ニュースファイル 地方の動き 秋田 「耳で聴くハザードマップ」を開始  秋田県が、視覚障害者らを対象に、現在地や任意地点における災害リスク情報などを音声で聴くことのできる「耳で聴くハザードマップ」の利用を開始した。2023(令和5)年7月に秋田県を襲った記録的大雨被害で、障害のある人や高齢者から「状況がわからない」という声が多くあがったことから対応を検討してきた。  「耳で聴くハザードマップ」は、スマートフォン のGPS機能を利用し、気象情報、標高、洪水リスク、避難場所までのナビゲートなどを音声読上げアプリ「Uni-Voice(ユニボイス ) Blind(ブラインド)」を活用して聴くことができる。スマートフォンにアプリをダウンロードし、(1)現在地情報を示すアイコンを選択し、現在地情報(現在地の住所、気象情報、天気予報など)をGPS機能により取得し、音声で読み上げる。(2)現在地情報のページ内のハザードマップを選択すると、その地点周辺の洪水、土砂災害、高潮、津波に関する災害リスクなどの情報(浸水の深さ、土砂災害の危険の恐れなど)を音声で案内。(3)現在地から最寄り・周辺の避難場所へのナビゲーションが可能、というもの。 https://www.bousai-akita.jp/pages/?article_id=646 鹿児島 「よか活動支援事業」で車いすを貸出し  阿久根(あくね)市は、障害のある人などの社会参加の促進・生きがいづくりの一環として、レクリエーションや趣味など余暇活動に関する用具の貸出事業を始めた。  貸し出す活動用具は2種類。一つは車いすバスケットボール・車いすテニスなどの車いすスポーツ入門や体験用の車いすとして使用できる「スポーツ入門用車いす」。もう一つは「アウトドアアクティビティ用電動車いす」で、高い走破性と小回り性を備える近距離モビリティとして、より段差の大きなところやキャンプ場などの砂利道、芝生も走行できるという。貸出期間は1週間以内(貸出し・返却期間を含む)で、貸出料は無料。  貸出対象者は、市内に住所がある障害者手帳を持つ人や難病患者で、活動用具の受渡し・返却は、平日8:15〜17:15。 問合せは阿久根市福祉課福祉係へ。 電話:0996−73−1240 働く 群馬 県内11例目の特例子会社の認定取得  大手スーパーの「株式会社ベイシア」(前橋市)が、障害者雇用を促進するため2023(令和5)年10月に設立した子会社「株式会社ベイシアオープス」が、2024年4月に障害者雇用促進法に基づく特例子会社の認定を取得した。群馬県内で特例子会社は11社目。  これまでベイシアでは店舗やプロセスセンターを中心に障害者雇用を行い、2024年5月現在で170人以上の障害のある人が働いているという。一方でベイシア本部での採用・配属が進んでおらず、勤務形態や業務内容も限定的となっているなどの課題があったことから、ベイシアオープスでは、ベイシア本部での清掃業務や社内の業務委託などをになっていく予定。従業員数は現在9人。  「ベイシアオープス」は「BOH」と表現し、社名の「Beisia」、ラテン語の「Ops(豊かさ、才能)」、英語の「Happy(幸せ)」の頭文字をとり、「障がい者が自分の才能を発揮し続ける、社会との繋がりも大切にしたい」との想いを込めているとしている。 栃木 エンターテイメント企業が宇都宮市で障害者雇用を拡充  出版などを展開する「株式会社KADOKAWA」(東京都)は、障害者支援施設の運営や鶏卵生産販売などを行う「Win(ウィン) Graffiti(グラフィティ)株式会社」(以下、「ウィン社」)(宇都宮市)を子会社化した。障害のある人を含めた多様性のある雇用モデルを推進するという。  KADOKAWAは2019(令和元)年にコーヒー豆の焙煎(ばいせん)・販売などを手がける特例子会社を設立するなどして障害者雇用を進めてきた。一方のウィン社は2014(平成26)年に設立され、従業員25人のうち障害のある人は15人。2019年からは希少な純国産鶏を飼育し、高級卵を生産販売している。高付加価値な作業に障害のある人が主体的に関与できるスキームを確立しているウィン社の完全子会社化を行うことで、事業として成立しうるサステナブルな障害者雇用の拡充を行っていくとしている。 本紹介 『よりよいコミュニケーションのための聞こえのワークブック【普及版】』  国立病院機構東京医療センター耳鼻咽喉科科長の南(みなみ)修司郎(しゅうじろう)さんや、九州大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科学分野教授の中川(なかがわ)尚志(たかし)さんらが『よりよいコミュニケーションのための聞こえのワークブック【普及版】』(梓書院刊)を出版した。  近年、障害に対する個人の技量の向上を目ざして提唱されている考え方「セルフアドボカシー」の視点から、当事者が、必要なサポートを獲得するために自分で周囲と交渉、同意に至る技術を身につけ、自尊心を持って対応できることが、その人の生き方を変えることにつながるとしている。「聞こえにくさは補聴器や人工内耳などで聞こえやすくすることで解決されると一般的に考えられています。しかし、実際はそうではありません。聞こえにくさは一人ひとり異なっており、その方に適した方法を探していかないといけません。しかし、本人の努力だけで解決しないことの方がむしろ多いのではないかと思います」(前書きより)。  また、本書は、本人および近くの人がどのように聞こえにくいか、それにはどのような対応が適しているかを書き込んで一緒に学べるワークブック形式となっている。A4判132ページ、1760円(税込)。 アビリンピック マスコットキャラクター アビリス 2024年度地方アビリンピック開催予定 7月末〜9月 岩手県、新潟県、広島県、徳島県 *開催地によっては、開催日や種目ごとに会場が異なります *  は開催終了 地方アビリンピック 検索 ※日程や会場については、変更となる場合があります。 ※全国アビリンピックは11月22日(金)〜11月24日(日)に、愛知県で開催されます。 岩手県 新潟県 広島(体験会として実施) 徳島県