エルダー活躍先進事例集2016年版
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医療,福祉BFACDEGHIJKLMNOPQSTR社会福祉法人 凌リョウ友ユウ会カイ平成28年9月時点の内容です。法人施設 外観高齢者が働きやすい職場環境の整備、負担軽減のための機器導入等により全職員のモチベーションがアップ企業概要所在地:創  業:業  種:従業員数:資本金:佐賀県佐賀市昭和55年(1980年)社会保険・社会福祉・介護事業(介護サービス(介護老人福祉施設))204人ー高齢社会の進展による介護人材不足への対応が迫られている中、当法人では年齢に関わりなく働き続けられる職場環境を整備すべく、副施設長と各部署の主力メンバー(高齢者を含む)で構成するプロジェクトチームを立ち上げ、制度面や能力開発、負担軽減のための機器の導入、健康管理体制の整備等についての改善計画を策定し、少しずつ業務改善に取り組んでいった。その結果、職員の定着率とモチベーションの向上に繋がった。定年及び定年後の継続雇用制度●定年 60歳●定年後の継続雇用制度定年後は、就業規則等により希望者全員を65歳まで再雇用している。それ以降は、制度はないが、運用により、一定条件の下、年齢の上限なく再雇用している。※非常勤職員の定年年齢は65歳。制度はない が、運用で再雇用により、上限年齢なく雇用 している。●現在の最高年齢 74歳高齢者雇用に対する方針及び考え方介護人材の不足感がある状況下において、介護職員の積極的な採用はもちろんのこと、離職を防止してその定着を図ることが、当法人の緊急かつ重要な課題である。全職員に占める60歳以上の職員は約20%を超え、50歳代の職員も増加傾向にあり、今後ますます高齢化率の高まりが予想されている。また、介護事業に従事する職員は腰痛などの問題から、定年到達を機に退職を申し出ることもあり、当法人で長年戦力として活躍してきた高齢者が退職することへの喪失感、これまで培ってきた能力が失われることに強い危機感を抱いていた。たとえば、①1日の所定勤務時間は8時間、3交代制のため、体力的な問題や定年後のゆとりある生活を希望する高齢職員の労働条件に合わないことが多く、定年退職の申出があった。また、新規採用もなかなか難しく、常に人材不足感があった。②国家資格である「介護福祉士」資格取得者には、身体介護(入浴介護、排泄介護、認知症介護)の専門性を活かした業務に従事させたいが、人材不足のため食事の配膳や洗濯業務、清掃、入所者の見守り等の生活援助業務に時間を取られ、本来の専門性を発揮する業務、時間が制限されていた、などをはじめとする職場環境、労働条件の制約から、優秀な人材の流出、適材適所による能力発揮等に対する懸念を抱いていた。以上のことから、将来的な法人の業績向上と社会的使命を果たすためにも、高齢者が年齢に関わりなく、いつまでも生涯現役で働き続けられる職場環境を整備し、職員のモチベーション維持向上への取組みが最重要課題であった。高齢職員は人生の先輩であり、若年者への指南役として、法人にとって貴重な人材であることを、常日頃より会議や研修の場で、全職員に周知している。また、業務を行うにあたって、変えたい点及び変えなければならない点(要改善点等)について、全職員の声を集約、それをもとに意見交換し、人材不足をはじめ職員の負担軽減を図る取組みを推進することを目的として『カエルプロジェクト』 を発足した。この場で気軽に意見を出し合いながら改善事項の洗い出しを行い、具体的な改善方法並びに改善計画を策定し、職員への周知と改善の実現を行っている。年齢別従業員数●正規従業員111 人 非正規従業員93 人●平均年齢 45.3歳      〜44歳129人63.2%   45歳~54歳21人10.3%   55歳~59歳12人5.9%   60歳~64歳14人6.9%   65歳~69歳16人7.8%   70歳〜12人5.9%2016年版 エルダー活躍先進事例集28-93高齢者雇用の特徴

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