エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRSTH運輸業,郵便業小林 康人さん代表取締役下山 利和さん統括部長●高齢者雇用のメリット タクシー業界は若年層の確保が難しい宿命を背負ってきました。これは、今も昔も変わることがありません。変わったことと言えば、乗務員が定年年齢を超えて平均年齢60.9歳に到達したことです。しかし、当社の「稼ぎ頭」に変わりはありません。今後、若年層を増やしてバランスのとれた年齢構成とするといった考え方は、やや机上の戦略になりがちです。一方、少子高齢化は、長寿化と同時に健康寿命を引き上げています。現場に精通した高齢乗務員は長期間就労して現在にいたりますが、仕事力に問題がないことがわかりました。優秀な高齢者を活用して経営を確実なものにできる自信は、彼らから得たものです。●他社へのアドバイス (独)自動車事故対策機構の運転者適性診断を定期的に受診しています。乗務員の性格、運転態度、認知・処理能力、視覚機能等の心理・生理面の全体把握による適性診断結果は説得力を持ちます。この受診記録は運行管理者による安全運転のアドバイス資料として利用しています。業務に不適な者を見つけ出す「踏み絵」としては使っていません。 乗務員から65歳を超えても就労の希望が寄せられるのは、業務遂行能力に自信があると受け止めています。①健康、②就労意欲、③仕事力ありといった宣言です。これを受け入れることが労使の信頼関係を維持し、会社発展の基礎形成になると考えています。改善写真多人数用ワゴンタクシー最新のカーナビ掲載のハイブリット車27-16
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