エルダー2019年4月号
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2019.444がめたりするような、高齢者には苦しい姿勢のため、よく転倒します。防止策は手すりを設置し、安全に靴の脱着をできるようにすることです。玄関だけではなく、靴の履き替えが必要となるトイレなどにも設置するとよいでしょう。(4)踏み台 機械などを使用する際に使う道具として「踏み台」があります。しかし、踏み台も見方を変えれば床の凸凹ですから、とても危険です。転倒すれば墜落のような衝撃が加わり、死亡災害につながることもあります。この踏み台におけ 高齢者にとって、中腰や前かがみの作業姿勢は、腰痛の最大の原因です。また、普段の姿勢以上に疲れを誘発しやすく、転倒の大きな原因にもなっています。したがって、中腰や前かがみの姿勢にならないように、作業台の高さを作業者に合わせなければなりません。その方法は二つ。作業台の高さを調節するか、床自体の高さを上げ下げするかです。 ベルトコンベアーの流れ作業などで、作業台不自然な作業姿勢をなくすための改善る転倒防止策はとても簡単で、これも手すりをつけることが大切です。すべての踏み台に手すりをつけてください(図3)。(5)階段 階段は危険な踏み台を幾層にも積み重ねたものです。そのため、多くの人が、階段で転倒・転落して死亡しています。図4は、転倒防止用の手すりが両側につき、真ん中にも設置してあります。しかも、矢印で昇降が指定されており、衝突防止にもなっています。階段には、このような措置が必要不可欠です。図3 踏み台への手すりの設置例図4 階段への手すりの設置例図5 負担の少ない作業姿勢のために作業床を掘り下げた例

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