エルダー活躍先進事例集2016年版
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農業,林業BFACDEGHIJKLMNOPQSTR高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行った改善や工夫改善区分課  題検討状況・改善内容① 制度面65歳定年は実現しているが、それ以降の継続雇用については運用で行っている。創業時からの女性たちが定年になったのを機に、本体業務の支援と定年後の受け皿として定年90歳の協力会社を設立した。② 能力開発若年・中堅層の社員が高齢社員に頼るところがあった。協力会社を創ることで、若手・中堅社員の間にいつまでも高齢社員に頼ってばかりではいられないとの意識が芽生え、特に中堅社員の責任感が強くなり、意識改革につながった。③ 環境改善農業という職種柄、労働時間が天候に左右される。夏の日差しの強い日中を休むサマータイム制を導入した。④ 健康管理・  安全衛生、  その他高齢社員だけでなく、みかん山での農作業など従業員の安全管理や健康管理は大きな課題である。社内に安全衛生委員会を設立し、全社をあげて安全衛生に取り組んでいる。⑤ 新職場、  職務の創出会社が大きくなり組織化されていく中で高齢女性社員のモチベーションが減退してきていた。彼女たちが、再びやる気を出して業務を楽しんでもらうことが、会社の存続という観点からも喫緊の課題であった。「高齢女性の智恵・経験を地域社会の活動に生かす!」を合言葉に、創業メンバーであった高齢女性らが当社の100%出資の協力会社として「株式会社早和なでしこ」を設立し、本体業務の支援にあたることにした。早和なでしこの取締役になった高齢女性たちのモチベーションも非常に上がり、今まで以上に業務に精を出すこととなっただけでなく、「新会社でこんな業務もできないか」といった創意工夫も見られるようになった。また、搾汁設備を購入し、外注していた作業の内製化を図った。⑥ 未解決の課題、  うまくいかな  かったことICT農業システムの導入により、みかん栽培のデータ化は進んだが、みかん山での消毒、水やりなど農作業の肉体的な負担は依然として軽減されていない。みかん山での農薬散布や現況確認にドローンの導入を考えている。2016年版 エルダー活躍先進事例集28-79

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