エルダー2019年9月号
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2019.938務部で事務や接客などさまざまな業務を担当。現在も同部にフルタイムで勤めています。「仕事が好きなので、定年後も迷うことなく働くことを選びました」と笑顔で話す陣内さん。昨年、それまで担当していた仕事の大半を後進に引き継ぎ、最近は一週間のうち1、2日は鳥と栖す営業所で事務部門のサポートをしています。仕事で心がけているのは、「確認を怠らないこと。また、接遇も大切にしています。以前は自己流でしたが、昨年、会社で接遇研修があり、とても勉強になりました」と話します。接遇研修の後、さらに自分で勉強をして、このに応じて保健師による生活習慣病予防のための指導を実施しています。また、有給休暇を取得しやすい職場づくりに努め、高齢従業員には率先して取得するようにうながし、効果が上がっています。木貞プランナーは同社の取組みについて、「課題をとらえて、しっかりと対応されています」と高く評価し、「一人ひとりをよく見て、個々に適した対応をされています。従業員を大切にしている会社であると思います」と話します。60歳以上の従業員は現在17人で、最高齢者は72歳。70歳以降の雇用は運用で対応し、72歳の方は専任技術者(担当業種の技術的総括責任者)として活躍しています。また、就業規則を改定して、60歳以降の働き方を明確にしたうえで、高齢者の採用も積極的に行っており、「施工管理技士の資格を持ち、現場経験が豊富な人材を採用できています」と峰守総務部長。60歳以上の17人のうち、5人がここ数年のうちに採用した人材です。今回は、継続雇用で働いているお二人にお話をうかがいました。周囲から頼りにされる存在陣じんのうち内洋よう子こさん(64歳)は45歳で入社し、最初の10年間は営業部に在籍し、家庭にオール電化などを普及する仕事を担当していました。以降は、総てもらうこともありますが、基本的には戦力として定年前の仕事を継続してもらいます。また、現場では若い班長を補佐して成長を見守る、後進の育成役を期待しています」と話します。こうした期待を高齢従業員に伝えるとともに、2017年には従業員が定年後をイメージし、長く働きたいと思うきっかけづくりとして、50歳以上を対象に当機構の就業意識向上研修を実施しました。60歳以降の働き方や収入・支出を把握する機会となり、研修の参加者から「60歳以降の生活を考えるよい機会となった」などの感想が聞かれ、大変好評だったとのこと。今後も定期的な実施を考えているといいます。さらに、従業員が元気に長く働けるように「健康診断」は法定基準にプラスした内容とし、必要総務部で集中して仕事に取組む、陣内洋子さん峰守浩二総務部長

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