BFACDEGHIJKLMNOPQRSTE製造業高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行ってきた改善や工夫改善区分課 題検討状況・改善内容① 制度面● 現役社員及び再雇用社員の賞与は一律配分であり人事考課制度がなく努力や業績に応じた査定がないため優秀な社員から不満が出ていた。● 年功中心の賃金制度は社員の高齢化にともない人件費増加となり高齢者雇用の阻害要因にもなっていた。● 各部門のリーダーからなるプロジェクトチームで現役や再雇用社員向けの人事考課を作成し活用。● 人事考課システムの導入により能力主義の徹底がなされエイジレスの人事管理が進み、継続雇用定着への環境整備が図られた。● 業績に貢献したり努力した人には報いることができるのでモチベーションの向上に役立っている。② 能力開発工場にはベンダー課、切削課等、多くの部門があるが、各部門の加工作業を遂行するのに必要な能力、技能を書き出したマップがなかった。そのため後輩、若手指導には口頭説明でやっており十分な技能承継ができているとは言えない状態であった。高齢社員が高いスキルを若手に引継ぎOJTを実施するためのスキルマップを作成。このスキルマップにしたがって若手社員に向けたOJTを実施し、その習得結果の評価段階を記入することによって、高齢社員の高いスキルを若手社員に確実に承継するようにした。③ 職場の 環境改善高齢社員がより働きやすくするたに短時間勤務制の導入、定時帰り運動の実施など職場環境を整える必要があった。高齢社員に長く働いてもらうためにフレキシブルな勤務として短日・短時間勤務制度を導入した。④ 健康管理・安全衛生、その他長時間労働が続くとストレスが蓄積し、健康を害しやすくなる。長時間労働原因は短納期の受注もあるが、顧客からのクレームが発生した場合、その対応に追われて、ミスの修正加工のため残業になることも多い。対外クレームがあった場合、その原因の徹底追求と、その対策を講じて、その結果の検証というPDCAのサイクルを回してクレームゼロ運動をしている。また、日中の作業効率を高め、ムダな動きを排除して生産性を高めて定時帰り運動を実施している。⑤ 未解決の課題、うまくいかなかったこと● 高齢熟練技能者の優れた技術を若手従業員に伝承させるために、そのノウハウのマニュアル化を進めたい。● 高齢になると体力や健康面の個人差が大きくなり、健康面の配慮が必要となる。● 高齢社員にとって文章化することが難しい。● 今後は個人に配慮した健康管理面のチェック体制の充実について検討したい。27-47
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