編集委員が行く 成長し進化を続けるスーパー特例子会社の挑戦 楽天ソシオビジネス株式会社(東京都) トヨタループス株式会社 取締役 大野 聡士 取材先データ 楽天ソシオビジネス株式会社 東京オフィス 〒158-0094 東京都世田谷区玉川1-14-1 楽天クリムゾンハウス TEL 050-5817-3217(代表) 大野(おおの)聡士(さとし) 編集委員から  楽天ソシオビジネス株式会社は、「Make a Challenge挑み、成長し続ける会社」というメッセージを打ち出されています。2007(平成19)年12月の会社設立から17年を超え、これまで、どのようなチャレンジを続けてきたのか、そしてこれからどのような方向を目ざしているのか。代表取締役社長の堀井さくらクリスティーナさん、ビジネスプロセスアウトソーシング事業部本部長の大石新さん、テクニカルサービス部部長の大滝健太郎さんにお時間を頂戴し、お話をうかがいました。 写真:官野 貴 Keyword:特例子会社、企業内アウトソーシング、挑戦文化、成長支援、評価制度、AI活用 POINT 1 多様な人が多様なままに活躍できる社会を目ざす 2 失敗を恐れず挑戦し成長し続ける企業文化 3 障がい者雇用を通じて新たな社会的価値を創造する  住みたい街ランキングでつねに上位にランクインする二子玉川(ふたこたまがわ)駅に近い、楽天クリムゾンハウス内に本社を構える楽天ソシオビジネス株式会社(以下、「楽天ソシオビジネス」)は、楽天グループの企業内アウトソーシング企業として多彩な業務をになっています。Web・クリエイティブ製作や業務改善に関するエンジニアリングなどの専門性の高い業務、従業員の人事・経理・総務関連のカウンター業務に加え、社内コンビニやファクトリー事業も自社運営しています。2007(平成19)年の設立以来、「Make a Challenge挑み、成長し続ける会社」を掲げ、多様な挑戦を続けてきました。今回は代表取締役社長の堀井(ほりい)さくらクリスティーナさん、ビジネスプロセスアウトソーシング事業部本部長の大石(おおいし)新(あらた)さん、テクニカルサービス部部長の大滝(おおたき)健太郎(けんたろう)さんにお話をうかがいました。 採用の考え方、職場定着について 大野聡士(以下、「大野」) 御社にはさまざまな障がいのある方が在籍されていますが、採用の考え方、職場定着に関する工夫について、おうかがいできますか。 堀井さくらクリスティーナ(以下、「堀井」) 弊社のミッションは「多様な人が多様なままに活躍できる社会の実現」です。弊社でも、楽天グループのミッションである「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」という目標のもと、障がいのある方々に成長の機会を提供し、事業の成功を通じて社会にインパクトを起こし、イノベーションをともにつくりたいと考えています。収益を上げて黒字化を目標とすることにより、自立し、自ら成長と変化を続けることで社会に貢献する企業を目ざしています。成長意欲のある仲間を求めることが一番の大きな軸です。 大野 長く働き続けられる環境づくりも重要ですね。 堀井 その通りです。一人ひとりが安心して働けるよう、障がい特性に応じたきめ細かな支援を行っています。対面でのコミュニケーションを重視し、マネージャーやリーダーが直接メンバーの様子を把握し、定期的に1on1ミーティングを実施して、本人の体調変化や業務状況の確認に努めています。オフィス環境もアクセシビリティに配慮するほか、健康推進室を設けることで、健康情報の発信も行っています。また、職場のマネージャーと専門家がワンチームとなることで、一人ひとりの特性や体調に応じたフォローをしています。 失敗を許容し成長につなげる 大野 「Make a Challenge挑み、成長し続ける会社」というメッセージに関してお聞かせください。障がいの特性からチャレンジをためらう方もいるのではと思うのですが、どのように後押しされていますか。失敗時のフォローについても教えてください。 大滝健太郎(以下、「大滝」) 失敗は決して否定されるものではなく、改善や成長の源泉ととらえています。大切なのは「なぜそうなったのか」をしっかり受けとめることです。仕事は人と人とのかかわりなのでコミュニケーションを重ね、「何が足りなかったか」、「どうすればよかったか」を明確にします。数字管理も大切にしつつ、感情や認識のズレを埋める対話も重視しています。失敗しても、改善して次に活かすものというマインドセットを大切にしています。マネジメント層も失敗を恐れず挑戦する文化を大切にしています。なぜそうしなければいけないのかと反発の声があっても、理由をていねいに説明し、失敗を認めつつ次の方法を一緒に考えることで、再チャレンジの機会をつくっています。上司や職場環境、一緒に働く仲間がそれを受け入れる体制が整っていることも弊社の特徴です。 大野 採用段階からチャレンジというメッセージを発信しているのですね。 大石新(以下、「大石」) はい。チャレンジ精神を持つ方が多く入社しており、「この会社だからこそ挑戦できる」という声も多いです。 積極的にチャレンジする風土 大野 具体的なチャレンジの事例を教えてください。 大石 求職者向けの説明会では「いまできることよりも、入社後に自分がどう変えていきたいかが大事」と伝えています。弊社では、目標に向けて努力できる環境づくりを重視し、それが習慣化されることで自分の力になると考えています。例えば「AIはいつでも使ってください」ではなく「1日1回使いましょう」などとうながすことで、自然に自分をアップデートできていきますし、楽天グループならではのスピード感につながっていると思います。 堀井 わからないことにも積極的に挑戦する風土があります。楽天グループでは70以上のサービスを展開しており、楽天ソシオビジネスにも多様な要望があり、「まずできることから始めよう」とチーム全体で取り組んでいます。 大石 事務職でもこだわりや興味を持つことで強みを発揮し、自ら業務改善やエンジニアリングに挑戦し、ジョブチェンジして活躍する例もあります。 大滝 私も、もともとはエンジニアではありませんでしたが、RPA(※1)チームの立ち上げにかかわりマネジメントを任せていただきました。環境に適応し変化を受け入れ、チャレンジしていくことが大切で、柔軟な対応を許容する文化が弊社の強みだと考えています。 大野 楽天グループから多様な依頼があり、それに応える形で業務を進めているのですね。 大滝 はい。その一方で、つまづいたこともあります。AI関連の業務で専門スキルが求められるタスクを相談されたとき、正直むずかしいと思って配下のマネージャーに相談したのですが、逆に挑戦を後押しされたことがあります。失敗をしても、お互いに仲間がカバーし合える環境が大きな支えになっています。 付加価値を高める 大滝 楽天グループでは、自社で提供する先進的エージェント型AIツールを社内で推進するとともに、楽天IDをお持ちのユーザーには無料で利用できる専用ウェブアプリも提供しています。そのためサービス拡大にあわせて、弊社のケイパビリティや組織体制を拡充していこうとしています。最前線のAI活用にかかわることができるのは弊社の大きな強みと考えています。 堀井 たいへんな面もありますが、その分やりがいも大きいです。 大野 グループ各社から、つねに多様な依頼が来るのですね。 大滝 はい。弊社から楽天グループ内に営業活動して獲得することもありますが、事業部側からの依頼が増えています。特にAI関連の案件が徐々に増えています。 大野 具体的にはどのようなAI関連業務があるのですか? 大滝 アノテーション(※2)業務など、AIの精度を高めるための画像選別などのデータ準備作業が増えています。 大野 依頼があった際には、できるかどうかではなく、まず検討から始めるということですね。 大滝 はい。例えば、人員をそろえてほしいという要望に対し、すぐに対応できない場合は調整案を模索します。むずかしい場合は理由を説明し、「できないで終わらせない」姿勢を大切にしています。 大野 AI関連以外で新たなチャレンジはありますか? 大石 はい。弊社には、事務職だけでなく、エンジニアが在籍しており、事業業務をこなしながら同時に業務改善を提案するハイブリッドな体制が可能で、それが弊社の強みになっています。AI関連の分野も含め、付加価値の高いサービス提供が今後の柱となっていくと考えています。 大野 高度な技術力と改善力を組み合わせて付加価値を高めているのですね。 大石 はい。弊社の認知度が上がるにつれ、期待値が高まり高度な業務の依頼が増えてきています。 当事者だからこそできること 堀井 最近は、アクセシビリティやユーザーインターフェース(UI)の改善を特に重視しています。大滝さんが担当したプロジェクトを契機に社内外で重要性が認識されたため、さらに拡大を目ざしています。 大滝 楽天グループのeラーニング研修などにおいて、視覚障がいのある従業員の声を反映し、使いやすさを検証しています。 視覚障がいの当事者6名がレビューを行い、改善点をフィードバックしています。 大野 具体的にどのような課題に取り組まれていますか? 大滝 音声読み上げソフトに対応していないコンテンツがあり、プレゼンテーションソフトのスライドが画像を中心につくられている場合、テキスト情報が読み上げられないといった問題があります。こうした問題は健常者である作成者が気づきにくいことも多く、視覚障がいの当事者からの問合せを通じて改善しています。また事前相談にも応じてレビューや改善提案を行っています。 大野 当事者の視点からのフィードバックがサービス向上に役立っているのですね。 堀井 はい。楽天グループ全体でD&Iの観点からだれもが情報にアクセスできることを最低限の保証と考えています。当事者でないと気づかない課題も多く、そうした気づきが弊社の強みとなり得ると考え、積極的に改善活動を推進したいと考えています。 大野 当事者の声を活かすことはとても重要ですね。 堀井 はい。アクセシビリティを社会モデルとして確立し、全従業員が平等に情報にアクセスできる働きやすい環境づくりを進めています。 成長を支える評価制度 大野 御社のビジョンの中核にある「挑戦→成長→自立→共生」のサイクルに関する取組みやチャレンジを教えてください。 堀井 各チームが明確な収支目標を設定し、メンバー全員が主体的に数字の積み上げ方を議論する文化があります。チーム単位で責任を持ち、オープンに目標を共有しています。 大野 チーム編成は? 大滝 業務種類に応じて人事系、総務系、経理系などに分けています。仕事の拡大にともないチーム数も増え、規模が大きくなると部に昇格します。ニーズに応じてチーム編成や採用も柔軟に行い、現在は40以上のチームが編成されています。 大野 独立採算で黒字化を目ざしているとうかがいましたが、採用と仕事のバランスはどう管理されていますか? 大滝 採用人数に見合う仕事を確保し、人員増減に応じて業務量を調整しています。新しい仕事が次々生まれているため、人員配置やアサインのおもしろさもあります。 大野 楽天グループからの仕事は豊富にあるのですね。 大滝 はい。AIなどの新技術を活用しながら業務の高度化にも対応しています。こうした文化が弊社の成長を支えています。 大野 目標設定や実績把握はどのように行われているのですか? 堀井 マネジメント層だけでなくメンバーも収支を把握し、改善を続けています。 大野 貴社の評価制度のなかで、例えば、「スピード」という評価項目に関して、何か課題感はありますか? 大石 楽天グループの評価制度を基本にしつつ、弊社独自の評価項目を作成し、従業員の状況に応じて使い分けています。入社間もない従業員やパフォーマンスが十分でない方には、評価項目を噛み砕き調整しています。 堀井 障がいのある方に配慮し、報・連・相や協調性、挨拶など細かな項目を加点方式で評価し、一定レベルに達したら標準的なコンピテンシー評価に移行します。 大滝 段階的に評価制度を使い分けることで、個々の成長段階に応じた適切な評価を実現しています。 堀井 加えて、目標のふり返りは3カ月に1回必ず行い、1on1ミーティングも毎週実施し、細かくていねいに従業員の成長を支えています。 大野 格づけ制度もあり、能力や成果に応じてステップアップできるのですね。 堀井 はい。業種を問わず全従業員が同じ基準で評価されます。マッサージ担当も同じ基準です。特例子会社のなかではユニークな取組みと自負しています。 人材育成について 大野 役職者に障がいのある方が多い点に驚きました。OJTやチャレンジ機会の付与、能力向上の工夫について教えてください。 堀井 優れたパフォーマンスがあれば障がいの有無に関係なくリーダー職を任せる文化があります。小規模なサブリーダーから始めて、もしあわなくとも経験を積んで再チャレンジする機会も設けています。成長意欲を重視し、本人からの希望があればマネジメント層がチャンスを探し提供します。 大滝 視覚障がいのある方もマネージャーとして活躍しています。リーダー職へのステップは本人の状態や意欲にあわせて検討し、段階的に経験を積める環境を整えています。個々の凸凹を補い合いながらチームとして機能させ、仕事のレベルも細かく調整しています。 大野 成長の方向は多様ですね。多様性に対応した育成は? 大滝 ジェネラリストもスペシャリストも評価し、格づけで差別化するのでなく、最大限力を発揮できる領域を広げることを重視しています。育成方針は個人の強みや意欲にあわせて柔軟に設計しています。 大石 チームをさらに小さなユニットに分け、段階的に業務を任せるなど無理なく成長できる仕組みを工夫しています。 大野 従業員のモチベーションはいかがですか? 大滝 スピード感の速い会社ではあるものの、安定した定常業務も多く、特性にあわせた業務付与が重要だと考えています。体調が追いつかない方や消極的な方でも、適切に仕事を任せると力を発揮することも多いです。健康推進室が体調面のサポートをし、調子が悪いときは業務調整や説明の工夫をしています。 大野 個人の特性に応じて適材適所を見きわめているのですね。 大滝 はい。コミュニケーションを重ね特性や得意な仕事を引き出し、適した業務を試行錯誤しながら自立・自走できる人材が育っています。それがむずかしいケースもありますが、ともに試行錯誤しながら粘り強く進めることを大切にしています。 企業に根づく楽天グループの哲学 大野 採用で重視するポイントは? 大滝 部門によりますが、開発系では「好きかどうか」を大切にしています。技術は進化が早いため、自発的に学び続ける意欲が重要です。会社から研修は提供しますが、本人の「好き」が成長の原動力です。 大野 採用にあたっての判断基準は? 大滝 体調が安定し毎日出社できることが最低条件として、やはり仕事への興味や意欲がもっとも重要だと考えています。 堀井 弊社は、成長や変化を受け入れながら、チームで協力しあえる方と一緒に働きたいと考えています。失敗を恐れず成長意欲のある人材を見きわめています。 大石 楽天グループに根づく「楽天主義」への共感も重要だと考えています。楽天グループで働くという意識を持てるかが鍵です。 大野 楽天主義とはどのようなものですか? 堀井 楽天主義とは、「ブランドコンセプト」と、「成功のコンセプト」で構成されており、楽天グループの全従業員が共有する価値観・行動指針です。 大滝 弊社の社員証にも成功のコンセプトが記載されています。 大野 ブランドコンセプトのなかにある、大義名分とは? 堀井 大義名分とは、会社としての社会的 意義を示しており、私たちがここで働く意味を忘れないための指針です。お金を稼ぐだけでなく社会にどんな価値を提供したいのかをつねに自問することをうながしています。 大滝 AIへの取組みもその一環で、だれでも手軽にAIを利用できるようにするという社会的な使命を持っています。 堀井 「楽天市場」の創設も、大義名分に基づき、だれもが手軽に商品を売買できるプラットフォームづくりを目ざしていました。既得権益にとらわれず、だれもが自立しビジネスを創造できる社会を目ざしています。「成功のコンセプト」は成功の秘訣として、「ブランドコンセプト」は、会社が成長していくなかでつねに足元を見直し、忘れてはならない価値観と位置づけています。 スーパー特例子会社に込めた想い 大野 貴社のホームページにある「スーパー特例子会社」という表現にはどのような想いが込められていますか? 堀井 単なる特例子会社の枠にとどまらず、一歩先の価値創造を目ざす強い意志のあらわれです。一人ひとりがプロフェッショナルとして社会に貢献し、楽天グループ全体に大きな価値をもたらす存在を目ざしています。ただ、働きに来る場所ではなく、多様な働き方を実現し、これからの新しい社会モデルをつくることが重要だと考えています。超高齢社会を迎ええた日本で、多様な背景や特性を持つ人が活躍する未来を見すえ、「スーパー特例子会社」のモデルが社会に広がることに大きな社会的使命を感じています。つまり、「スーパー」という言葉には、既存の枠組みを超えて新しい価値を創造し、社会全体によい影響を与えていくという願いが込められています。 設立時から現在までの変化 大野 設立当初と現在の業務内容の違いは? 大滝 仕事の依頼のされ方は変わらず、楽天グループの各社からの依頼に対応していますが、「どうすればできるか」を試行錯誤し、業務の規模や範囲を広げてきました。最初は人事や総務が中心でしたが、視覚障がい者が活躍するマッサージ事業など新規事業も立ち上げました。従業員数はスタート時の約50人から430人に増えています。 大石 業務の横の広がりと深みが増し、定型作業から業務設計まで任されるようになりました。人事、総務、経理のコア業務に深くかかわり、楽天グループの各社に対して、自分たちの経験を活かした提案も行っています。 大野 積極的に提案することも多いのですね。 大石 はい。楽天グループが拡大してきたなか、基幹業務設計に関する相談や業務依頼を受けることも増えました。 堀井 長年にわたり事業部との信頼関係を築き、集約的に任せてもらえるようになりました。最初は障がい者の活躍の場を目的として小さくスタートしましたが、徐々に新規事業が広がっています。 大石 弊社に対して「障がい者の会社」という印象は薄く、一事業会社へと変わってきたと感じています。楽天グループのうちの一社として同じ水準を要求され、仕事の質が高まっていると思います。 障がいの特性が新しい発見や気づきを生むチャンス 大野 今後の展望についてお聞かせください。 堀井 私はもともと楽天グループの人事部に所属し、現在は楽天ソシオビジネスの代表を務めています。障がい者雇用は法律上の義務や特性への配慮が注目されがちですが、障がいの特性こそが新しい発見や気づきを生む大きなチャンスだと考えています。多様な視点が組織に新たな価値をもたらし、業務改善やイノベーションの源泉になります。新しいアイデアは日々の小さな発見から生まれます。その気づきを与えてくれるチャンスが特例子会社の強みです。失敗や課題もありますし、制度づくりや現場運営は決して容易ではありません。しかし、障がい者雇用は社会貢献であるのと同時に、企業の持続的成長に不可欠な要素と確信しています。新しい社会的価値を築き、障がい者雇用の可能性を広げたいと思います。 大野 障がい者雇用を新たな価値創造の源泉ととらえる視点が重要だと感じました。本日はありがとうございました。 取材を終えて  今回の取材を通じて、楽天ソシオビジネスのみなさまが自社の強みを深く意識していること、そして、その強みは挑戦を積み重ねてきたからこそ築かれてきたものであると感じました。失敗を恐れず挑戦し続ける企業風土が従業員のチャレンジ精神を支え、多様な業務や新規事業に積極的に取り組む原動力となっています。加えて、楽天グループの理念をみんなで共有し、企業としての社会的使命を自覚し、障がい者雇用を社会価値創造の源泉ととらえる姿勢に共感しました。同社の取組みは示唆に富み、多様性と挑戦を両立させるモデルとして大いに参考になるものと感じます。今回の取材は、楽天ソシオビジネスの真摯な挑戦を知る貴重な機会となりました。 ★本誌では通常「障害」と表記しますが、楽天ソシオビジネス株式会社様のご意向により「障がい」としています ※1 RPA:Robotic Process Automationの略。パソコン上で行われる定型業務をソフトウェアロボットが自動化する技術 ※2 アノテーション:「注釈」を意味し、IT分野ではテキスト、画像、動画などに情報タグ(メタデータ)をつける作業のこと 写真のキャプション 楽天ソシオビジネス株式会社東京オフィスの入る楽天クリムゾンハウス 楽天ソシオビジネス株式会社代表取締役社長の堀井さくらクリスティーナさん テクニカルサービス部部長の大滝健太郎さん ビジネスプロセスアウトソーシング事業部本部長の大石新さん 楽天クリムゾンハウスの会議室でお話をうかがった