エルダー2019年9月号
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脳力アップトレーニング!働くための2019.964 今回は体を使った脳トレです。左右で違う動きをするのをコントロールすることで、脳の前頭前野が鍛えられます。今回紹介するのはみんなで行う方法ですが、一人で行うときは同じ動作を10回くり返したら切り替えます。レクリエーションは脳によい脳の働きを高めるには、人とのかかわりやコミュニケーションを増やすことも大事だと考えられています。仲間と一緒に楽しめるレクリエーションは、まさにそのためのトレーニングとして最適です。みんなで楽しみながら行うことで、前頭前野が活性化するのはもちろん、他人の気持ちを読み取ったり、相手の動作や視線からタイミングを計ったりする機能にかかわる「側頭頭頂接合部」の活動が高まります。レクリエーションを楽しんだ人ほど、線条体が刺激されて、脳が活性化します。子どもに返ったつもりで、ワイワイにぎやかに遊ぶことが、脳トレ効果を高めるコツです。今回の脳トレでは、おもに頭頂連合野と前頭連合野が活性化します。頭頂連合野は位置関係を把握する部分で、ここを鍛えると車の車庫入れや収納が上手になります。前頭連合野(特に内側)とそこに接している前部帯状回の活動低下は「物忘れ」や「ど忘れ」の原因と考えられるので、ここを鍛えて物忘れなどの予防につなげましょう。篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。参加者のなかでリーダーを一人決めます。参加者はリーダーの方を向き、まず左手でお腹をさすり、右手で頭を軽くたたく動作をします。リーダーが「せーの!」と合図を出したら、今度は左手で頭を軽くたたき、右手でお腹をさする動きに切り替えてください。次の合図で、また左右の手の動作を切り替えます。これをくり返し、1分程度行います。※ リーダーが「もっと速く!」とスピードアップをうながすと、よりむずかしくなります。※ 慣れてきたら、「もしもしカメよカメさんよ♪」などの童謡を歌いながら行うと盛り上がります。❶❷第28回体を使ったレクリエーション《すりすりトントン》今回のポイント合図に合わせて、左右の手の動きを切り替えるゲームです。うまくいかなかったら一休みしてチャレンジしましょう。睡眠を挟むと上達が早まります。

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