JEED インフォメーション 〜高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのお知らせ〜 新たに開発した支援技法をご紹介します 障害者職業総合センター 職業センター  障害者職業総合センター職業センターでは、発達障害者、高次脳機能障害者および精神障害者それぞれの障害特性や事業主のニーズに応じた新たな職業リハビリテーション技法の開発と改良を行っています。  また、その成果を実践報告書、支援マニュアルに取りまとめて、幅広く普及を図っています。  令和6年度は、以下の三つの技法開発に取り組み、支援マニュアル等に取りまとめましたので、概要をご紹介します。 ※各支援マニュアル等は令和7年3月の発行を予定しています。 これまでの成果物の詳細は、ホームページをご参照ください。 https://www.nivr.jeed.go.jp/center/index.html 発達障害者の障害特性を踏まえた相談の進め方  令和6年度は、発達障害者の特性を踏まえた相談の進め方をテーマに技法開発に取り組みました。  発達障害者の自己理解を深めるためには自ら経験をふり返り、気づきを得ることが大切であり、支援者はそのふり返りを適切にサポートすることが求められています。  そのため、発達障害者との相談におけるポイントを、「相談の構造化」、「相談で活用できる支援ツールの整理」、「支援者の相談スキルのふり返り」としてまとめました。  付録では、相談場面でよく遭遇する場面を取りあげ、「対応のヒント集」、「相談で活用できる各種支援ツール」を一部紹介しています。 職場復帰に向けた調整のための効果的なアセスメントの実施方法  令和6年度は、うつ病などで休職している方の職場復帰支援に向けた調整を効果的に行うためのアセスメントの実施方法について検討しました。  職場復帰支援では、休職者・事業主・主治医の三者から必要な情報を把握したうえで、職場復帰に向けた取組課題や目標についての共通認識を形成することが大切です。  そこで、今回は職場復帰支援において、休職者と事業主が職場復帰に向けた情報の整理・共有にもとづいて合意形成を行う際のポイントや、合意形成後の円滑な支援や調整につなげるための支援ツールとして「情報共有シート(2024版)」、「復職に向けた行程整理シート(2024版)」等を作成し、実践報告書として取りまとめました。 高次脳機能障害者の自己理解を進めるための支援技法の開発  令和6年度は、高次脳機能障害者の「自己理解を進める」ための支援について検討しました。  高次脳機能障害者の自己理解を進めるためのアプローチは、認知機能の低下等も含め、個々の状況に応じて支援方法を検討することが大切です。  そこで、今回は高次脳機能障害者自身の目標にしたいことや関心のあること、できていることに目を向けるアプローチを検討し、実践しました。  「キャリア講習の改良(高次脳機能障害者版)」、「作業を進める工夫の検討シート」の作成や、個別相談やメンバー同士の意見交換などを活用したふり返りの工夫など、職業センターのプログラムで実践したこと、活用したツール、工夫点や留意点などを実践報告書に取りまとめました。 <お問合せ> 障害者職業総合センター職業センター 企画課 TEL:043-297-9043 「読者アンケート」結果発表!! ご協力いただきありがとうございました  日ごろより『働く広場』をご愛読いただき、ありがとうございます。今年度実施した読者アンケートでは、みなさまから多数のご意見・ご要望をいただきました。心よりお礼申し上げます。今号では、読者アンケートの結果の一部をご紹介します。今後の企画・編集の貴重な資料として活用させていただき、よりよい誌面づくりに努めてまいりますので、引き続きのご愛読をよろしくお願いいたします。 本誌に対する評価 ・「非常に参考になる」、「参考になる」と、87.9%の方から高い評価をいただきました。その理由として、「支援の方法や対応、担当者の話、指導育成法が参考になる」、「いろいろ事例が豊富にあるから」などのご意見がありました。 ・「参考になったコーナー」は、「職場ルポ」、「編集委員が行く」、「グラビア」、「研究開発レポート」の順で回答が多く寄せられました。 参考になったコーナーとその理由 【職場ルポ】 ・コミュニケーションの取り方、かかわり方、各々の会社で工夫されている点、作業内容、職場定着の工夫、特性に応じた分業、支援の内容、作業の切り出し、具体的な働き方、接し方、現場の実態が参考になる。 ・一人ひとりが活躍していること、温かいサポートが具体的に伝わる内容だったから。 【編集委員が行く】 ・足を使って取材された生の声を多く記事に盛り込んでおられる点がたいへん参考になった。 ・職業能力開発校の存在、また発達障害者や精神障害者の職業訓練に重要な役割を果たしていることを知ることができた。 【グラビア】 ・実際に働いている様子が写真でわかりやすく解説されていた。 【研究開発レポート】 ・直近の必要な情報を知れたり、今後必要になりそうなツールを知ることができるから。 さらに充実を図ってほしいコーナーとその理由 【職場ルポ】 ・支援ツールが説明と写真で紹介されていたのがとてもわかりやすい。これからも写真を多く取り入れていただけるとうれしいです。 【編集委員が行く】 ・生の声をうまく反映しているため、今後もいろいろ読んでみたい。 今後取り上げてほしい内容、ご意見・ご要望 ・精神障害や発達障害に関する医学的または学術的な記事があるとうれしいなと思います。 ・法改正や制度について深掘りしてほしい。 ・成功事例や失敗事例など、いろいろな企業が実際に体験した事例を載せてほしい。 ・企業だけでなく、就労移行支援事業所など多様な視点からの取材を希望します。 ・障害者から見た働きやすい職場とはどういったところか。 今年度本誌で取り上げた内容については、28〜29ページの「記事索引」をご覧ください。 また、興味・関心のあるテーマについては、JEEDホームページに掲載しているバックナンバーもご覧ください。 https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/backnumber.html 働く広場 バックナンバー 検索 【回答者の所属先】 民間企業 55.1% 障害者福祉施設(就労支援機関を含む)・団体 18.6% 学校・教育機関 6.0% 医療機関 3.8% 国、地方公共団体の機関 6.9% 個人 1.9% その他(社会福祉協議会、介護施設、NPO法人など) 6.6% 無回答 1.1% 【「働く広場」は参考になっていますか】 非常に参考になる 30.1% 参考になる 57.8% あまり参考にならない 6.9% 参考にならない 1.6% 無回答 3.6% (アンケート調査実施期間:通年、集計期間:2023年10月1日〜2024年9月30日)