状況調査機能の拡充(自治体の計画見込値の設定等)、報酬改定に伴う対応、自治体の抽出機能及び集計結果配布等の改修等を行う。 15 障害者自立支援給付審査支払等システムの改修(自治体向け) 【令和7年度補正予算】 ・障害者自立支援給付審査支払等システム事業(自治体分) 10億円  障害福祉サービス等報酬改定に係る地方自治体の報酬の事務処理システムの改修に必要な経費に対して補助を行う。 〈2、3、4、5は次号で掲載します〉 ★本誌では通常西暦で表記していますが、この記事では元号で表記しています ※( )内は令和7年度予算額