ニュースファイル 国の動き 厚生労働省 障害者の補装具上限額引上げ  厚生労働省は、障害者総合支援法に基づき、障害者が使う義肢や補聴器といった補装具の支給基準額(価格上限額)を2024(令和6)年4月から引き上げた。  個々の補装具の支給基準額等(大臣告示)は、3年に1回の見直しを行っている。今回は原材料費の高騰や新技術の導入などを反映し、義肢(下腿義足)は4700円増の8万6500円、補聴器(耳あな型)は7900円増の14万4900円、重度障害者用意思伝達装置(視線検出入力装置)は4万円増の22万円などとなった。  障害者が補装具を購入する際の負担軽減策は、基準額から利用者負担額(原則1割)を除いた額を国、都道府県、市町村が負担する仕組み。 地方の動き 東京 聴覚障害理解に関する映像教材配信  東京都教育委員会は、「第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025デフリンピック」開催を機に、児童・生徒がデフリンピックへの興味・関心を高めるとともに聴覚障害への理解を深め、障害の有無にかかわらず共生していこうとする意識や姿勢を育むため、聴覚障害に関する映像教材の配信を開始した。  動画は都立学校の生徒の意見を取り入れて作成した。(1)聴覚障害について知ろう、(2)手話について学ぼう、(3)デフリンピックを応援しよう、という内容で各動画は約20分程度。出演者はタレントの井上(いのうえ)咲楽(さくら)さん、映画監督の早P(はやせ)憲太郎(けんたろう)さん、都立学校(立川学園、葛飾(かつしか)ろう学校、中央ろう学校、忍岡(しのぶがおか)高校、立川国際中等教育学校)の生徒たちで、一般財団法人全日本ろうあ連盟が監修した。  動画は、東京都教育委員会のホームページからリンクされ、学校の授業などで活用できる。問合せは、教育庁指導部特別支援教育指導課へ。 https://www.youtube.com/playlist?list=PL5P7kTPVbatxGwrUU8DbFe5hnYBw_CijD 電話:03−5320−6847 生活情報 全国 スマートフォンの振動や音声で自動販売機利用  日本コカ・コーラ株式会社(東京都)は、障害のある人や高齢者が自動販売機を使いやすくなるよう、同社の公式アプリ「Coke ON(コーク オン)」の機能を拡充させた。スマートフォンの振動で近くの自動販売機の場所を探したり、音声で自動販売機内の製品を選択したりできる。全国48万台の対応自動販売機で利用できる。  今回のサービス開発にあたり、デジタル障害者手帳アプリ「ミライロID」を手がける株式会社ミライロ(大阪府)と連携。当事者の声を調べ、「自動販売機の場所がわからない」、「車いすだと高い位置にあるボタンに届かない」などの意見に対応したという。ミライロIDの登録者はCoke ONとの連携でドリンク購入時のスタンプが2倍もらえるようになる。機能について説明した動画をYouTubeで公開している。https://www.youtube.com/watch?v=JslqkvVLZ_o 働く 全国 障害者雇用貢献の11団体表彰  「全国社会就労センター協議会(セルプ協)」(東京都)は、障害者雇用への理解とセルプ協への多大な貢献があったとして表彰する「協力企業・団体・官公庁等感謝」に昨年度11団体を選定した。  このうち施設・事業所へ10年以上継続して年額500万円以上発注している団体が対象の「特別感謝(発注)」には「ニッポー株式会社」(大阪府)が選ばれた。推薦した「社会福祉法人こがね福祉会こがね園」(福岡県)は2000(平成12)年から、同社九州工場のリールリユース作業などを委託され、利用者の適性に応じた作業を行い、工賃向上につながっている。  また、10年以上継続して雇用しつつ法定雇用率も順守する「特別感謝(雇用)」には、「大分キヤノン株式会社」(大分県)が選ばれた。同社は「社会福祉法人暁雲(ぎょううん)福祉会」(大分県)とともに2008年に特例子会社「キヤノンウィンド株式会社」(大分県)を設立し、重度の知的障害者の雇用を目的とした定期採用を実施。暁雲福祉会からの出向による福祉専門スタッフを配置し、社員の生活面・就労面・就労意欲のサポート体制も充実させている。  このほか「感謝(発注)」には「医療法人希望会」(岩手県)、「株式会社魚沼オールパッケージ」(新潟県)、「江見印刷紙工株式会社」(大阪府)、「株式会社ユタカ技研」(静岡県)、「医療法人社団白山会」(石川県)、「酒井化学工業株式会社」(福井県)、「株式会社サナス」(鹿児島県)の7社、「感謝(雇用)」には「株式会社本砂屋」(兵庫県)、「小浜食糧株式会社」(長崎県)の2社が選ばれた。 本紹介 『まちで生きる、まちが変わる つくば自立生活センターほにゃらの挑戦』  茨城県在住のフォトジャーナリスト、柴田(しばた)大輔(だいすけ)さんが『まちで生きる、まちが変わる つくば自立生活センターほにゃらの挑戦』(夕書房刊)を出版した。  柴田さんは、茨城県つくば市で重度身体障害者たちが、「いつ、どこで、だれと、何をするのかを自分で決める暮らし」を実現するためにつくった団体「つくば自立生活センターほにゃら」で、介助者としてもかかわる。本書は、当事者と支援者の物語をつむぎながら、障害者の現実と闘いの軌跡、そしてだれもが住みよいインクルーシブな社会とまちづくりのヒントを見出していく内容となっている。四六判272ページ、2200円(税込)。 作品大募集! あなたの力作がポスターになる! 令和6年度 「絵画コンテスト 働くすがた〜今そして未来〜」 「写真コンテスト 職場で輝く障害者〜今その瞬間〜」 締切迫る! 令和6年6月17日(月)【消印有効】 児童・生徒をはじめ社会人・一般の方もご応募いただけます。 絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。 写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。 多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。 詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。 JEED 絵画写真 検索 <過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます> 主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED) シンボルキャラクター “ピクチャノサウルス”