エルダー活躍先進事例集2016年版
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平成29年3月独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構雇用推進・研究担当理事  藤井 伸章はしがき わが国では少子高齢化の進行により、高齢者の人口が増える一方、総人口は減少し続け、今や国民の約4人に1人が65歳以上となっており、2035年には国民の約3人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されています。 今後のわが国における労働力人口の減少を鑑みると、健康で意欲と能力がある限り年齢にかかわりなくいきいきと働き続けることができる「生涯現役社会」の実現を目指すことが不可欠になってきます。 こうした中、2016年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」には、高齢者雇用促進のための企業に対する支援や働きかけ、優良事例の横展開などが記載され、さらに「働き方改革」の中でも、高齢者の就労促進は、重点的に取り組むべき課題の一つとされているところです。 本事例集は、厚生労働省と当機構が共催する「高年齢者雇用開発コンテスト」に平成28年度に応募のあった事例の中から「定年がない」、「70歳超の従業員が活躍している」など、年齢にかかわりなく働ける環境の中で高齢者が活躍しつづけている職場として28の先進事例を選定し、とりまとめました。 事例の選定にあたっては、内田 賢 東京学芸大学 教授を委員長とする選定委員会を設置し、定年制や継続雇用制度の実態、また地域や業種などを勘案しつつ、他の企業等のモデルとなるかどうか、他の企業等が取組みやすい内容かなどの観点を重視しました。 本事例集が多くの方々に活用され、今後の高齢者雇用の一助となれば幸いです。 厚生労働省及び当機構におきましては、事業主の皆様、従業員の皆様に、高齢者雇用についてご理解いただき、就労を希望する高齢者の方々が年齢にかかわりなくいきいきと活躍しつづけられる社会の実現に向けて、引き続き取組んで参ります。 今後とも皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

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