エルダー2019年9月号
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エルダー37を実施しています。今回は、同支部で活躍する65歳超雇用推進プランナー・木き貞さだ哲夫さんの案内で、「株式会社有明電設」を訪ねました。地域の暮らしを支える仕事有明電設は1970(昭和45)年に創業し、公共施設や道路照明灯などの電気工事業を基盤に仕事を重ね、地域の信頼を得て規模を拡大してきました。2020年には、創業50周年を迎えます。同社では今後も、「技術力と人間力との総合力」を重視した経営姿勢で、電気・空調管工事をはじめ、情報通信設備、エコ・環境関連事業などを手がけ、暮らしの基盤を支える仕事で地域に貢献していきたいとしています。同社の従業員数は134人、うち男性が124人と多数を占めています。また、全従業員の約6割が現場の仕事に就き、電気工事士や電気施工管理技士といった有資格者が多いことも特徴です。定年は60歳。その後は、一定条件のもと継続して雇用する環境が以前からありましたが、資格を有するベテランが60歳に到達するようになり、定年後も技術と経験を活かして継続して働き、その技術などを若手に継承してほしいという期待と、60歳以降の生活に安心感を与えたいと考え、2013年の高年齢者雇用安定法改正に合わせて就業規則を改定。このとき、「定年60歳。希望者全員65歳、その後、基準を設けて70歳まで雇用」することと定めました。継続雇用後の勤務は2コースから選択定年以降は嘱託社員とし、働き方については二つのコースを設けています。フルタイム勤務の「通常出勤コース」と「月16日出勤コース」です。従業員は定年を迎える前の58歳時点で部門長と面談し、60歳以降の働き方の希望などを伝えます。継続雇用は1年更新とし、更新の2カ月前に部門長と面談し、更新1カ月前までに次の1年の働き方を決定します。会社が求める継続雇用者の役割について、同社の峰みね守もり浩こう二じ総務部長は、「自分のペースで働きたいといった希望がある場合、軽作業などを担当し[木貞プランナーから]「会社は、〝社員〟一人ひとりの人生の時間をいただきながら、経営活動を通じて理念を実現しようとしている組織体です。その組織体に属す社員にとって、自分の提供した時間の対価がお金だけではなく、成長の実感であったり、働きがいであったり、仲間と一緒に過ごす楽しい時間であってほしい、そう思いながら、65歳超雇用推進プランナーの仕事をしています」高齢者雇用の相談・助言活動を行っています◆佐賀支部の峯課長は、木貞プランナーについて、「社会保険労務士としての専門的知識と圧倒的なクイックレスポンスにより、相談・助言件数はトップの実績を上げ、制度改善に向けた提案の提出率も高い、当支部期待の〝逸材〟です。事業所から、『何を相談しても受け止めてくれる、安心感がある』、『悩みに共感して行動してくれる』などの声をよく耳にします。今年度委嘱した高年齢者雇用アドバイザーの〝頼れる先輩〟としても期待しています」と紹介します。◆佐賀支部高齢・障害者業務課には、6人の65歳超雇用推進プランナー・高年齢者雇用アドバイザーが在籍し、県内事業所などを訪問して相談・助言活動を実施しています。2018年度は延べ350社を訪問し、65歳を超えた継続雇用延長などの制度改善の提案に注力しました。◆佐賀支部は、JR佐賀駅から福岡方面へ一つめのJR伊賀屋駅から徒歩1分「ポリテクセンター佐賀」内にあります。車椅子でも入りやすいスロープを設置した玄関があります。お気軽にお越しください。各事業所の状況に即した相談・助言を無料で実施しています。●佐賀支部高齢・障害者業務課住所:佐賀県佐賀市兵庫町若宮1042-2 ポリテクセンター佐賀内電話:0952(37)9117木貞哲夫 プランナー (42歳)アドバイザー・プランナー歴:5年

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