エルダー2019年9月号
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2019.914「5月にはマスコミにも取り上げられました。ハローワーク総社と人生設計所の協力によるものですが、この協定により、多くの高齢者の就労が見込まれるだけでなく、従業員の見守り活動により地域福祉の向上も予測されます」一方、2016年に始まり、翌年から3年続いた国の「連携事業」は2019年度で終了となる。もともと「全国屈指の福祉文化先駆都市」の実現を掲げている総社市としては、促進協議会を継続し、さらなる強化を図るため、2020年4月からは、現在社協内に設置しているワンストップ相談窓口を、シルバー人材センター内に設置予定という。「これはシルバー人材センターの機能である『職業紹介』や『労働者派遣』の部分を強化するとともに、退職後の就労や人生設計などを相談できる窓口を開設することで、トータルでコーディネートする役割もになっていこうというものです。社協、ハローワーク、シルバー人材センターなど、それぞれに強みも、弱みもありますから、互いに連携し補い合っていく関係をもっと強くしていきたいと考えています(図表)。高齢者の多くが、住み慣れた地域で安心して暮らし続けていきたいと願っているはずです。人生設計所は働く場所を探す人の相談にのりますが、仕事だけではなく、ときには、面接を通じて高齢者の得意なことを見つけ出し、ボランティアなど新たな方向性を提案、その人の居場所を確保することも大切な業務です。人生経験の豊富な高齢者が、年齢に関係なく仕事でもボランティアでも地域の活動でも喜びを見出してもらえるまちづくりを目ざして、長寿介護課の仲間たちと励ましあいながら前に進んでいきます」昨年7月に岡山県を襲った豪雨は、「晴れの国」ともいわれ、温暖で災害の少ない総社市にも被害をもたらした。林課長は、「災害をきっかけに生活支援が必要になった方も増えました。制度の充実はもちろん、市民の心に寄り添っていかなければいけないと、改めて実感しました」と話す。「住み慣れた地域でいきいきと暮らせるまちづくり」への市民の願いは、過去に例を見なかった災害を機にますます強いものになった。復興計画のなかには「そうじゃ60歳からの人生設計所」による高齢者への雇用機会の提供が位置づけられている。「全国屈指の福祉文化先駆都市」という目標に向かい、懸命の努力が続く。図表 2020年度からの高齢者雇用の支援体制予定資料提供:総社市生涯現役促進協議会NPO法人吉備野工房ちみち総社市観光協会老人クラブ連合会岡山県立大学吉備信用金庫総社吉備路商工会総社商工会議所総社市生涯現役促進協議会構成団体ワンストップ相談窓口高齢者活用・現役世代雇用サポート事業シルバー人材センター(そうじゃ60歳からの人生設計所 看板設置)総社市生涯現役促進協議会事務局:長寿介護課総社市生活に関する相談ボランティアなどの紹介社会福祉協議会求人情報の提供企業への補助制度の紹介ハローワーク総社情報共有会議(月1回)連 携

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