エルダー2019年4月号
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特集2エルダー23人生100年時代 継続雇用・定年延長を考える今野 本日は、定年を60歳から65歳に延長した2社の方々からお話をうかがってまいります。 さっそくですが、両社とも60歳を契機にして賃金体系が変わり、やはり賃金が下がるようですが、その人たちの仕事の内容なども変わるのでしょうか。変わるとすると、その変え方は意外とむずかしいと思うのですが、スムーズな転換をはかるうえで、工夫をされたことがあればお聞かせください。60歳を契機に資格が変わり求められる役割も変わる千 ご指摘の通り、当社では60歳になると資格が変わり、それに基づいて、求められる役割や行動の内容が変わります。担当業務で貢献してもらうことに変わりはありませんが、その比率が低くなり、新たに後進の育成、技術の伝承といった役割が加わります。 具体的な仕事内容は、それまでのキャリアでつちかってきたものを活かせる業務を基本とし、人事と本人、上司と本人で面談をしたうえで調整を行います。その結果として、60歳到達時点の部署で仕事を継続する場合も、異動する場合もあります。 例えば、生産の現場から品質管理部門への異動、大手スーパーを担当していた営業社員が、お得意さまに実施するセミナーの担当に変わるなど、仕事の内容も役割も変わるということになります。今野 つまり、うまくマッチングをはかることが重要なポイントですね。どのような仕組みでやっているのでしょうか。「継続雇用・定年延長を考える」パネルディスカッション今いま野の浩一郎氏学習院大学名誉教授学習院さくらアカデミー長コーディネーターパネリスト千 大輔氏サントリーホールディングス株式会社ヒューマンリソース本部 人事部 部長能村盛隆氏大和ハウス工業株式会社 経営管理本部 執行役員 人事部長浅野浩美独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構雇用推進・研究部長コーディネーター 今野浩一郎氏 (学習院大学名誉教授 学習院さくらアカデミー長)大阪会場

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