ミニコラム 第48回 編集委員のひとこと ※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は大塚委員が執筆しています。ご一読ください。 働く喜びと幸せを感じられる障害者雇用を 株式会社FVP 代表取締役 大塚由紀子  「障害者に月給10万円払える事業を」と、元ヤマト福祉財団理事長の故・小倉昌男さんが始めたスワンの事業。「障がい者雇用の場をつくり、自立と社会参加を応援し、働く喜びと幸せを感じられる社会を実現する」の企業理念に照らし、27年もの長きにわたり事業を展開している。「障害のある人がフロントヤードで働くこと」にこだわり続け、「障害のある人の働く喜びと幸せ」に向き合い続けている社員のみなさま、そして障害者スタッフたちの自信に満ちた表情に敬服する。  いまから25年前、私は小倉昌男さんとのご縁によってこの業界の仕事を始めた。ずいぶんと、時が流れた。社会は大きく変わった。就労支援の制度も変わった。企業の障害者雇用に対する意識も変わった。それはよいことだと思う。  最近の障害者雇用にかかわる方のなかには、「スワンベーカリー」を知らない方もいるのではないか。一般の客として利用ができるのがスワンのよいところである。機会をつくり一度スワンを訪れてほしいと思う。  法定雇用率達成が先行しがちな最近の障害者雇用。障害者雇用を外部化する動きも衰えない。小倉昌男さんは、いまの障害者雇用の状況をどうお感じになるだろう。そんなことも考えた。働く喜びと幸せを感じられる障害者雇用。そんな気持ちで障害者雇用を進める企業が増えることを願う。