エルダー活躍先進事例集2016年版
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卸売業,小売業BFACDEGHIJKLMNOPQSTR高齢者が働きやすい職場づくりのためにこれまで行った改善や工夫改善区分課  題検討状況・改善内容① 制度面③ 環境改善【人事制度】再雇用申請時、会社側と従業員間で意思の疎通が欠如していた。従業員は上長の推薦(能力他諸要件を判断)を得た上で申請書を提出しており、会社側は、申請 → 審査 → 決裁→ 契約という事務的な流れで再雇用をしていた。また、会社の対応は、一人の面談だけでは労働条件などの人事面あるいは営業面など多方面からの判断は難しいという課題があった。【対応策】申請があった場合、勤務時間数・時間帯など面談確認後に関連部署と話し合いをし、必要に応じて人事教育課とも面談を実施している。その後、審査・決裁をしている。詳細を再度本人と面談してから再雇用契約を締結していくようにしている。 面談を複数回実施することで本人の意思・体調の確認がしっかりできるようになった。効率よく能力が発揮できるように時間数のみならず就業時間帯にも配慮をし、本人の希望も取り入れた上で決定している。その結果、体調も崩すことなくしっかりと販売・投薬などできている。(イメージ図)② 能力開発【教育・訓練】高齢者は、通常業務のみの活動で向上心があってもセミナ-・勉強会等には非参加となっておりモチベ-ションは大きく低下していた。【対応策】可能な範囲で関連部署の会議・新薬セミナーへの参加をしてもらっている。また店内でも後輩に販売力・接客力などの指導をしてもらい、やりがいを見いだせるように改善した。そのこともあり、高齢従業員も医薬品販売コンクールでは常に入賞している。人に説明することでより自信がついている④ 健康管理・  安全衛生、  その他【健康管理】一人で多業務をするため、体力的な負担があった。【対応策】面談の時点にてしっかり健康面の不安が無いかを話し合い、勤務時間数や時間帯の希望を確認し、通勤についても無理が無いかなど十分に確認して安心できるように対策した。健康診断の結果についても産業医と一緒に管理している。高齢者の体力的負荷を軽減するため、彼らの特性に着目し、接客主体の業務内容にすることで経験の豊かさを発揮でき、業務にも大きく貢献している。⑤ 未解決の課題、  うまくいかな  かったこと【知識・技術の伝承】優秀な高齢者の人数が少なく、店舗も多いことから全店の若手社員に有効な接客術は伝承できていなかった。【対応策】今後は、新入社員との勉強会や交流会に優秀な高齢者に出席してもらい、後輩に経験談を話したりケ-ススタディ等を通じて助言・指導していくようにしていきたい。2016年版 エルダー活躍先進事例集28-87申請面談決裁面談契約面談・再雇用申請・審査 → 決裁・再雇用契約・現状の確認(体調確認など)・人事教育課と面談(詳細内容の確認、体調確認、条件提示)・店長、薬局長と面談(希望内容の確認)・関連部門長と面談(詳細内容の確認)

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