エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRSTA農業,林業改善写真椎茸のパック詰め工程にベルトコンベアを導入し、作業の効率化と負担軽減を実現した経験豊富なベテラン従業員が椎茸を選別している伴 謙太さん代表取締役社長当社の創業当時は、わが国の高度経済成長期であり、「正社員・終身雇用・定年60歳」という雇用形態が一般的でありましたが、当社に応募して来るものは、他社で定年を終えた60歳以上の者や、家業である農業との兼業が可能な勤務形態を希望する者が多く、一般社会の雇用形態から逸脱した感が否めないものでありました。しかしながら、従業員不足を解消するためやむなく採用した高齢社員が、水を得た魚のようにいきいきと働く様子を見て、現代社会の高齢者は「元気で能力も高く、若者以上に勤労意欲があり、主戦力として頼りになる」ということを確認しました。このため年齢に関係なく働くことができる職場づくりを目指した結果、平成21年に定年を65歳に引き上げるとともに、定年後も本人に勤労意欲があり、勤務可能な健康状態であれば年齢の上限を設けずに雇用する制度を導入しました。当社において高齢者が活躍する主な理由を分析してみると、「室内作業・軽量作業・単純作業」であるなどの業種特性が明確となり、これを活かす形で多様な人材確保が可能であることに気がつきました。このような折、「第三セクター職業訓練法人長崎能力開発センター」から、障害者雇用支援に対する相談があり、「地域社会への貢献と自社の業績拡大」のタイミングが合致したことを受け、平成元年から障害者も働くことができる職場づくりを目指し、平成27年5月現在6人を雇用しています。さらに平成10年には「長崎県青果移出商業協同組合」が窓口となり、外国人研修生受け入れを推進したことに賛同して、中国・ネパール・カンボジア等から5~6人を受入れています。経営者の立場からみると、日々の業務に邁進してきただけに過ぎないと思いますが、地域においては「年齢に関係なく働くことができる(エイジフリー)職場」・「障害者が働くことができる(ノーマライゼーション)職場」・「外国人が働くことができる(マルチ・カルチャリズム)職場」と称され、身に余る評価を頂いています。伴 紀子さん経理部長27-116

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