エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRSTRサービス業(他に分類されないもの)高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行ってきた改善や工夫改善区分課  題検討状況・改善内容① 制度面社会的ニーズを踏まえた高齢者雇用制度の見直しが必要であった。高齢者雇用制度は、正社員は希望者全員65歳であるが、継続勤務希望者が生涯現役で働ける制度を導入した。職務成績評価を実施し、年齢に関係なく賞与に反映する制度とした。② 能力開発高齢者のノウハウを中若年に継承していく制度が不完全であり、仕事の能力アップにつながっていなかった。フォークリフト、クレーン、玉掛け等の資格取得講習等の受講を奨励。費用は全額会社負担。熟練した技能のノウハウをOJTで後継者育成指導の役割を担当。③ 職場の 環境改善重量物の搬送・移動は、フォークリフトで移動させるが、階段は、人手で持ち運び昇降していたため、腰痛や転倒・墜落防止など作業の安全と肉体的疲労の軽減が問題とされていた。リデュース・リユース・リサイクルの選別作業におけるペットボトルのキャップは分離する必要があり、手回しで外しているため手首の腱鞘炎や作業疲労が大きな問題となっていた。体力、身体機能低下に配慮し、重量物の移送・搬送・揚荷の作業はフォークリフト、揚荷装置、台車を導入。ペットボトルのキャップ外し作業は、キャップ外し機器を設置し、高齢者の作業の安全化、作業負荷の軽減を図った。職場ぐるみの「知恵を働かす(ヒト)・迅速対応(コト)・情報共有(イト)」の3ト活動でいきいき働く職場づくりを推進した。④ 健康管理・安全衛生・その他安全衛生面では作業負荷や改善提案のシステムが構築されておらず、安全衛生会議が効果的な役割をしていなかった。また、日常のストレス解消や高齢者と若年者のコミュニケーション機会が少なく、モチベーションやチームワーク向上が課題となっていた。安心安全の働きやすい職場実現の取組みとして、「作業負荷」の現状を作業者本人がチェックし、日常点検票と併せて改善策を提案。安全衛生推進会議で設備や作業方法の改善策の検討に活用。全員参加の月例情報交換会を開催し、情報交換でストレス解消とモチベーション、チームワーク向上の機会となっている。特に、高齢者と若年者のコミュニケーションが良くなり協同作業に活かされている。⑤ 新職場、 職務の創出家庭の事情や通勤等で継続して勤務できない高齢者に対してのフォローがなく、貴重な戦力の継続的な活用につながっていなかった。身体的機能低下に対し、現場作業から肉体的負荷の少ない設備機器の監視、メンテナンス、現場事務などへ就業職務を変更することにより、蓄積してきた知識やノウハウを生かすようにした。さらに家庭の事情や通勤等で継続して勤務できない高齢者に対しては個人面談を実施して近接の事業所情報を提供、再就職の支援を行っている。⑥ 未解決の課題、うまくいかなかったこと̶今後の課題として、短日数勤務の運用管理方式や短時間勤務制度等さらに弾力的な雇用形態の検討。高齢女性や障害者の能力活用として、職務再設計による職域開拓や自動化機器の導入など誰でもが働きやすい職場づくりとして、ハード面、ソフト面の改善を進めていく。経営戦略として、賃金、安全衛生、ワーク・ライフ・バランスに応じて働ける生涯現役の雇用の場の創出を考えていく。企業責任として、地域の環境保全への貢献活動は、職場の5S活動と環境づくりとを連動させて、地域に密着した循環型社会に貢献していく。27-39

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