エルダー活躍先進事例集2016年版

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製造業ＢＦＡＣＤＥＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＳＴＲ改善等写真企業の声高齢者雇用のメリット・他社へのアドバイス当社を取り巻く電子部品製造業界の環境は、景気変動の波の影響を激しく受け易く、安定した経営環境と人手不足の解消が経営課題になっています。新規・中途採用の募集に対し、応募者が少なく、最終的には大企業に採用されてしまい、思うような人材が採用出来ない状況下において高齢者の活用は欠かせませんでした。しかし当社の貴重な人材が体力の低下や家庭の事情等の事由から、フルタイム勤務が出来ないことにより退職するのは残念であり、もったいなく、経営環境が安定しません。そこで70歳定年制度を導入し、70歳までは同一賃金テーブルを採用して従業員の生活安定を図り、長く安心して働ける企業風土の構築に向けた取組みをいたしました。また、熟練工を目指した人材育成を行ってきましたが、外部要因により職場・職務がなくなった場合、社内失業者を出してしまいます。対策として、仕事のローテーションにより、多くの職場経験を積ませることで熟練工から多能工化に人材育成の方針を転換しました。結果として、従業員間のコミュニケーションが高まり、職場の一体感が出てきました。また、新工場を建設した際、高齢従業員の身体的負担と安全性・生産性の向上を図るため「人力から電動化」に取組み、工場内の１階と２階とを結ぶ物流搬送システムとして大型エレベーターと垂直自動搬送機を設置したほか、今まで重量物の移動にハンドリフトを使用していましたが、小型電動フォークリフトを導入しました。同フォークリフト導入の際は「高年齢者雇用安定助成金」を活用させていただきました。環境面の改善以外には、健康診断制度を設け生活習慣病予防検診を受診してもらうことにより、安全衛生面も高齢者の視点に立った制度作りに取組みました。高齢従業員が、安全性・健康性・快適性のある働きやすい職場で、長く安心して持てる能力を存分に発揮できることは、若い従業員にとっても働き易い職場であり、作業性・生産性の向上に繋がります。高齢者雇用から始めた取組みは、厳しい経営環境の中で、経営の安定化に繋がり「当社には『高齢者』という概念・区分・意識はなく、従業員全員が戦力である。」との企業風土に変わり、全従業員が自助努力できる体制になってきました。工場内の１階と２階の物流スペースを繋ぐ垂直自動搬送機の導入により高齢従業員の身体的負担を軽減。重量物の原反の移動用に小型電動リフトを導入。クリーンルーム内には広い通路スペースを確保。（危険防止）南　廣明さん取締役総務・経理部長2016年版 エルダー活躍先進事例集28-76