エルダー活躍先進事例集 平成27年度版
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BFACDEGHIJKLMNOPQRSTRサービス業(他に分類されないもの)黒田 光秀さん代表取締役 当社では高齢者が働く意欲の持てるような環境づくりをめざしています。このため定年は定めず60歳を超えても待遇は変えずに、体力に応じたその人に合った職務に変わるものの、雇用を継続し出来る限り長く働いてもらおうと努力しています。 高齢者を雇用していることのメリットは幾つかありますが、まず高齢者の経験や知識により若い社員への適切なアドバイスや指導が図れることです。若い社員は経験が少ないため高齢者の話しや経験を聞くことで得るものがたくさんあると喜んでいます。また定年がなく高齢者が多く勤めていることによって、若い社員も60歳まで頑張れば、そのあとも賃金が変わらずにずっとこの会社で働けると考えるようになり社員の定着に結び付いています。さらに今年度本社事務所の改築をしましたが、高齢者も利用することを考え、段差をなくしスロープにしたことで若い社員も移動が楽になったと喜んでいます。 当社では高齢者本人の意思次第で勤務が続けられるよう、上限年齢に区切りを設けていません。本人の体力・意欲・意思で、いつまでも働き続けられるようにしています。待遇面、特に賃金は体力が低下し職務が変更しても額が変わることはありません。ただ、本人の希望で勤務日数や勤務時間を短くしたいという人もいますので、その場合には時間給換算をして賃金額を決めています。高齢者が長く勤め続けていることにより高齢者の力も借りながら業務が発展してきており、工場の拡張など施設の拡充も進めることができました。今後も、さらに高齢者向けの職務を開発し、高齢者をいつまでも雇用し続けられるよう努力していきます。 高齢者の雇用での当社の特徴はと言えば、制度面で定年を定めないこと、待遇面では年齢が高くなっても、また職務が変わっても賃金額を変更しないこと、そして体力に応じて職務を変更することなどですが、何よりも長く勤務した高齢従業員への感謝の気持ちを持って、いつまでも働けるだけ働いてもらい、生活も家庭も大切にしてもらうことを願っています。他社の皆様の参考になれば幸甚です。鈴木 行雄さん総務部長27-60
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