エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRST卸売業,小売業改善等写真農場で共同作業する高齢従業員のみなさんカメラ方式コンピュータ選果機の導入によって、作業者の負担軽減と作業効率の改善を実現した松尾 博明さん代表取締役社長松尾 久枝さん総務部長松尾博明社長は「我が社の社員は皆私の宝物だ」と言ってはばかりません。そして、老いも若きも宝物として区別はないといいます。社員それぞれが自分を宝物と意識して、大事に自分を磨いていくことを期待しています。また「社員は投資家である」という考え方を大事にしています。つまり、社員は自らの人生という大事な時間を当社に投資している存在であり、投資にはリターンがともないます。このリターンを当社では、「内的報酬」という形で支払う努力をしています。つまり、「この会社と縁ができて良かった」、「この会社で素晴らしい社長さんと出会えてよかった」、「この会社で素晴らしい仲間に出会えてよかった」、「この会社で自分は成長している」、「この会社で働くのは楽しい」等という「心の報酬」を支払う努力をしています。そこには、若者とか高齢者とかの区別はありません。皆が一つの人間共同体の一員として、家族的意識でつながっています。松尾社長は、この人間共同体の長として、常に集団の先頭に立って懸命に役割を果たそうとしています。そのことを共同体のメンバーそれぞれが一番理解してくれています。このように、松尾社長は、社員が性差、年齢差を超えて、やりがい感を感じつつ、共同体の一員として働き続けてほしいと、色々な工夫を重ねてきました。その結果、高齢者にとっても働き甲斐のある職場になってきました。このことが当社の特徴であり、高齢者雇用の特徴でもあるといえます。また、当社には、一般社員の他に、障害者2人(45歳、55歳)、ベトナムからの研修生6人(20歳代の女性)がいます。若い20歳代の研修生達に対して高齢の女性社員は、自分の娘のような気持ちで接する喜びを感じつつ、研修生達が不自由を感じないで生活ができるように何くれとなく世話を焼いているといっています。27-120
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