エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRSTM宿泊業,飲食サービス業高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行ってきた改善や工夫改善区分課 題検討状況・改善内容① 制度面終(最後)の職場として、いつまでも安心して勤めてもらうための前提として、定年及び継続雇用制度を改善した。定年65歳から70歳へ延長し、70歳以降も働く意欲と体力がある間は継続して勤めてくださいという会社の姿勢を明確にした。② 能力開発専門的特殊技術である「うなぎ割き」職人(73歳)の高齢化による体力的負担増加(自動割機もあるが、その日、その時の天候やうなぎの状況に応じた焼き方はやはり人の技術・経験力)。ベテラン技術者の負担軽減のため、新たに新人(51歳)を雇用し、ペア就労で技能継承を実施。③ 環境改善手作業によるうなぎの骨洗浄作業は大変手間がかかり身体的負担も大きかった。洗浄機の活用により、身体的負担の軽減と作業効率アップの改善ができた(改善前:1日3~4時間必要、改善後:1日1.5時間で完了)。④ 健康管理・安全衛生、 その他高齢者の増加による従業員の疲労回復と相互コミュニケーションの向上を促進するために本社工場と店舗に休憩室を設置。店舗ごとのコミュニケーション対策。工場用休憩室(2坪)、店舗用休憩室(4坪)。店舗ごとに月1回食事会、その他日帰り旅行等を極力実施し、職場のコミュニケーションを図っている。⑤ 新職場、 職務の創出資源枯渇がすすむうなぎという食材の有効活用及びうなぎ以外の商品開発と高齢者に負担をかけない作業内容による商品開発の両立。2年前から圧力鍋を2台購入し、新商品「鰻のことこと煮」を開発。梅肉を活用した漬物の開発生産を来年度から開始予定。⑥ 未解決の課題、うまくいかなかったこと資源枯渇が心配される飲食店経営から脱皮するための新ビジネスモデル開発。高齢化が進行する従業員の作業軽減のための商品開発及び発見。主要財のうなぎの仕入れ値高騰対策。主食材であるうなぎに頼らない新ビジネスモデルの開発が必要であるが、簡単ではない。増加する高齢従業員の作業環境改善も十分とは言えず、常に対策検討が大切。27-111
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