エルダー活躍先進事例集2016年版
22/122

農業,林業BFACDEGHIJKLMNOPQSTR改善等写真伊藤 和晃さん総務担当者原 謙次さん代表取締役企業の声高齢者雇用のメリット・他社へのアドバイス 当社は茨城県の鹿行地域に位置し、近くには鹿島臨海工業地帯があり、鉄鋼業、発電所、石油化学工場などが多く立地しています。そのような地域に位置している中で、当社が求めている世代(30代~60代)は、きのこ栽培よりも工業系の職種を希望していること、食品関係ということで、衛生面が大変と考えられていること、もともと当地域に若い人材自体が少ないことから、従業員募集チラシを作成しても、求人力はなく人員確保が進まない状況が継続していました。そこで、平成26年に、「90歳まで現役で働ける企業」と定めて周知し、経営方針の転換を図りました。 募集チラシには60歳以上と記載し、高齢者に特化したチラシを作成し配布したところ、予想を大きく上回る50名の応募があり、会社説明会と工場見学、面接を経て最高齢77歳を含む60歳以上の高齢者を25名採用させて頂くことができました。おかげさまで、無事にきくらげの包装ラインを立ち上げることが出来、現在では年間100t以上の生産量を誇り、日本トップクラスです。高齢者は若い従業員には足りない協調性や作業の改善意識が強く、仕事が丁寧で正確です。商品に対するチェックも若い従業員より厳しい目を持っているため、商品価値が上がっていると実感しています。包装業務を担う高齢者からは、「少しでも悪いものは出荷しない」との声もあり、この声こそが、仕事に対する誠実な態度として表れていると考えております。仕事に対する責任感が非常に高いことも高齢者の特徴であるとも感じています。翌年の平成27年には2回目の従業員募集チラシを配布し、最高年齢73歳を含む60歳以上の従業員15名を採用させていただきました。平成26年入社の先輩高齢者が今度は新人高齢者を指導する立場となり、現場の雰囲気は更に活性化されました。また新人高齢者も同年代から指導を受けることで未経験の職場に対しても馴染みやすく、先輩高齢者の存在が新人高齢者にとって活躍しやすい職場環境を創り上げています。鹿嶋工場休憩室(1階)新たに立ち上げた、きくらげ包装ライン2016年版 エルダー活躍先進事例集28-16

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る