エルダー2019年7月号
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2019.756※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「本体価格」(消費税を含まない価格)を表示します小お畑ばた史ふみ子こ、緒お方がた桂けい子こ、竹たけ内うち(奥おく野の)寿ひさし 著/有ゆう斐ひ閣かく/1900円+税関せき島じま康やす雄お 著/経団連出版/1500円+税有斐閣ストゥディア労働法 第3版改訂 チームビルディングの技術みんなを本気にさせるマネジメントの基本18著者の関島氏は本誌2017(平成29)年5月号の「リーダーズトーク」に登場していただき、「組織内一ひとり人親おや方かた」という考え方、自らが自律的にキャリア戦略を考えることの重要性を語っていただいた。1966(昭和41)年に株式会社日立製作所に入社、現在は独立して企業向けに人事労務管理や人材開発の支援を手がけており、本書では、著者の経験をもとに「チームビルディングの技術」が紹介されている。本書でいう「チーム」とは、典型的には、一定の目的で形成されるプロジェクトチームを指すが、広く「職場」ととらえることも可能だろう。そのチームが仕事を遂行し成果を上げるためには、リーダーシップ理論やキャリア論、組織論、マーケティング理論などに基づいたチームビルディングの技術が必要で、それがビジネスパーソンにとっての「不可欠の技術」ととらえている点が本書の特徴だ。具体的には「なぜ本格的なチームが必要となるのか」、「どうすれば本格的なチームがつくれるか」、「どうすれば人を育てるチームになるのか」という三つの切り口から整理・解説されている。定年後の継続雇用者を含め、多様な人材が活躍している職場のマネジャー層におすすめしたい一冊である。知識の習得に加えて「考える力を養うこと」を目的に掲げた初学者向けシリーズの一冊として2013(平成25)年に刊行されて以来、各方面で好評を博した入門書の第3版。「働き方改革関連法」などの法改正に対応し、さらに最新の裁判例を盛り込んで刊行された。「法律書に求められる正確さを欠くことなく、読者にとって理解しやすい基本書を目ざす」というコンセプトに沿って、「労働法の概観」から「労働条件の決定」、「労働契約の成立」、「労働契約の終了」(定年制を含む)、そして「団体行動」まで、バランスよく割りふられた15章を、労働法に精通した3人の研究者が分担し、労働法の基本的な考え方や制度の成り立ちをていねいに解説している。労働法と日常生活との関わりを意識して読み進められるように、説明に事例を活用しているのが本書の特徴であり、法的な問題が生じる場面を題材に、自分で考えるきっかけを提供している。また、随所に掲載されている「コラム」は労働法を学ぶ意義や楽しさも実感でき、「事項索引」や「判例索引」も充実。初学者のために配慮が行き届いた本書は、労働法を学びたい人事労務担当者にとって最適な一冊となるだろう。新任の人事労務担当者が手元に置きたい、最新の労働法入門書日常の労務管理のために、だれもが身につけておきたい技術を紹介

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