エルダー活躍先進事例集2016年版
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農業,林業BFACDEGHIJKLMNOPQSTR高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行った改善や工夫課 題改善区分検討状況・改善内容① 制度面「健康寿命90歳へ90歳まで働ける企業を目指す」にあたって、柔軟な雇用形態の導入が必要となった。◦短時間勤務・従業員の希望に合わせた出勤日数など、従業員のライフスタイル(習い事や家庭の事情等)に合わせた雇用形態を導入した。 月のシフトについては、チーム内で話し合い、シフトを決めている。◦定年がないため、半年に一度の面談を実施し、健康状態や働き方について確認をしている。② 能力開発キクラゲ生産量が日本トップクラスになったが、通年の生産・出荷には新たなラインの創設が必要となった。高齢者に特化した従業員募集を開始し、1年間は専属の社員が一人フォローにつき、現場指導を実施した。その後は、高齢者自身が新人高齢者の指導役を担っている。新人高齢者も高齢者から指導を受けることになり、未経験の職場でも馴染みやすく、先輩高齢者も、「教える立場」となり、現場の雰囲気はさらに活発化している。③ 環境改善照明が少なく、天候の悪い日は足元が暗くなっていた。若年者が十分と感じている照明でも、高齢になると、「暗い」と感じることもあり、天候の悪い日には足元が暗いと感じることもあったことから、照明を増設するとともに、通路の塗装(白)を塗り直して、明るさを確保した。④ 健康管理・ 安全衛生・ その他年齢を重ねると筋力が衰えていくることから、仕事内容が立ち仕事のため、身体的負担の軽減が必要となった。疲れた身体で2階にある休憩室に行くには、筋力も衰えてくる高齢者にとって負担と感じていたことから、2階にあった休憩室を、1階にあったスペースを改造して、新たに休憩室とした。休憩室を1階にしたことで、階段での転落防止や身体的な負担軽減が図られた。また、一部あった休憩室の喫煙スペースを「健康第一」と掲げ、完全禁煙とし、快適な環境を整えた。⑤ 新職場、 職務の創出ヒラタケ・ブナシメジ・エリンギに続き、キクラゲの生産増加に伴い、キクラゲ包装ラインの立ち上げが必要となった。キクラゲ包装ラインの立ち上げに伴い、応募資格を60歳以上として従業員募集を行い、平成26年に25名、平成27年に15名の60歳以上の高齢従業員を包装業務担当として採用した。入社当初、包装業務担当であった高齢従業員が、今では、収穫業務や栽培業務等にも従事し、仕事の幅を大きく広げている。⑥ 未解決の課題、うまくいかなかったこと90歳まで働くための課題当地は公共交通機関が発達しておらず、車が生活の足になっている。通勤もほとんどが、「車」であり、90歳まで働くためには、いずれ通勤の問題が出てくる。その時のためにも当社専用バスの運行を実現したい。最終的には、生活必需品を購入するためにスーパーに寄ったり、病院に寄ったりできるようにしたい。2016年版 エルダー活躍先進事例集28-15
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