エルダー活躍先進事例集2016年版
65/122

製造業BFACDEGHIJKLMNOPQSTR高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行った改善や工夫改善区分課  題検討状況・改善内容・定年以降の給与決定は、生活保障的な意味合いが強く、年金と高年齢雇用継続給付金である公的給付で補う形で運用してきた。年金の支給年齢が引き上がっていくなか、結果として再雇用者の意欲の維持・向上が困難となり、会社の賃金分配の意図と再雇用者の給与に対する理解に乖離が生まれた。 会社の継続発展を考えた時には、有能な高齢従業員は重要な人材であるとともに、その戦力化は会社にとって大きな課題となっていた。賃金制度の導入は、従業員の意欲を引き出し戦力化を図るため、取り組んだものである。・再雇用者の賃金決定をどのような要素で決定していくのか、どのような評価の基準で決定されていくのか等、賃金決定の内容を従業員に明確に示していくことが、最も重要なポイントである。そのためには、賃金制度の、「公正さ」と「公平さ」を維持することが不可欠であると考え、評価テーブル・評価基準を従業員に周知し透明性を高めていくことに取り組んだ。取り組んだ結果として、労使共に納得のいく賃金決定方法が導入されることとなった。賃金制度の導入は、高齢従業員にとって、ワークライフバランスを自ら考えるきっかけになり、働きながら人生の選択肢を決めることが可能となった。一方、会社にとっては有能な高齢従業員の雇用維持と戦力化がもたらされることとなった。【取り組んだ賃金制度の概要】①7つの評価項目を設定(能力に関する評価4項目、情意・成果に関する評価3項目)②7つの評価項目を5段階評価③②の評価点を金額に置き換え、基本となる給与にプラスし、支給金額を決定する。※賃金の決定方法について、透明性を高めることで、仕事に対する目的意識の醸成とモチベーションの維持を図った。① 制度面2016年版 エルダー活躍先進事例集28-59

元のページ  ../index.html#65

このブックを見る